幹事長室2012

2012(平成24)年9月

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9月28日(金)曇り雨

■1630〜新・党役員共同記者会見

新・党役員共同記者会見
(平成24年9月28日(金)16:30〜17:15 於:党本部平河クラブ会見場)

【冒頭発言】

《安倍晋三総裁》
私に一任されておりました党役員人事につきまして、先程、総務会におきまして満場一致で了承されましたので皆さまにご報告を申し上げたいと思います。今回の党役員人事について、私はこんなことを考えました。12日間、総裁選挙を戦ったわけでありますが、ここにいる石破幹事長とともに、戦いました。この12日間の総裁選挙におきまして、17回街頭演説、北海道から沖縄まで行いました。そしてテレビを通して、外交・安全保障、そして日本という国をどのように成長させていくか、経済について、そして復興対策について、様々な問題について、私達だったらこうするという議論をさせていただいてきたわけであります。この総裁選挙の我々の主張、そして議論、おおむね国民の皆さまから評価していただいたのではないかと、こう思っております。これを踏まえて、今私達に求められているものは何か、それは外交、そして安全保障、さらには経済をどのように成長させていくか、東北の復興にどう取り組んでいくか、どうやって復興していくかということを国民の皆さまに向かって発信をしていく、さらにはそれを実現するために政権を奪還するための強力な布陣であります。自由民主党は民主党とは違い、経験に裏打ちされた責任感を持っています。その観点から、重厚な新執行部を構成したところであります。

まず初めに、副総裁には、高村正彦先生にお願いをいたしました。ご承知のように、高村副総裁は外務大臣、そして防衛大臣、そしてまたさらには経済企画庁長官も務められた方であります。そして、日中議員連盟の会長でもありまして、私がお願いをした時にはまさに中国におられた、こういうことであります。その意味において、高村副総裁の誕生、これは海外へのメッセージにもなるんだろうと思いますし、わが執行部に厚みを加えていただいていると、このように思います。

そして幹事長には石破茂先生にお願いをいたしました。総裁選挙において、過半数以上の党員票を獲得した石破さんであります。私も党員の皆さんの期待、まさに石破さんは集めている。そして石破さんの演説を何回も横で拝聴しておりまして、その力強さ、説得力、中身について敬服をしたところであります。選挙の結果は石破さんと私が協力して、そして日本を取り戻せと、その考えのもとで石破さんに幹事長をお願いしたところであります。

そして、総務会長には細田博之先生にお願いを致しました。細田総務会長は、官房副長官、そして官房長官を務められたわけであります。ご承知のように、政策マンであり、そしてまた幹事長、国対委員長も務めてこられました。今回はまさに、執行部全員でこの国会を乗り切って行く、解散総選挙に持ち込まなければなりません。自民党というのは、時に大変な議論を行います。そして最終決定は総務会で行うわけでありますが、この総務会において議論を収斂していく。それは皆の責任感の中で収斂をさせていくわけでありますが、その中において、総務会長が経験を生かし、多くの皆さんの納得を得ていく。そして皆が決まった事に従っていく、これが自民党の強さであります。その中において、細田博之総務会長の経験、人生経験も生かしてですね、ショパンもピアノで弾けるという細田先生でありますから、しっかりと自民党をまとめていただけると、このように確信を致しております。

そして、政調会長には甘利明先生にお願いを致しました。甘利政調会長は、安倍政権で経済産業大臣、成長戦略を取りまとめていただきました。イノベーション、そしてオープン、これを二つの車輪として、いわばGDP当時は名目513兆円、税収は51兆円を達成した立役者であります。そしてそれが評価されて、福田政権でも引き続き経済産業大臣を務めていただいたのであります。そして麻生政権では行革の責任者として進めていく、その任を負われたわけであります。将来、消費税を上げていく。税と社会保障の一体改革、私も賛成いたしました。それを進めていく上でも、やはり政府や政治の場は身を削っているのか、これは国民の皆さんの率直なお気持ちだと思います。その上において、わが党の行政改革、それも含めてしっかりとこれから政調会長として、国民の皆さまにわが党の考えを訴えて行っていただけると思います。勿論、エネルギーの専門家でもあると。そういうことで、甘利明政調会長をお願いした次第であります。

さらには幹事長人事でありますが、幹事長人事のうち、重要な国会対策委員長には浜田靖一先生にお願いを致しました。来るべき国会において、我々は責任野党、同時に戦う自民党として、浜田さんの仕事ぶりに期待をしたいと、このように思います。幹事長代行には菅義偉先生にお願いをした次第であります。そして、それぞれ皆様にご就任をいただいたわけでありますが、併せてご報告をしていただきたいと思いますが、総裁特別補佐は加藤勝信先生にお願いを致しました。加藤補佐には報道局長も兼ねていただきます。まさに若手のホープ、自由民主党には若い人材が沢山居るぞと、それを加藤さんは身を持って示していただけると、私は自信を持っております。若い皆さん、女性の皆さんの声を吸収していきたいと思っておりますので、私は週に1回必ず、小泉青年局長、そしてこれから任命される女性局長とですね、毎週1回、話を聞く時間を作りたいと思っているところであります。私からは以上であります。

《高村正彦副総裁》
副総裁を拝命いたしました高村正彦です。総裁を支えて、一日も早く政権奪還、そして日本を取り戻すべく役員一同と共に頑張ってまいりたいと思いますので、よろしくお願い致します。ありがとうございました。

《石破茂幹事長》
先程の総務会におきまして、幹事長にご決定をいただきました石破茂であります。どうぞよろしくお願い申し上げます。安倍総裁の意を拝しまして、党運営にあたってまいります。総選挙あるいは参議院選挙、東京都議会議員選挙をはじめとする地方選挙におきまして、我々が勝利し、安定した安倍政権を作るべく、全力を尽くしてまいりたいと考えております。国民の皆さま方に、自由民主党に対する信頼と共感を得ていただきますように、党を運営し、選挙に臨んでまいりたいと考えています。ご指導ご鞭撻をよろしくお願い申し上げます。

《細田博之総務会長》
この度、総務会長を拝命いたしました細田博之でございます。自由民主党総務会というのは、比較的地味な感じがされてきたと思います。これは意思決定の最高の機関です。国会議員は一人一人独立した票を頂いて、当選してきていますから、様々な経験、意見を持っている方々がたくさんおられるわけでございますが、それが党の伝統ある総務会で意思を集約していく。反対者もいるけれども、最後は党の方針を決めていく。このことがいかに大事かは、昨今のこの3年間の民主党政権の中で、自分が勝手なことを言って、その後から修正しなければならなかったり、公約違反をしたり、様々なことは、意思決定機関がしっかりしていないから、そのようなことが起こるわけでして、我々の伝統ある党の意見の集約の仕方というのは、大事なことですので、これからもこの伝統を踏まえまして、様々な意見が出る我が国の課題がたくさん山積しておりますが、その中で役割を果たしていきたいと思っています。よろしくお願い申し上げます。

《甘利明政調会長》
政務調査会長を拝命しました甘利明でございます。もとより浅学非才ではありますが、よろしくお願い致します。日本にとりまして、一番大事な3年間というものを、我々の不徳からアマチュアの政治に委ねてしまった。この間に日本が払った代償は極めて大きかったと思います。外交や安全保障はもちろんでありますが、経済大国日本のお家芸も相当後退してしまいました。総裁選の演説の中で、日本の経済をしっかり再生させる。そのための対策本部を作ることを有権者に訴えたわけです。もちろん本格的には、安倍総裁が安倍総理大臣になって、実施の推進力が強くなっていくわけでありますけれども、責任野党としても責任ある経済の再生プランを中心に、日本再生プランをしっかり作って、政策の自民党ということをしっかり訴えて、国民の信任を取り戻したいと思います。よろしくお願い致します。

【質疑応答】

Q:高村副総裁にお聞きします。副総裁の人選について、安倍総裁は「日本が置かれている国際的な様々な状況等を考えて、手伝ってくれる人を考えている」と述べています。尖閣諸島の問題で、悪化している日中関係が念頭にあると思いますが、高村副総裁は、どのように取り組むお考えでしょうか。また、副総裁と幹事長との役割分担をどのようにお考えですか。
A:外交というのは、基本的に政府がやるわけです。安倍新総裁は、近いうちに間違いなく内閣総理大臣になられるわけですから、日本外交を中心になってやられるわけですが、中国等の問題、必ずや安倍総理がうまくやってくれるだろう。それを支えていきたい。このように思っています。昨日、中国におりまして、外交担当の前国務委員、今、中日友好協会の唐家璇(とうかせん)会長とお会いしました。私と野田毅さんと、唐家璇さん3人の話の中で、唐家璇さんが、「安倍総裁を右翼ともタカ派とも私は思っていない」と、何でわざわざそう言うのかと思いましたが、そう言っていました。それは前、総理をされた時に、一番先に外国に行ったのが中国、胡錦濤(こきんとう)主席との間で、戦略的互恵関係を日中間で打ち立てたのが安倍総理だったわけです。非常に残念なことですが、私の作った言葉で言えば「戦術的互損関係」、目先のことにこだわって、まさにお互いが損をする関係になっている。非常に残念なことであります。まさに最初、戦略的互恵関係を作られた安倍総裁、総理になる安倍さんに、本来の戦略的互恵関係に戻ってもらう。そのため、私は、私の人脈なり経験で支えていきたいと思っているところです。
幹事長と副総裁の役割分担という意味がよくわからないが、まさに幹事長は幹事長でありまして、まさに仕事師の幹事長でありますから、私の仕事は邪魔しないように、少しでも党役員全体が同調して、うまくできるように、そういう役割を果たすのかなと。私がわざわざ果たさなくても、皆さんの顔ぶれを見れば、ちゃんとやってくれる確信していますが、まあ、そういうことかなと。前副総裁の大島さんは、まさに国会運営のプロ中のプロでありましたから、大島さん自らが仕切るということもそれなりにあったかと思いますが、どちらかと言えば、外交の面で総裁を支え、党役員一致して、それぞれの司々をしっかりやってもらうことを心掛けていきたいと思っています。

Q:石破幹事長にお聞きします。幹事長は「選挙に強い自民党を作りたい」という考えをこれまで示していますが、次の衆議院選挙で政権奪還を果たすために、具体的にどのような対策を取られるお考えですか。また、副総裁と幹事長との役割分担について、幹事長はどのようにお考えですか。
A:選挙に強い自民党であらねばならなりません。それは風が吹いたら当選するが、風がやんだならばそうではなないと行くことであってはならないと思っています。いかなる場合にも選挙に強い自由民主党であり、それが困難な問題を国民の皆さま方に説き、ご理解を頂くために必要なことだと認識しているところです。具体的にどうするのかということですが、選挙というのは小選挙区制であれ、中選挙区制であれ、基本は一緒だと思っています。お休みの日に、わざわざ投票所まで足を運び、名前を書いていただくことになるわけですから、こちらの側からお願いするのは当然のことであります。そして、時によっては、困難な政策を訴えていかなければなりません。その時に、個人的に自分の家に来てくれたねということ、これは当然公職選挙法の範囲内で、後援会活動として今やるわけですが、そのことも必要だと思っています。歩いた家の数しか票は出ない。握った手の数しか票は出ないと、私は国会議員になる前、そのように厳しく教え込まれたものです。
併せまして、わが党は地方にいろいろな組織を持っております。首長の皆さま方、地方議員の皆さま方、党の第一線で働いていらっしゃる皆さま方、地方組織との連携を、さらに密にしてまいりたいと思っています。総裁を頂点として、一人一人の党員が同じ目的意識を持ってやっていく、そういう一体感を醸成してまいりたいと考えているところです。選挙には、マジックみたいなものがあるわけではありません。あくまでも基本に立ち帰って、全国300小選挙区、あるいは参議院の選挙区、比例区の候補者、そういうものを徹底しているのか、そこは点検することを急ぎたいと思っています。
副総裁との職掌分担につきましては、先程副総裁からお話があった通りです。副総裁のいろいろなご経験、いろいろなお知恵というようなものを承りながら、党運営に誤りなき処理してまいりたいと考えている次第です。

Q:細田総務会長にお聞きします。ねじれ国会で与野党が協力しなければ、法案の成立が見込めない中、与野党協議の進み具合によっては、党として意思決定を迅速に行う必要が生じる場面も予測されますが、党の最高意思決定機関である総務会をどのように運営していくお考えですか。
A:まさにおっしゃる通り、これからは次々に意思決定を迫られる、わが党としてこれを是とするか、非とするかという決定を迫られる場面が非常に多いと思います。そうした中で、先程も申しましたけれども、議論を尽くしまして、賛成論も反対論もある中で、十分な時間を取って、全員が納得するまで議論を尽くす。しかし、それを何日もやるのではなくて、できるだけ短時間でその方針を決めるというのが総務会の使命であると思います。それが決められないと、今日のような混乱が起こる。反対のことが決められていけば、反対が多いまま決められていけば、党が分裂したり、党の意見が決まらない、こういう場面が出てまいりますので、それはわが党の伝統に従って、十分議論して上で、方針を決めて、元々反対の方も納得した上で、党の方針を決める。法案にしても、政策にしても、そのような伝統に従ってまいりたいと思います。

Q:次の衆議院総選挙に向けての政権公約は、谷垣前総裁の下で、既にほぼでき上がっていると思いますが、新しい執行部として、どのように仕上げていくお考えですか。また、安倍自民党としてのカラーを打ち出すため、公約の追加等を検討するお考えはありますか。
A:前総裁、前政調会長の下に、政権公約を発表させていただきました。5人の総裁候補のお話を、私もつぶさに伺っておりまして、基本的な考え方について、そう変わるものではないということは確認させていただいております。ただし、安倍新総裁が、当然、経済再生についても、教育再生についても、メリハリをつけたい部分は当然あるわけです。そういう点のメリハリをつける。新総裁が思いを込めていかれたいところについては、部分的追加も考え、自民党として、新総裁としてのカラーをしっかり出るようなものを、新たな広報本部長と連携、打ち合せする部分もありますけれども、そこはしっかり取り組んでいきたいと思っています。

《安倍総裁》
今日、石破幹事長ともいろいろなお話をさせていただきましたが、近いうちに行われる解散総選挙において、わが党は何としても過半数を目指して、戦い抜いていかなければなりません。そのためには、自由民主党は、小選挙区になって、5回選挙を戦っているわけでありますが、小選挙区を戦い抜いていくための政党に大きく改革がなされたかと言えば、それはまだ宿題がいくつか残っています。例えば、派閥のことがよく批判されますが、私が党改革実行本部長の時に、候補者を皆、公募で選ぼうと、オープンな自民党に変えました。あの時は、政治とカネ、派閥とカネの問題がありました。他党よりも厳しい内規を決めました。ただ十分そのことが国民の皆さまの中に、理解していただいているという状況でもありませんし、派閥が人事を了解することも全然なくなっているのですが、やはり目に見える形で、「ああ随分新しい執行部、派閥についても変えていくんだな」とわかりやすく、近いうちにお示していきたいと思います。派閥が担っている新人教育、落選者に対するきめ細かな配慮、今の段階では、十分に党が担っているとは言えないわけです。目的は勝つことにあるわけですから、その中において、第一弾、第二弾という形で進めていきたいということです。今後、自民党が大きく変わっていくと、国民にも期待していただきたいと思います。

Q:安倍総裁は、総理をなさった時、「美しい国づくり内閣」と命名されましたが、今回の執行部を命名するとすれば、どのように命名されますか。
A:「日本を取り戻す執行部」、今回の総裁選のテーマを実行に移す執行部であると思います。

Q:現在野党である中、国民への訴え、支持の拡大のために、今後やっていくべき最も重要なことは何だとお考えですか。
A:今回、総裁選挙12日間行いました。先程お話しさせていただきましたように、各候補が日本の未来に向かって、自分たちが何をするんだと語ったのです。民主党の批判は聞き飽きたということではなかったのではないでしょうか。自民党よ、自ら語れ。これが国民の要求だったのだろうと。これに多少なりとも、応えることができた結果、わが党の支持率も上がってきました。求められているのは、私はそのことだと思います。

Q:フレッシュな人材に登用ということで、小泉進次郎青年局長を留任させましたが、その狙いについて、お聞かせください。
A:青年局長として、大変大きな実績を残されたと思います。実は私も青年局長を務めていましたが、私が青年局長を務めていたことをご存じないのだろうと思います。しかし、小泉青年局長は、青年局長という役職があるということを皆さんに知っていただいたと思います。これはすごいことですよね。そして、それは発信力になっていくんですよ。自民党のイメージも変えていただいたと思います。これのパワーを生かしていきたい。彼こそ自民党の若さ、自民党は古くて守旧的だなと思われていますが、そうではないという、彼のエネルギーを生かすには、青年局長はうってつけだと思います。北海道から沖縄まで回っていただきたいと思いますし、今後は私ども週に1回必ずお話をさせていただく、私の考えも理解していただきたいし、彼が全国を回って吸収した意見を、私も謙虚に話を聞きながら、それも政策に生かしていきたいと思います。さらに、青年局長としてパワーアップした小泉進次郎に期待しています。

Q:安倍総裁にお聞きします。今日、日本維新の会が政党として発足しました。今後維新の会との連携、ライバルとして対峙していくのか、距離感をお伺いします。
A:当然ライバルとして対峙していくことになります。わが党は300の小選挙区、多くの選挙区で候補者を決めていますね。空いているところは、まさにこれから石破幹事長が精鋭を投入していくことになるんだろうと思いますよ。ですから維新の会の皆さんは候補者を揃え、お互いに理念と論戦を戦い合わせる。これが国民の期待だと思いますね。もちろん何回も述べているように、彼らのパワー、私も将来、例えば、国を変えて憲法を変えていくためには、彼らのパワー、発信力というのは必要だと思いますよ。でもこの目の前の総選挙においては、良きライバルとして正々堂々と論戦を戦わせていきたいと思います。伝統ある保守政党である経験を持った責任感のある自民党はやっぱり違うなと思っていただけるような戦いを展開していこうと決意しています。

Q:新執行部の最初の課題は、来週の党首会談だろうと思います。何を勝ち取るのかということと、特例公債法案を解散の条件にするお考えでしょうか。
A:わが党は、公明党と民主党と3党合意を進めました。これは政局よりも国民の生活、将来を優先した結果なんですね。野党でありながら、与党の一番重要な政策項目に賛成する。これは大きな決断なんですよ。党内でも批判があった。それをあえて、谷垣総裁は本当に英断をされたと思います。そんな中において、民主党は先の総選挙で、消費税を上げなくても自分たちの政策的な課題は行えるよと、全く逆のことを今言っているんですから、普通であれば、「その前に解散総選挙をやってくださいよ」これが常識だろうと思います。しかしあえてわが党はこれを飲みこんで、「この合意をしますからちゃんと選挙やってくれるんでしょうね」と、これは紳士協定と言っても良い。そして8月8日に、「近いうちに」と総理大臣が約束をした。解散総選挙の約束というのは、わが党との約束と言うよりも、国民の皆さんに信を問います、国民の皆さんに対する約束です。もう8月8日から随分時が経っていますよね。近いうちに食事に行こうという言葉がありますが、もう3回くらい食事してもいいんではないかと思うくらい時が経っています。当然そのことも踏まえて、党首会談を行っていきたいと思います。

Q:総裁と副総裁が山口県出身ということになったわけですが、総裁の所見をお聞かせください。中国地方の方が多く役員になっており、中国新聞としては賑やかでありますが、その意図があれば、お聞かせください。
A:そういえばそうだなということに気付いたわけで、全く意図していません。これももちろん適材適所、最初に申し上げました役員構成の基本的方針に則って、決めた結果です。総裁選挙においても林芳正さんが候補者で長州同志の戦いになりました。今度も高村副総裁、同じ山口県出身でありますが、そういうことに関わりなく、しかし今度副総裁にお願いしました。ただ、高村さんは山口県出身ですが、山陽側なんですね。石破幹事長、細田総務会長は山陰。いままで山陰というと、読んで字のごとく、陽が当たらなかった。そこに陽が当たったなと。いわば光を当てるべきところに光を当てていく。これも政治の使命だろうと思いますが、これは偶然の結果なんだろうと思います。でも中国新聞は大いに宣伝してもらいたいと思います。

Q:党人事にあたり新しい自民党を作りたいとおっしゃっていました。国民の中では若い世代の登用を期待した向きもあります。結果としては重厚なメンバーでしたが、総選挙において国民の理解を得られるとお考えですか。
A:お友達内閣と揶揄された時には、比較的若い人が入っていたことによって批判されたんですね。派閥と関わりなく、私と政策を同じくする人を配置していった。結果としてそうなりましたが、そういう批判を受けました。そういう批判は、いわば自民党、選挙に向けて勝ち抜くためにも避けなければならないという点も、もちろん配慮しました。しかし党のいわば今回の副総裁、三役は、私も当選3回で幹事長という大役を担うことになりました。その時やっぱり思ったんですが、やはり経験というのは大切なんですね。そして、党のポストは、役所のポストと違って国会議員を動かしていくということになります。経験、そして、この人の言うことなら従うということも重要ですから、党の副総裁、三役というのは、先程申した方針で決定させていただいた。これからはもちろんいろんな役職、決まっていきます。これはフレッシュな人材がいるな、こういう登用があるんだなと、それは期待していただきたいと思います。

Q:特例公債法をめぐるスタンスについて、総裁は解散の条件ということで厳しい姿勢を示していますが、総裁選の最中、石破幹事長は、特例公債法は政局の道具に使うべきではないとおっしゃっています。どのようなスタンスに立っているのですが。
A:私も国民の生活を人質に取って、自民党はどうこう言う政党ではないということを申し上げています。石破幹事長もその趣旨でおっしゃったのだと思いますよ。しかし、政党間の話し合いをするときにおいては、信義がない中で約束をしたってこれは意味をなさないんですね。ですからその意味をなす形にしてもらいたいということであります。(了)

 


9月27日(木)曇り雨 石破幹事長へ!

●国会はいつ開く・・・


9月26日(水)曇り晴れ 総裁選投票日

※1030〜自民党神奈川県連総裁選開票(地方党員票)/県連会議室

自民党各都道府県連で党員投票の開票が始まりました。結果は午後の自民党国会議員の投票時に発表されます。各陣営は事前に情報集めに努力します。

※1300〜平成24年総裁選議員投票・開票/党本部8Fホール

 安倍晋三新総裁誕生

●1545〜臨時幹事長室会議/党本部4F総裁応接室

石原伸晃幹事長のもと縁の下で頑張ってきた、幹事長代行、幹事長代理、筆頭副幹事長、副幹事長の皆さんが集い、最終の幹事長室会議が行われました。お疲れ様でした。

■1700〜安倍晋三新総裁 記者会見

安倍晋三新総裁 記者会見
(平成24年9月26日(水)17:00〜17:30 於:党本部平河クラブ会見場)

【冒頭発言】

この度、自由民主党総裁選挙によって選出いただきました安倍晋三でございます。新総裁の使命は、この総裁選挙のテーマでもある「日本を、取り戻す。」、政権を奪還するということであります。この政権奪還は、私たち自由民主党のための政権奪還ではありません。今、日本の領海や領土が脅かされようとしている。そして、同時に長引くデフレ、そして円高によって、経済は低迷しています。この難局を打開して、強い日本、豊かな日本をつくっていく。それが私に課せられた使命であります。そのために政権奪還を目指していきたいと思っています。

【質疑応答】

Q: まずは勝因と得票数の評価についてお聞かせください。特に、1回目の投票で党員の過半数の支持を得た石破さんを決選投票で破ったことについては、党員の思いとねじれた形になるのではないかという指摘があると思いますが、その点について、どのようにお考えですか。
A: 私自身総裁選挙に出る資格があるかどうか、ずっと自分自身に問いかけてまいりました。その中において、我々は総裁選挙をした。出遅れているという指摘もありました。しかし、この中において、身を捨てて、この難局に立ち向かえとの同志の声に応えて、そういう決断をしたのでありますけれども、まさに私の周りに集まっていただいた同志の皆さんは、たとえ負けることになったとしても、今、自由民主党が主張すべき保守党としての原点に返って、その主張を、理念を明確にくっきり国民の皆さんに訴えていくことによって、それは必ず自民党にもプラスになるし、日本が今、国難を迎えている時にこそ、この主張を展開すべきだ。その意思で皆さん集まっていただきました。特定のグループが全部まとまるということではなく、そういう有志の結合であったわけでありますが、まさに燃えるような選挙運動を展開していただきました。また、街頭演説においても、私自身確かな手ごたえも感じていました。同時に、各会場、本当にたくさんの方々が詰めかけていただきました。この総裁選挙、大変有意義であったなと思います。こういう、今、日本が置かれている状況の中において、私の訴えに共感していただける方々がだんだん増えてきて、また議員の皆さんの支持も広がってきた。それが最終的な勝利に結びついたと思います。選挙の結果において、地方の党員票の過半を取った石破さんと、国会議員の過半数を取った私が協力していくことによって、自由民主党は、いわば強力な体制を築いていくことができますし、新しい自民党、信頼に足る自民党にしていきたいと思います。

Q: 自民党史上初めて、総裁再登板となることについて、どのようにお考えですか。
A: 私はかつて、総裁・総理として、政権を担いました。その中で、挫折も含めて、様々なことを経験してまいりました。国民の皆さまにも、本当にご迷惑をおかけしました。その責任は大変大きなものがあるわけでありますし、その責任は、私がこの総裁選挙に勝利したことで消えるわけではありません。この責任をしっかり果たし、その経験を胸に刻み付けながら、今、私はすっかりおかげさまで、健康を回復させていただきました。経験を生かして、この難局に立ち向かっていきたい。この経験を今こそ生かしていけるという声もたくさん頂くことができました。総理として、何度も首脳会談を行いながら、外交において様々な経験をしてきた。今、民主党の外交敗北によって、日米同盟が危うくなっています。今までの経験、こうした外交の経験も生かしていきたいと思っておりますし、総裁として、選挙に勝っていくため、私自身失敗の経験もしていますが、そういった失敗も生かしていきたいと思っているのです。

Q: 党役員人事について、3点伺います。1点目、今のお答えの中で、石破さんと協力していくことが強力な体制作りになるというお話がありましたが、石破さんの処遇について、どのようにお考えですか。2点目、過去、安倍総理の時に、「お友達内閣」とも揶揄されたことがありますが、今度の人事に関して、どのような観点に重点をおいて人事を行うのですか。3点目、その人事を行うのはいつか、お聞かせください。
A: あと一両日じっくり考えていきたいと考えています。石破さんが党員の過半数を取った。私は、これは重く受け止めなければならないと考えています。その中で、石破さんともお話しいたしますが、協力していくことが求められていると思います。その上において、次の選挙、まず選挙に追い込むことでありますが、来るべき総選挙に勝ち抜くことができる強力な布陣を考えていきたいと思います。6年前の話でありますが、私には戦後体制から脱却するという、一つの大きな理念がありました。この理念に賛成する、同じ理念を共有する同志を多く配置した。これは、よく欧米では、政権を運営するのは、政策的目的を果たすためでありますから、いわゆる派閥均衡的な配慮をしなかったことも、より批判を招いたと思います。しかし、その際、自分の周りの者だけ、配置しているのではないかという誤解を招いたことは、私も反省すべき点だと思います。まさに、今日、5人の候補者、戦いを終えたわけであります。ラグビーで言えばノーサイドでしょうか。これからは、言わばそういう垣根は全く外して、そして、人材を開かれた形で活用していきたいと思っています。

Q: 野田政権への対応について、野田総理は、自民党新総裁と公明党の山口代表との党首会談を行って、3党合意に基づく税と社会保障の一体改革を推進していくということを改めて確認するとともに、特例公債法についても議論したいと言っています。まず党首会談に応ずるか、お聞かせください。それと実際会談をした場合、総理が早期の衆議院解散に応じないという姿勢を示してきた場合、どのように対応されますか。
A:税と社会保障の一体改革については、公党間の約束でありますし、言わばどの党が政権を取っても、取り組まなければいけない課題であります。私たち自由民主党の税と社会保障の一体改革に関する理念が、あの中には組み込まれていると、私も理解しています。今回の総裁選挙におきましても、私も含めて5人の候補者全員、それは進めていきますよと約束させていただいたと思います。その中で、これは国会においては、当然公党間において、議論していくことは当然ですから、党首会談には応じていく。これは当たり前のことであろうと思います。しかし、もちろんその中で私どもの主張は述べさせていただきたいと思います。例えば、特例公債法案については、我々は、無駄遣いはちゃんとなくしてくださいよと、組み替えも含めて、政策的要求をしています。全くそういう話に応じませんよということは、議会の中において、物事を進めていくことにおいて、おかしいのであろうと思うわけであります。議会の衆参の構成を考えていけば、同時に、谷垣総裁と野田総理が、税と社会保障の一体改革を進めていく、野党にとっては、大きな決断をした。言わば、与党の中心的な最重要政策に、野党が賛成するという大きな決断を、谷垣総裁が下す中において、野田総理が近いうちに解散する、つまり重要な政策の変更、「消費税を上げないと言っていたことを言わば逆転させたのでありますから、当然改めてその上において、国民に信を問うという約束をしてくださいね」という谷垣さんの問いに対して、野田総理は「近いうちに解散する」。これは野田総理と谷垣さんとの約束ということのみならず、解散というのは国民との約束であろうと思います。国民に近いうちに信を問いますよということを、野田総理は言われたわけでありますから、そのことについては、実行していただきたい、いただけるものと考えておりますし、それを前提にいろいろなお話をさせていただきたいなと思います。

Q: 今後の党運営について、派閥の観点から伺います。安倍新総裁を支持するグループの中には、派閥の役割をもう少し少なくするべきだという意見があります。今後、今回の出馬にあたって、町村派から2人立候補することになりましたが、今後、「長老」と言われる方々と、どのように、党運営にあたって付き合っていくのか、意見を聞いていくのか、人事も含めて、若返りを図るのか、所見をお聞かせください。
A: 今回盛んに派閥とか、長老支配と言われていたわけですが、言わばかつてのような派閥の論理、「長老」の言うことに従うという論理で行けば、そもそも私は立候補できなかったわけです。その中において、立候補した私と無派閥の石破さんが決勝戦を戦うことになったという1点を取って見ても、自由民主党も変わって来ていますし、派閥の役割もかつてのように、人事に介入し、了解していくような派閥では全くなくなっていると言っても良いと思います。言わばお互いに選挙の時に助け合っていこうよ、落選している人、新人を発掘していくことだろうと思います。党がこういう機能をいかに代替していくとかできるかどうかという点も非常に重要な点だと思います。自民党は、そういう意味では、まだ完全に小選挙区型の政党に完全に変わっているわけではありません。そこのところも選挙に勝っていかなければいけませんから、小選挙区型の政党、いつまで小選挙区制をやっていくのかという議論は別にありますが、今、小選挙区を戦う中においては、かつて小選挙区になれば派閥はなくなるでしょうと言われたわけでありますが、党が完全に変わっていない。どうすればいいかということで、私が党改革実行本部長の時、代替機能をこうしてやっていきましょうということを提案させていただき、例えば公募制度を導入して、今、ほとんどの候補者が公募で選ばれています。そういう意味では随分変わってきているのも事実です。その中で、いかに党が生まれ変わったかということを、わかりやすく国民の皆さまにご理解いただけるように努力していきたいと思いますし、人事においては、そういう観点で、私も総理・総裁の時にも、ほとんど派閥にとらわれずに、いろいろやらせていただいたつもりであります。今回も、いろいろな若い人材も様々な役職に能力のある人を、自民党ほとんどの人が、民主党に比べれば、皆高い能力を持っているのですが、フレッシュな人材も活用しながら、そういうことも考えていきたいなと考えています。

Q: 野田総理とどう向き合うかについて、もう少し具体的にお聞かせください。野田総理問責決議案が可決されて、全野党が全面審議拒否に突入して、国会が閉幕しました。次の臨時国会も、総裁は全面審議拒否を維持するのですか。特例公債法の扱いについて、解散と引き換えでなければ、特例公債法の成立には協力できないとのお考えをお持ちでしょうか。
A: 参議院の問責は、わが党だけではなくて、複数の政党が賛成して、決議されたものであります。参議院の院の意思を示した。野田総理は、そのことを当然重く受け止めているはずであります。その上において、我々は一切応じませんよというつもりもありませんし、国民の皆さま、特に地方はまだ景気が悪いですから、そういうことも勘案しながら、我々は政局を最優先して、そして何が何でも、という政党ではありませんけれども、しかし、野田総理も「近いうち」という約束をしたのですから、お互いに紳士協定ですよと、ここはお互いに、まさに政治家として、ステイツマンとして、約束をお互いに果たしていくことが、今こそ求められているだろうと思います。

Q: 先程来、政権奪還という言葉が何度も出ていますが、安倍新総裁としては、いつ解散総選挙、あるいはどういうタイミングで解散総選挙をすべきと、もちろん総理の専権事項ですが、求めていくお考えですか。また、いざ総選挙となった際、安倍新総裁だからこれが争点だということで、お考えになっている争点はありますか。
A: まず、いつという話ですが、こればかりは総理が最終判断をするわけですから、まさに近いうちに解散、国民と約束されたことを果たしてもらうべく、全力を尽くしていきたいと思います。そして、選挙において、私はこれから、新体制を作って皆で何をテーマにしていくのか、話し合っていきますよと。その中で、外交・安全保障、民主党政権によって外交敗北と言われています。まずは外交・安全保障について、訴えていきたい。その中において、日米同盟をもう一度再構築していく上において、集団的自衛権の行使は必要ですねということを訴えてまいりました。それと同時に成長戦略、わが党にあって、民主党にない、この成長戦略。日本はこれからも成長していきますよ、デフレ脱却して成長していく、そのことを訴えていきたい。もう一つは教育再生。さらには憲法改正に取り組んでいく。たくさん申し上げたけれども、こういうテーマについて、訴えていきたいと思います。

Q: 尖閣問題について、野田総理は尖閣の国有化という処置を取りましたが、国有化というやり方について、新総裁はどのように認識されていますか。また、将来総理になったら、悪化した日中関係をどのように修復したいとお考えですか。
A: 私の基本的な考えを申し上げます。日中間には、領土問題は存在しないというのが、私たち自由民主党の考えであります。そして、今、尖閣を巡る中国の様々な動きに対して、我々は、まずは、この尖閣、領海をしっかりと守っていくという意思を示していきたいと思います。その上において、私は6年前に総理に就任した際、最初の訪問国として中国を選びました。それは日中関係が極めて重要であるからです。日本は中国に投資をし、輸出をし、利益を上げています。中国の成長は日本の成長に必要です。同時に、中国も日本の投資によって、雇用を作り、日本から日本しかできないような資本財、半製品を輸入して、それを加工して、輸出をしています。言わば、お互いに切っても切れない関係ですね。そのことを認識しながら、両国は国境を接しています。世界中どこもそうですが、国境を接している国、様々な国益がぶつかる場合がありますね。国益がぶつかっても、今言ったようにお互いがお互いを必要としているという認識、これは戦略的に考えながら、そういう事態をコントロールしていこうと。この考え方に今も変わりはありません。

Q: 総裁選挙で、国会議員票では安倍さんが上回りましたが、党員票、一般の有権者に近い方の票では、石破さんが倍近い票で、1回目の開票ではリードしていました。この国会議員の票の投じ方と、この党員の皆さんの票の投じ方のギャップについては、どのように感じていますか。
A: これは何度も申し上げますが、党員の皆さまの得票、これは当然、私は党運営をしていくのにあたって考えていかなければならないと思っています。また同時に、国会議員の皆さんということで、厳しい選挙をくぐり抜けて、10万票以上の党員を含め、たくさんの人の支持を受けています。そして、衆議院議員の皆さんは、近いうちに選挙がある。国民の審判を受ける中において、重要な判断をしていただいたと思います。そういうバランスの中で、今回は、私が総裁選において、選出していただいたと思っています。

Q: この自民党総裁選挙の前に、民主党代表選挙が行われ、野田代表が再選され、輿石幹事長が再任されました。民主党の新執行部体制について、自民党新総裁としてどのようにお考えですか。輿石さんが幹事長になったことで、解散が先送りされるのではないかという見方がありますが、所見をお聞かせください。
A: これから自由民主党の執行部を作り、民主党の方々と話し合うべき点は話し合っていかなければなりませんし、同時に、解散総選挙近いうちという約束を果たしていただけるように、我々も迫っていかなければならないと思います。民主党のことですから、今、私がどうこう論評することは適切ではないだろうと思いますけれども、最終的な決断は野田総理が下されるわけであって、誰が幹事長であろうとも、約束をされた野田さんがその約束を果たしていかれることを信じております。(了)

 


9月19日(水)雨曇り 町村候補検査入院


9月18日(火)晴れ雨 尖閣問題

●1600〜政調会全体会議/党本部702

中国の動向に関連して政調会全体会議が午後4時から自民党本部702号室で急遽開催されました。小野寺五典外交部会長の司会で進行され、谷垣禎一総裁、茂木敏充政務調査会長、高村正彦外交・経済連携調査会長から開催に至る経緯や趣旨について説明がありました。自由民主党総裁選挙の最中でしたが事の重大性に鑑みて、谷垣総裁は5人の総裁候補者も出席しての会合となりました。

まず、日中関係の現状について次の3点につき担当省庁から報告を受けました。1)尖閣諸島沖領海への中国公船侵入・中国漁船の動向。2)中国における反日暴動の状況。3)中国による国連への新たな「海図」提出等。その後、活発な意見交換が行われ、5人の候補者全員からも意見の表明がありました。そして最後に、次の決議がなされ、直ちに官邸に申し入れを行いました。決議は次に通りです。

中国における邦人・日系企業等の保護と
わが国の領土・主権の護持に関する決議

平成24年9月18日自由民主党

 今般、尖閣諸島の国有化をめぐり、中国において国交正常化後、最大の反日暴動が発生した。日系企業の店舗・工場などが破壊され、多くの在留邦人が身の危険を感じている。極めて深刻な事態であり、まず中国政府がデモの鎮静化及び在留邦人の保護、企業への被害がこれ以上出ないための万全の対応を取るよう、改めて中国側に強く申し入れる必要がある。

 また、中国の大規模な漁船団と漁業監視船が、尖閣諸島沖を含む東シナ海に出港したとの情報もあり、情勢がさらに緊迫する可能性がある。わが国の領土と主権を断固として守るため、日本政府として、毅然とした対応方針のもと、警備も含め万全の態勢を構築しなければならない。今後はそのための更なる法整備や体制強化も早急に検討していく必要がある。

 この事態を収拾するには、日米関係をはじめとする日本外交をしっかり再構築しつつ、十分な情報をとり、分析をして、わが国として一貫した対応をとっていかなければならない。その上で、中国と緊密に話し合う必要があり、早急に中国との外交ルートを立て直す必要がある。

 これらを踏まえ、以下の対応を政府に強く求める。

1.中国政府に対し、デモの鎮静化及び在留邦人の保護、企業への被害がこれ以上出ないための万全の対応を強く求めるとともに、在中国日本大使館・総領事館の総力を挙げて、在留邦人の保護に万全を期すこと。

2.わが国の領土・主権を護持するため、日本政府として、毅然とした対応方針のもと、警備も含め万全の態勢を構築すること。そのため更なる法整備の検討や海上保安庁等の体制強化を進めること。

3.わが国として一貫した外交対応をとるため、情報の収集・分析に全力を傾注するとともに、日米の緊密な連携のもと、早急に中国との外交ルートを立て直すこと。

 以上、決議する。

18日、自民党は尖閣諸島をめぐって中国国内で反日デモが激化していることを受け、「中国における邦人・日系企業等の保護とわが国の領土・主権の護持に関する決議」を採択し、官邸に申し入れしました。


 

自民党総裁選挙2012 総裁選アルバム

 


9月11日(火)晴れ

■1035〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見

役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成24年9月11日(火)10:35〜10:44 於:党本部平河クラブ会見場)

【冒頭発言】 −役員会の内容説明−

役員会冒頭、故浜田幸一元衆議院議員のご子息である浜田靖一国対委員長代理より、会葬御礼があった。謹んで哀悼の誠をささげたい。

《谷垣禎一総裁発言》
「国会も終わり、司々でご苦労いただいたので、御礼を申し上げる」
「昨日、私は次の総裁選挙に立候補しないことを決断した。理由として、今回多くの方が立候補されることになり、なかんずく執行部が割れるのは良くないと考えた。政権交代を目指し、3党合意をしっかりやるという路線を維持しなければならない。これまでの間、いろいろな形でお支えいただだき、助けていただいた方々に感謝申し上げる。堂々と総裁選挙をやっていただき、来たる総裁選挙に必ず勝利する態勢を築いていただきたい」との発言があった。

《大島理森副総裁発言》
「総裁のお話の通り、3年間大変な努力をされた。あと一歩というところまで、総裁に導いていただいた。3党合意を決断され、『近いうちに解散』との言質を取り、基盤を築いていただいた」
「総裁選挙を正々堂々とやっていただき、総裁の思いに沿って、一致団結して、築いた基盤を結実できるようにしてほしい。3年間ご苦労さまでした。しっかり政権奪還していきたい」との発言があった。

《石原伸晃幹事長発言》
「総裁選挙期間中、18日、25日が役員会の定例日であるが、役員会は行わず、総裁選挙投票日の26日、新総裁決定後に役員会を開く。その間、何かあった際、大島副総裁、塩谷総務会長を中心にお願い申し上げたい」と発言した。

《岸田文雄国対委員長発言》
「第180通常国会の閣法の成立率は、わずか57%であった」との発言があった。

《脇雅史参議院国対委員長発言》
「これまでやってきた路線を継続してもらいたい」との発言があった。

《中曽根弘文参議院会長発言》
「衆参一体でこれまでやってくることができた。ご協力に感謝申し上げたい」との発言があった。

《茂木敏充政調会長発言》
「議員立法の成立率は67%で、我々が引っ張って、原子力規制委員会法等々の法案を成立させることができた」との発言があった。

《塩谷立総務会長発言》
総務会に対する協力の御礼があった。

《河村建夫選対局長発言》
各種選挙予定について、「昨日、松下金融担当大臣がご逝去されたことに伴い、何もなければ10月28日補欠選挙が行われる」との発言があった。ちなみに、この選挙区のわが党の候補は、宮路和明前衆議院議員である。

《塩崎恭久報道局長発言》
世論調査についての発言があった。

《その他の発言》
野田代議士会長、保利憲法改正推進本部長から、3年間の総裁のご慰労、成果についての意見のご開陳があった。

【質疑応答】

Q:谷垣総裁は昨日総裁選出馬断念を決断されましたが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:これはお話をさせていただきましたが、大局的な見地に立ったご判断であると考えております。

Q:谷垣総裁が今回出馬を断念された最大の要因は、石原幹事長が出馬の意向を固めたということがあると思われますが、これについて、どう受け止めていますか。
A:今日の午後、しかるべき時に私の考え方を表明させていただければと思います。

Q:何かあったら副総裁、総務会長にお願いしたいという話がありましたが、これは幹事長の権限を総務会長に移すというか、そういうもの形になるのでしょうか。
A:そんな仰々しいものではございません。何かあった場合は私も参りますけれども、私がいない場合は、総務会長並びに副総裁も「わしがおるから」とのお話を頂いております。

Q:松浪健太衆議院議員が本日離党届を出す方針ですが、この取扱いについてはどうなっていますか。
A:朝から問い合わせが来ているのですが、まだそういう事実をご本人から確認できておりません。

Q:総裁選に関連して、午後にしかるべき時にという話でしたが、幹事長がこのまま出馬されますと、総裁を押しのける形になるということで、党内でそれに対する批判があります。こういった批判に対してどのようにお答えされるのですか。
A:総裁選に関しては、何を言いましても誤解を招きますので、しかるべき時にしかるべきお話をさせていただきたいと考えております。

Q:3党合意の意義について、幹事長のご所見を改めてお聞かせください。
A:3党合意というのは決められない政治に対する一つの答えなんですね。いわゆるパーシャル連合、しかも日本の将来に関する、極めて重要な社会保障と税の一体改革について、嫌がる与党民主党を引っ張って、野党の自民党と公明党が成し遂げた谷垣総裁の成果の一つだと私は認識しています。この路線というものは、大切にして、形に示していくようなことを、どなたが総裁になってもやっていただきたいというのが率直な感想です。

Q:幹事長が総裁選に出馬された際も、その路線を守っていくのでしょうか。
A:総裁選挙に関しては、しつこいようですけれども、今日の午後しかるべき時にお話をさせていただきますので、しばらくの間ご容赦を頂きたいと思います。

Q:ご自身の任期を振り返って、どのような点が成果として挙げられて、どのような点がやり残した点だとお考えでしょうか。
A:3党合意というのは、実は金融・財政問題に関わってきた私としては、重要な意味を持っていた。私は、今のこの国債の利回り等々を見ても、その償還を見ても少し国債バブルの気があるのではないか。その一方で、民主党政権は100兆円の予算を組むことが報道されている。債務がどんどん拡大していく中で、与党の民主党の中が過半数で3党合意を成し遂げる勢力に至っていない。そのような中で、金利の暴騰を抑制することができましたし、将来に対して、サステナブル(持続可能)な社会保障制度を構築していく上で、極めて意義のあるものであったと考えております。ここに携わらせていただいたということは大変光栄なことでありますし、更に付言をさせていただくならば、菅内閣を辞職に追い込んだ。今回も谷垣総裁の力で「近いうちに解散」という言質を取ることができた。あとは、民主党政権に対して、しっかりとノーを突き付けるところまで来たのだと思います。(了)

●1330〜幹事長室会議/党8Fリバ4

昨日、谷垣禎一総裁は総裁選不出馬会見を行い、今日の役員会で報告がなされたそうです。またその他、役員会の様子が報告された後、田野瀬良太郎幹事長代行を中心に意見交換がなされました。


9月10日(月)晴れ

谷垣総裁、総裁選出馬断念!

松下忠洋郵政・金融担当相(73)自殺?

現職国会議員が大阪維新の会に合流!

民主党代表選スタート


9月7日(金)晴れ 国会閉会

●今日の国会

延長国会の会期を1日残して今日閉会となります。閉会処理のために各委員会が開かれました。

●1230〜両院議員総会/院内第24控室

国会閉会に際し谷垣禎一総裁、石原伸晃幹事長、中曽根弘文参議院会長から挨拶がなされました。谷垣総裁からは「200日を超える国会にご尽力いただき感謝。民主党政権が物事を決められないことが低い閣法成立率にも現れている。野田総理の『近いうちに』との発言もある。閉会の後、総裁選挙に入るが正々堂々と闘い、政権奪還を目指そう」との趣旨の挨拶がなされました。

●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/衆院本会議場

高木毅議運理事より本日の本会議の流れについて説明がなされ、了承されました。
【本日の議事】
▼請願(全部緊急上程)
○法務局・更生保護官署・入国管理官署及び少年院施設の増員に関する請願外355請願
※一括審査(委員長報告省略)→異議なし採決→全会一致→採択議決
▼閉会中審査に関する件(採決順)
@厚生労働委員会から申出の
○医薬品等行政評価・監視委員会設置法案(長妻昭君外3名提出)
※起立採決→起立多数(自民党反対)→議決
A総務委員会から申出の
○電波法の一部を改正する法律案(内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党反対)→議決
B環境委員会から申出の
○地球温暖化対策基本法案(第176回国会、内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党反対)→議決
C総務委員会から申出の
○大都市制度に関する提案に係る手続に関する法律案(逢坂誠二君外5名提出)
※起立採決→起立多数(自民党反対)→議決
D内閣委員会から申出の
○国家公務員法等の一部を改正する法律案(第177回国会、内閣提出)
○国家公務員の労働関係に関する法律案(第177回国会、内閣提出)
○公務員庁設置法案(第177回国会、内閣提出)
○国家公務員法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(第177回国会、内閣提出)
○地方自治法第156条第4項の規定に基づき、管区国家公務員局及び及び沖縄国家公務員事務所の設置に関し承認を求めるの件(第177回国会、内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
E内閣委員会から申出の
○行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律案(内閣提出)
○行政手続における特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
○地方公共団体情報システム機構法案(内閣提出)
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○独立行政法人通則法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出)
総務委員会から申出の
○地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための関係法律の整備に関する法律案(内閣提出)
法務委員会から申出の
○外国弁護士による法律事務の取扱いに関する特別措置法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の実施に関する法律案(内閣提出)
財務金融委員会から申出の
○特別会計に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
厚生労働委員会から申出の
○国民年金法等の一部を改正する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出)
○年金生活者支援給付金の支給に関する法律案(内閣提出)
経済産業委員会から申出の
○エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
○外国為替及び外国貿易法第10条第2項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件
国土交通委員会から申出の
○不動産特定共同事業法の一部を改正する法律案(内閣提出)
○国際海陸一貫運送コンテナの自動車運送の安全確保に関する法律案(内閣提出)
○民間の能力を活用した国管理空港等の運営等に関する法律案(内閣提出)
○ダム事業の廃止等に伴う特定地域の振興に関する特別措置法案(内閣提出)
○特定船舶の入港の禁止に関する特別措置法第5条第1項の規定に基づき、特定船舶の入港禁止の実施につき承認を求めるの件
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
F外務委員会から申出の
○投資の促進及び保護に関する日本国政府とパプアニューギニア独立国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
○投資の自由化、促進及び保護に関する日本国とコロンビア共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件
○脱税の防止のための情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とジャージー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
○租税に関する情報の交換及び個人の所得に対する租税に関する二重課税の回避のための日本国政府とガーンジー政府との間の協定の締結について承認を求めるの件
○所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国とポルトガル共和国との間の条約の締結について承認を求めるの件
○租税に関する相互行政支援に関する条約及び租税に関する相互行政支援に関する条約を改正する議定書の締結について承認を求めるの件
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
G外務委員会から申出の
○国際的な子の奪取の民事上の側面に関する条約の締結について承認を求めるの件
厚生労働委員会から申出の
○国民年金法の一部を改正する法律案(第179回国会、内閣提出)
○労働安全衛生法の一部を改正する法律案(第179回国会、内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
H内閣委員会から申出の
○民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出)
経済産業委員会から申出の
○私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律の一部を改正する案(第174回国会、内閣提出)
○経済社会課題対応事業の促進に関する法律案(内閣提出)
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会から申出の
○国会議員の選挙等の執行経費の基準に関する法律の一部を改正する法律案(第176回国会、内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
I内閣委員会から申出の
○行政機関の保有する情報の公開に関する法律等の一部を改正する法律案(第177回国会、内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
J法務委員会から申出の
○刑法の一部を改正する法律案(高市早苗君外3名提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
K内閣委員から申出の
○国家公務員法の一部を改正する法律案(第174回国会、井上信治君外6名提出)
○国家公務員法等の一部を改正する法律案(第176回国会、河野太郎君外6名提出)
○幹部国家公務員法案(第176回国会、河野太郎君外6名提出)
○国民の祝日に関する法律の一部を改正する法律案(第177回国会、野田毅君外2名提出)
○行政改革の総合的かつ集中的な実行に関する法律案(長妻昭君外15名提出)
総務員会から申出の
○地方公務員の政治的中立性の確保のための地方公務員法等の一部を改正する法律案(平井たくや君外4名提出)
文部科学委員会から申出の
○教育公務員特例法の一部を改正する法律案(第174回国会、下村博文君外3名提出)
安全保障委員会から申出の
○国際平和協力法案(第174回国会、中谷元君外4名提出)
○国際緊急救助隊の派遣に関する法律の一部を改正する法律案(第174回国会、中谷元君外4名提出)
○自衛隊法の一部を改正する法律案(第174回、小野寺五典君外7名提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
L農林水産委員会から申出の
○農山漁村における再生可能エネルギー電気の発電の促進に関する法律案(内閣提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
M国土交通委員会から申出の
○国土強靭化基本法案(二階俊博君外10名提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
N国土交通委員会から申出の
○南海トラフ巨大地震対策特別措置法案(二階俊博君外16名提出)
環境委員会から申出の
○低炭素社会づくり推進基本法案(第174回国会、野田毅君外4名提出)
○気候変動対策推進基本法案(第174回国会、江田康幸君提出)
政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会から申出の
○衆議院小選挙区選出議員の選挙区間における人口格差を緊急に是正するための公職選挙法及び衆議院議員選挙区画定審議会設置法の一部を改正する法律案(細田博之君外2名提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
O決算行政監視委員会から申出の
○平成23年度一般会計東日本大震災復旧・復興予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)
○平成23年度一般会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)(承諾を求めるの件)
○平成23年度特別会計予備総則第17条第1項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その1)(承諾を求めるの件)
○平成23年度一般会計東日本大震災復旧・復興予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2) (承諾を求めるの件)
○平成23年度一班会計予備費使用調書及び各省各庁所管使用調書(その2)(承諾を求めるの件)
○平成23年度特別会計予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(承諾を求めるの件)
○平成23年度特別会計予備総則第17条第1項の規定による経費増額総調書及び各省各庁所管経費増額調書(その2) (承諾を求めるの件)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
P内閣委員会から申出の
○地域住民等による安全で安心して暮らせるまちづくりの推進に関する法律案(第173回国会、井上信治君外3名提出)
法務委員会から申出の
○児童買春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の一部を改正する法律案(第173回国会、高市早苗君外3名提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
Q各委員会から申出の案件中@ないしPを除くその他の案件
※異議なし採決→全会一致→議決
R議院運営委員会の申出による政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会における閉会中審査議案の公職選挙法の一部を改正する法律案(参議院提出)
※起立採決→起立多数(自民党賛成)→議決
S議院運営委員会の申出による経済産業委員会における閉会中審査議案の脱原発基本法案(山岡賢次君外12名提出)
※異議なし採決→全会一致→議決
▼議長より議事終了の挨拶

■1800〜谷垣禎一総裁 定例記者会見

谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成24年9月7日(金)18:00〜18:25 於:党本部平河クラブ会見場)

【冒頭発言】

第180国会を振り返って申し上げたいと思います。200日を超える長丁場の国会でございました。この国会を通じて、やはり一番特筆すべきことは、社会保障と税の一体改革法案が成立したことだと思います。これはわが党からすれば、参議院選挙の公約にも掲げた従来の主張を実現したということでもありますし、また決まらない政治という苛立ちが有権者の中にある中において、こういう国会でも、与野党協力して政策を進めるという一つの例を開いたという意味で、非常に大きなものでありました。しかし、これは、野田総理が政治生命をかけると言っただけではなく、私ども野党としても政治生命をかけた決断でありました。他方、これは民主党の方に着目すれば、この法案の成立によって、やらないと言っていた消費税をやる。加えて、社会保障もマニフェストで約束していた目玉政策はできないことになった。マニフェスト違反が明確になったということでもございます。そういうことの結果、民主党も分裂し、今の政権基盤の流動化と言うか、政権基盤の崩壊が起こったということも特筆すべきことでございました。

こういうことがあって、浮き彫りになりましたのは、今の民主党政権の国政を遂行していく能力というものが完全に壁にぶつかっているということが明らかになったのが、今国会であったのではないかと思います。まず政府与党の法案成立率の低さです。内閣提出法案が57.5%しか成立しない。前代未聞の低い数字であった。ここに政権担当能力の欠如が明白に表れていると思います。先程の総理記者会見で特例公債法、また一票の格差是正等について触れられておられました。後ほどもう少し申しあげますが、原子力規制委員会ですが、与野党で合意をして新しく原子力の安全性をきちっと作り上げていこうという意味でこういう委員会ができたわけでありますけれども、規制委員会の人事、どうも政権は国会が閉じている間に、行政権で決めてしまおうとしているわけでございます。こういう規定が入っているのは、国会が開会していない時に、いろいろ人事上の問題が起こった時に、この規定を活用すべく作られているわけでありまして、もう1か月以上前、国会の会期中に人事案を提出しておきながら、与党の中の混乱でこの人事を採決できないという事態を想定してできたものではない。ここに政府与党のグリップ力の欠如が明確に表れていると思います。

それから改めて詳しくは申し上げませんが、外交についても、進めていく能力が限界に来ているということは明らかになったと思います。

他方、私ども自民党としましては、多数の議員立法を提出いたしまして、47本、そのうち31本が成立した。66%成立したということでございます。その中には、社会保障改革推進法、郵政民営化改正法、大都市地域特別区設置法、原子力規制委員会設置法等々がございますが、こういう形で国民生活に遅滞をもたらさないように、野党としても決められる政治、決める政治を推進していったということです。

それから今国会、早期解散を獲得したということも申し上げておかなければならないと思います。民主党が分裂をした。それから問責も可決した。臨時国会での解散は不可避であります。そして単に問責があるから、不可避というわけではなくて、先程から縷々申し上げております通り、我が国の政策を進めるための解散が必要になっている。新しい政治体制を作ることが必要になっている、こういうことだと思います。それで、先程の総理会見を私もテレビで拝見致しましたが、懸案事項の処理ができなかったことを、あたかも野党のせいであるかのごとくおっしゃっておられた。これは誠にお門違いであります。特例公債法については、我々は、予算の組み替え動議等出しておりまして、こういったことを一顧だにせずに、強行採決のような形で衆議院を通し、参議院に送った。大体、そういうことでは、参議院の勢力図からしても、成立しないことは明らかです。我々は、国対委員長、政調会長の会談においても、我々は「無駄を省けば、この特例公債法は通す」と言ってきたわけでして、これを野党のせいにするのは、お門違いです。一票の格差是正も強行採決という形で、参議院に持っていけば、廃案になるのは目に見えていることでして、極めて法案の成立についても、不真面目な態度であったと思います。与党案は廃案になりましたが、私どもの自民党案は、そのまま継続になっておりますので、その気になれば、いつでも通せるという状況です。それから、原子力規制委員会の人事でも混乱があったのは、決して野党が反対したからではないということです。

あまりこの点は、総理は触れていませんでしたが、3党党首会談で早期解散を合意した。これは極めて重要な点でありまして、私どもとしては、当然速やかな履行を求めていかなければならない。問責可決で、参議院は動いていかないことが明らかになっています。総理は、その声を謙虚かつ真摯に受け止めるべきであります。

以上申し上げたように、決められない政治の原因は民主党にあるということが明確になった国会であると申し上げます。以上、第180国会を振り返って申し上げました。

【質疑応答】

Q:遅くとも秋の臨時国会で直ちに解散すべきとのことですが、野田総理の会見では、「やるべきことをやり抜いた上で、しかるべき時に国民に信を問う」との表現にとどまりました。近いうちの解散の確約が取れたという総裁のご認識に変わりはありませんか。
A:それは変わりません。3党合意そのものがそういう内容を含んでいる。3党合意はきちっと存在しているというのは、我々の認識であり、政権もそういう認識をしていると思います。

Q:総理が近いうちの解散の約束を守っているという認識ですか。
A:それは、守らなければならないということです。

Q:総理会見で、谷垣総裁と山口代表のリーダーシップによる自公両党の賛同によって、一体改革関連法案が成立したとの発言がありました。ある意味、党首が代わってしまった場合、合意はなくなるとも受け止めることもできますが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:谷垣個人、野田総理個人、山口代表個人として、あの話をしたということではありません。それぞれの公党の代表者として、合意を結んだと考えなければいけないと思っています。

Q:総裁選挙に向けて、総裁の意気込み、ご覚悟のほどをお聞かせください。
A:これは、今、私としては、野党になって3年間、もう一度有権者のご信任、ご信頼を頂いて、自民党を政権に戻すのが私の使命だと思ってまいりました。選挙結果はやってみなければ、わかりませんが、選挙の時期というのは、先程申し上げたように、遠い時期ではないと思います。そして、今までの情勢をみると、その選挙で自民党が頑張って政権を取り戻さなければなりませんし、それは十分射程内に来ていると考えています。私は、野党総裁になって、総裁の責任というのは、自分が先頭に立ってやっていかなければならない。今のようなことも、その最後の壁は、私が体当たりして開いていかなければならないと、ずっと思ってまいりました。また、3党合意にしましても、これは選挙の後、果たして3党の体制が代わったらという質問がありました。党首個人の約束ではないのです。やはり、選挙の後で、いろいろな情勢変化があった時に、新しい3党合意が動いていく体制をどうやって作っていくのか。それもやはり私は、自分の責任でやらなければならないという意思を持っています。
ただ、やはり、執行部は一本化して、総裁選挙にあたるべきであるというお声もある。大島副総裁がその調整役をしております。その大島副総裁のご努力には応えていかなければならないと思っているところです。

Q:執行部は一本化して総裁選挙にあたるべきとのことですが、石原幹事長は今日、総裁選挙出馬の要請も受け、意欲も示しております。現時点での調整の状況をお聞かせください。また、一本化というのは、総裁に一本化ということでしょうか。
A:それは、今、大島副総裁が一生懸命やっていただいていますから、それ以上は踏み込みにくいです。

Q:石原幹事長への一本化、谷垣総裁の出馬断念もあるのですか。
A:私は、先程申し上げましたような強い責任があると、自分では考えています。

Q:谷垣執行部の3年間について、現時点でどのように評価されていますか。それらを踏まえて、今後どのようなことをやっていきたいとお考えですか。
A:総裁任期3年間をどう総括するかは、まだ十分総括できるかわかりません。内政、外交いろいろなことがあったのも事実ですし、特に、震災という、歴史的な、非常に大きな事件が起こった中で、先程申し上げたように、わが党としても、当然責任を負わなければならないことが、たくさんありまして、野党としてもどうやって責任を果たしていくか、試行錯誤しながら、歩んできた3年間であったと思います。しかし、そういう中で、二つの内閣を崩壊させ、21大臣を交代させる。喜ばしいことかどうか、野党としても甚だ疑問ではありますが、21閣僚を追い詰めた。また、新しい綱領を作って、自民党のスタンスを明確にさせた。あるいは、選挙等々でも、大変司々で頑張っていただいたことでもありますが、ほぼ順調にきたのではないかと思っています。これから、調整中ですから、先の抱負を述べるのは、早すぎますので、先程申し上げたように、ここまで来て、最後の政権を奪還していくことは、体当たりで行かなければいけないわけです。その辺は、やらなければ、当然いけないと思います。

Q:総裁選挙を巡って、いわゆる長老議員の谷垣おろしについて、どのように思っていますか。また、石原幹事長に対しては、党内から平成の明智光秀という批判が出ていますが、総裁のご感想をお聞かせください。
A:それをコメントするのは、ちょっと早いと思います。ただ一言、私のホームタウンである福知山の城主は、明智光秀公であるということです。

Q:総裁は、会期中であるということで、総裁選への表立った活動を控えて来られました。今後、14日の告示日に向け、どのように活動していくのですか。また、現時点での推薦人の確保の状況はいかがでしょうか。
A:これも、当然選挙をやるときは、この丁寧にお願いをするのは、当然のことでして、それはこれから大いにやらせていただかないといけないと思います。推薦人も、やるとなったらきちっとできています。

Q:現時点で、確保のメドは立ったのですか。
A:それは当然のことです。

Q:結果として、現在執行部が割れる事態となっていますが、何か反省点や改めなければならないところはありますか。
A:反省し出すと、切りなく反省はあります。あまり反省ばかりしても、先に進めないという気持ちもあります。問題点もいくらでもある。謙虚に受け止めなければならないと思っています。

Q:具体的に、長老たちが言うように、人事についての相談がないといった批判に対して、総裁はどのようにお考えですか。
A:できるだけ大勢の方に、参加していただいて、物事を決めていくことは必要だと思います。

Q:総理会見で、やるべきこととして特例公債法と一票の格差を挙げ、閉会中も協議を呼び掛けるとの発言もありました。与野党協議を閉会中に呼び掛けるとも受け取れますが、総裁のご所見をお聞かせください、
A:そのあたりは、言葉だけ踊っている感が、正直否めません。そういうことであるならば、今までもお呼び掛けは十分可能だったですし、特例公債法に関しては、政調間、国対間でも、条件が整えばいつでもやるよということも申し上げてきたわけです。ですから、お呼びかけは結構ですし、真摯な呼びかけだったらお応えしなければならない。だけど特例公債法についてはですよ、問責を突き付けているということは、やはり重く受け止めていただかないと。呼び掛けるというだけではできませんよ。

Q:政権交代は射程内とおっしゃいました。一方で最大の目標であった政権奪還に達することは、ほぼ難しい状況になりました。この点、3年間の様々な成果はあるものの、画竜点睛を欠くということにして、これだけ総裁選に候補者が多数出るような状況ですが、この点についてどうお考えですか。
A:むしろ私が評価することではないのではないでしょうか。しかし私は、画竜点睛を欠いているとは思っておりません。やはり今国会の中で早期解散、近いうちの解散を確約させた。選挙はやってみなければわかりませんが、展望が開けている状況ですので、画竜点睛を欠くという批判は当たらないと思います。

Q:本日も石原幹事長と調整をされていましたけども、告示日ギリギリまで調整を続けるということでしょうか。
A:それは大島さんのご努力、我々もまた大島さんのご努力だけではいけませんけれども、そんなにいつまでもというわけにはいかないと思います。

Q:派閥についてですが、今回総裁は残念ながら古賀誠さんから支持を得られませんでした。派閥を超えた選挙を考えてらっしゃいますか。
A:派閥を超えた選挙ですか。私はね、派閥というものを全否定しているわけではないのです。政策集団として、いろいろ切磋琢磨するというのはあってしかるべきだと思います。全部、党の正規の組織で政策を勉強するというだけでは足らないところもありますね。それから、野党になってつくづく感じたことはですね、政治家のレベル、できるだけ教育をしっかりやって、政治家だけではなく活動家のレベルも上げていくことも大切なことです。そういう中で派閥が果たしてきた役割は、私は否定するべきではないと思うのです。しかし、人事とか選挙にあまり派閥が正面に出るやり方は、今までも弊害を指摘されてきたことは間違いありません。そういった弊害は乗り越えて行かねばならないということではないでしょうか。

Q:古賀会長の支援が得られない状況で出馬するということで、この際、古賀派から独立するということもあるのでしょうか。
A:まあ、そんなことまで考えているわけではありません。今私は派閥籍を離脱しているわけですしね。(了)

 


9月6日(木)曇り雨

●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場

本会議開会に至った経緯などが岸田文雄国対委員長から報告され、引き続き高木毅議運理事から本日の本会議の対応について説米がなされ、了承されました。

【議事日程】
@国土審議会委員の選挙(選挙手続省略、議長指名)
・辻元清美(民主)
A特定フィブリノゲン製剤及び特定血液凝固第\因子製剤によるC型肝炎感染被害者を救済するための給付金の支給に関する特別措置法の一部を改正する法律案(厚生労働委員長提出)
B移植に用いる造血幹細胞の適切な提供の推進に関する法律案(参議院提出)
C母子家庭の母及び父子家庭の父の就業の支援に関する特別措置法案(厚生労働委員長提出)
 AC一括審査:厚生労働委員長趣旨弁明(委員会審査省略)→異議なし採決→全会一致→可決
 B厚生労働委員長説明→異議なし採決→全会一致→可決
D中小企業等協同組合法の一部を改正する法律案(参議院提出)
・経済産業委員長説明→異議なし採決→全会一致→可決
E金融商品取引法等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
・財務金融委員長説明→起立採決→起立多数→可決
F海上運送法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
G海洋汚染等及び海上災害の防止に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
H船員法の一部を改正する法律案(内閣提出、参議院送付)
 FGH一括審査:国土交通委員長説明→起立採決→起立多数→可決
I欧州復興開発銀行を設立する協定の改正の受諾について承認を求めるの件(参議院送付)
J偽造品の取引の防止に関する協定の締結について承認を求めるの件(参議院送付)
K二千六年の海上の労働に関する条約の締結について承認を求めるの件(参議院送付)
L千九百九十四年の関税及び貿易に関する一般協定の譲許表第三十八表(日本国の譲許表)の修正及び訂正に関する確認書の締結について承認を求めるの件(参議院送付)
 IJKL一括審査:外務委員長説明→起立採決→起立多数→承認


9月4日(火)曇り晴れ

■1012〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見

役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成24年9月4日(火)10:12〜10:20 於:党本部平河クラブ会見場)

【冒頭発言】 −役員会の内容説明−

私の週末来の発言をめぐって、様々なことでお騒がせしていることは本当に申し訳ないと思っている。私は、全く私心はない。これまでも谷垣総裁をしっかりと支えてまいったし、幹事長の任にいる間は、しっかりと総裁を支え、党の運営に万々齟齬のないように頑張ってまいりたいと思っている。その旨は、今日の役員会でもお話をさせていただいた。

《谷垣禎一総裁発言》
「今週で国会が終わるが、問責に対して、総理がどう応えるかにかかっている。気を緩めず、会期末の対応をしていきたい」との発言があった。

《大島理森副総裁発言》
「現在、276選挙区で支部長が選任されている。炎天下の中、頑張っている支部長のためにも、3党党首が『近いうち』と合意したことが履行できるよう、会期内に政権を追い込んでいきたい」との発言があった。

《石原伸晃幹事長発言》
冒頭と同様の発言をし、「先週、総裁選挙管理委員会が立ち上がり、大野功統衆議院議員に、委員長に就任していただいた。大野選管委員長には、総裁選挙が終わるまで、役員会にご出席いただくことになる」と発言した。

《岸田文雄国対委員長発言》
「強行採決された法案の扱いに対して、与党がどのように誠実な対応を示すか、与党側の提案次第である。今日、城島国対委員長から、終盤国会についてのあり様についての提案がある」との発言があった。

《脇雅史参議院国対委員長発言》
「4増4減法案について、参議院で採決して、衆議院に送付したい。倫選特の開会をオール野党で申し入れている」
「重要な同意人事、公正取引委員長、原子力規制委員会の委員の2件が残っている。これについての輿石幹事長の発言はおかしい」との発言があった。7月に報道され、その後国会に提示され、1か月間店晒しになっていて、「国会閉会後、総理が決めれば良い」と言ったことを指しての発言だと思う。

《中曽根弘文参議院会長発言》
「終盤国会、最後まで気を緩めずやっていきたい」との発言があった。

《茂木敏充政調会長発言》
「原子力規制委員会の同意人事について、民主党から全く話がない。提示をしておいて、何もないのはおかしい」
選挙公約の作業状況と、特定廃棄物の栃木県の最終処分場誘致について、「全く栃木県にも、矢板市にも事前に説明がなかった。たまたま昨日乗り合わせた新幹線の中で、環境省の課長がやって来て、『ご説明を』という程度の話であった」との発言があった。

《塩谷立総務会長発言》
「本日は総務会を行わない。7日(金)に行う」との発言があった。

《河村建夫選対局長発言》
「今日で、277名の選挙区支部長が選任される。残りは14選挙区で、ほぼ内定の段階に来ている」
地方選挙、今後の知事選挙についての発言があった。

《塩崎恭久報道局長発言》
世論調査についての発言があった。

《大野功統総裁選挙管理委員長発言》
総裁選挙の日程についての発言があった。

【質疑応答】

Q:総裁選挙について、党内に石原幹事長の出馬を期待する声もありますが、それに対してどう対応されるお考えですか。また、冒頭、谷垣総裁をお支えするとおっしゃいましたが、谷垣総裁は出馬に対して、大変意欲的な発言をされています。谷垣総裁が出馬するとおっしゃる限り、ご自身の出馬はないのか、ご所見をお聞かせください。
A:総裁選挙につきましては、何を言っても、本意とかけ離れた形になりますので、私はこれまでも発言を慎んでまいりましたし、これからも慎んでいく。そして谷垣執行部の一員として、谷垣総裁を支えてきた以上は、任にある間は最後までしっかりと支えていくということは当然だと思っておりますからこそ、役員会で今日そのような発言をさせていただいたところでもあります。

Q:幹事長は、かねてより谷垣総裁が出馬する際には、それをお支えするとおっしゃってきました。現時点でもその気持ちは変わらず、つまり、谷垣総裁が出馬すると決断された場合、幹事長は立候補せず支える立場ということなのでしょうか。それとも適宜適切に考えられているのでしょうか。
A:何を言いましても、なかなか短いフレーズでは本意が伝わりませんし、冒頭申しましたように、しっかりと支えていかなければ、総裁選挙もしっかりとできません。そういう気持ちを持っているからこそ、自身の総裁選挙のことについては何もこれまでも話しておりませんし、今、何も話すつもりもないという気持ちに全く変わりはありません。

Q:総裁選挙のあり方について、派閥との関係はどのような形が望ましいとお考えでしょうか。
A:どこの会社にグループがありますよね、社長を決める時。ですから自民党の中にもいろいろな政策集団があり、政策集団に属していない人もグループを作っているということではないのでしょうか。その人たちが昔のように集まって、「あんたやれ」とならないように、自民党は今、近代化しているのだと思います。私も35年以上党員をやっているのですけど、その都度、郵送したり、書いたり、総裁選挙の時は一票を投じてきました。開かれた選挙になっておりますので、一部の者が「あんたやれや」「そやな」ということにはならない、極めて開かれた政党だと思っています。

Q:役員会での幹事長の発言に対して、出席者の方から何か意見はありましたか。
A:特になかったですね。(了)

●1330〜幹事長室会議/院内第23控室

本日の役員会の報告、蚊k部署からの報告などを受けて、今後の対応について情報交換が行われました。


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