総務大臣政務官室2004 |
2004(平成16)年9月 |
9月30日(木)晴強風
●1600〜総務大臣政務官留任
午後2時の臨時閣議で政務官人事が了承されたようです。15時30分に官邸に入るよう指示がありました。政務官は全部で26名です。そのうち留任は私一人。他の皆さんは小泉総理から任命書が手渡されました。そして恒例の階段での記念写真撮り。今回は留任1名ということで小泉総理の右隣りへちゃっかり入ってしまいました。終了後、第1回の政務官会議が開かれ、注意事項等が伝えられました。
●1645〜麻生太郎総務大臣より職務指示
大臣室に呼ばれ、私の担当する職務が言い渡されました。その中身は「地方自治の本旨の実現及び民主政治の基盤の確立、自立的な地域社会の形成、国と地方公共団体及び地方公共団体相互間の連絡協調、並びに消防を通じた国民の生命、身体及び財産の保護に関することのうち、大臣の指示する特定の政策及び企画に参画し、国会との連絡調整を行うこと」でした。さらに国民スポーツについても担当することになりました。
●1745〜総務省政務官交代式/総務省講堂
世耕、小西両政務官が退任され、私が留任、新規に山本、増原政務官が就任されました。三名で麻生大臣を支えることになります。総務省幹部職員が並ぶ中で、三位一体改革をはじめ山積する重要案件に全力で取り組んでいくので協力して欲しい旨伝えました。いよいよ改革本番がスタートします。皆さんからもたくさんのご意見をいただき、改革を進めてまいりたいと思います。
9月29日(水)
●1130〜神奈川県ハイヤータクシー交通共済協同組合創立30周年記念式典
交通事故はいくら注意しても起きてしまいます。保険会社は事故多発との事でハイヤータクシーに対しては制度設計をあきらめてしまいました。そこでハイヤータクシーの事業者が自ら交通共済の制度を創り上げ、本年で30周年を向かえたのです。心からお祝い申し上げると共に、利用者、運転者の安全に十分注意しながらも、いざというときにはしっかりバックアップできる体制作りに、今後ともご尽力賜りたいと思います。
9月27日(月)
●改造内閣の閣僚名簿発表
午後4時過ぎには大臣らの記者会見が行われました。私と同期初当選の棚橋泰文さん(41歳・3期生)が大臣に就任しました。同期では初入閣です。日ごろから仲の良い同志でしたから、ビックリしたのと同時に飛び上がって喜びました。期数に関係なく入閣する、つまり派閥順送り人事が完全になくなってきていることは、まさに小泉総理の大改革の一つだと私は高く評価しています。それだけに棚橋大臣には、しっかり結果を出す仕事をして欲しいと期待しています。
9月24日(金)
●1200〜最終?大臣政務官会議/官邸
おそらく今日が最終の大臣政務官会議になると思います。正午から開催された会議ではFAL条約関係の議論がなされました。これは海外から日本の港湾を利用使用とすると何種類もの申請書を提出しなければなりません。他の国ではその手続が簡素化されていて港を利用しやすくなっています。そこで日本も国際競争に負けないように書式の見直しや電子化することによってその受け入れ態勢を早急に作るべきとの議論です。次の議題は国連改革と常任理事国入りについて外務大臣政務官から取り組み状況が報告されました。昨日アフリカ対策を終えて帰国したばかりで、その重要性を強く感じました。
●1700〜小泉総理、内閣改造を27日に!
いよいよ内閣改造です。小泉総理は27日の月曜日に一気に党三役と内閣人事を決定するようです。マスコミが各所飛び回って情報を収集しようとしていますが誰にも小泉流の決定方法はわかりません。内閣改造は大臣ばかりでなく、副大臣や大臣政務官も対象になります。今後、私の役割がどうなるのか分かりませんが、「飛ぶ鳥、後を濁さず」の準備はしておかなければなりません。立場が替わっても我が国の発展と国民の幸せのために頑張ろう!と決意を新たにしています。
9月16日(木)ドイツ
●0900〜ベーチェ元郵政通信大臣から郵政民営化について
1997年末に郵政通信省が廃止され、1993年から97年までの間、最後の連邦郵政・通信大臣を務めたベーチェ連邦議会議員(1938年生まれ)に郵政民営化について意見聴取してきました。ドイツで民営化しなければならなかった理由の一つは、東西統一で26,000局もの大所帯になってしまったこと、また小包業務がうまく機能しなかったことなどによって20億マルクの赤字を抱えてしまったことだそうです。過剰であった郵便局を13,000局に減らしましたが、ユニバーサル法で12,000局を下回らないように歯止めをかけています。13,000局のうち5,000局はATMを持つ郵便局、8,000局はATM無しの郵便エイジェンシー。そして2007年までは50グラム以下の郵便は独占として規制しています。郵便局員については35万人の公務員から20万人まで削減し、株式会社になった後、子会社(DHL買収など)を持ったことにより現在30万人(公務員は7万人)になっているそうです。また金融業務については、民間メガバンクのシェアが高く、ポストバンクは5%シェア。ただし公的機関として州立の銀行が別に機能しているとのことでした。日本の郵政民営化に対しては、ハンマーでたたくようなことはせず、住民とのコンセンサスをしっかり取り同意を得られる努力をすることで、100%全部を一度に進めようとしないことだ、と助言されました。
●1400〜ドイツポスト現場の調査
ベルリン第8郵便局に伺い、現場業務の実態を調査してきました。週60時間、月曜から土曜日まで一日10時間の営業。従業員は合計14名で局長1名、コンサルタント3名。この郵便局はポストバンクとも提携しており、難しい処理を求められることについてはコンサルタントが対応しているそうです。また私書箱を540も設置していました。独立採算制ではなく、指定のひとつという位置付けだそうです。しかし評価はしっかりされ目標を達成すると販売報酬が与えられるそうです。郵便局全体は黄色とブルーで大変明るく清潔感溢れる店作りになっていました。
9月10日(金)晴雨
●1330〜総務部会役員会/508
今日は閣議で郵政民営化の取扱いが注目される重要な日になります。午後1時半から党本部508で総務部会役員会が開催されました。今井宏部会長(写真)から挨拶があり、赤城徳彦衆議から与党2幹2政会議の様子、郵政事業に関する特命委員会役員会の様子が報告されました。細田官房長官から今日閣議決定したい旨伝えられ、党としては「政府が基本方針を閣議決定することを妨げることはできないが、法案作成の段階で所要の手続を進めることとする」と基本的考え方が示されました。
●1830〜特定郵便局長就任式/メルパルク横浜
7月22日に就任された次の2局の局長さんのお披露目式です。他の地域ではあまり行われていないそうですが、横浜南部特定郵便局長会では、就任されるごとにお披露目があり、一日でも早く仲間を知るという意味でも意義のあること思います。今日は神奈川県中小企業センター内郵便局の山本政男局長、横浜第2合同庁舎内郵便局の赤嶺康江局長のお二人の就任式と就任披露でした。郵政民営化の基本方針の閣議決定がなされた日であり、皆さん将来を心配されていましたが、就任されたお二人はそれを超えて、今を大事にする、といった力強さを感じさせていただきました。頑張りましょう!
9月9日(木)晴雨
●1000〜総務委員会/人事院勧告について
衆議院総務委員会の閉会中審査です。午前10時から第15委員室で2件について審議されました。まず午前中は「公務員制度及び給与並びに恩給に関する件(人事院勧告)」について佐藤人事院総裁から説明聴取し6名の質疑がなされました。人事院勧告の概要は、@月例給の官民格差が0.01%(39円)と極めて水準が小さくなり水準改定を見送る、Aボーナスについても民間支給月数と均衡(年間4.4ヶ月分)し水準改定を見送る、B寒冷地手当ての抜本的な見直し、C国立大学の法人化に伴う給与法の整備、D給与構造の基本的見直し、E新たな公務員人事管理の実現、などが提案されました。
●1300〜総務委員会/NHK不祥事問題等について
総務委員会の午後は「情報通信及び電波に関する件(NHK不祥事問題等)」で7名の質疑が行われました。日本放送教会海老沢勝二会長から不祥事のお詫びがあり、審議に入りました。不祥事五事案は、@芸能番組制作費不正支出問題、Aソウル支局長のずさんな経費清算問題、B宇宙時代プロジェクト“カラ出張”問題、C岡山放送局不正経理問題、D甲府放送局備品紛失問題、でした。
●1740〜キリエンコ氏来訪/総務大臣室
当初予定では午後5時に私が大臣代理で対応する予定になっていましたが、麻生大臣が何としても会いたいとのことから日程を再調整し、会談が成功しました。キリエンコ沿ヴォルガ連邦管区大統領全権代表は1998年にロシアの首相に36歳で就任した若手リーダーです。合気道の有段者で全露合気道連盟の総裁を務めるほど熱心。麻生大臣は頭一杯になっている郵政民営化について、ロシアの取組みを伺がっていました。
9月7日(火)晴
●1030〜経済連携促進関係閣僚会議第2回会合/官邸・大臣の代理出席
10時30分より8分ほど早めに鑑定に入ったのですが、閣議終了後直ちに開会された経済連携促進関係閣僚会議第2回会合は既に始まっていました。時間前に入室したのですが焦りましたね。写真の左手前が私、右隣りが環境大臣、外務大臣、厚生労働大臣と並んでいます。各大臣から各国との経済連携協定交渉の現状と展望について報告がなされた後、私からも発言しました。ICT・放送の協力分野はアジアブロードバンド計画の観点も踏まえ協力内容をまとめていく、また電気通信サービスの自由化分野では外資規制の緩和や市場支配的な事業者との相互接続の確保等公正かつ競争促進的な市場環境の整備などに、より質の高い合意を目指した交渉を行っている、と報告しました。
9月2日(木)晴曇雨
●0600〜ホテルでビックリ、目の前に熱気球が!
昨日夕刻到着した十勝温泉ホテル大平原で朝5時半に目を覚ますと、6時頃から外で何か音がします。窓を開けてみると、なんと目の前で熱気球がふくらみ始めているではありませんか。このホテルの自慢の熱気球体験だそうで、ロープで40メートル程度に高さ制限をしていました。北海道らしさに驚かされてしまいました。
●更別村の視察/市町村合併について
午前10時に更別村に訪問しました。安村豊治村長、榎本信吉助役、斎藤正紀北海道地域政策部長らと、いま国が夢中になって進めている市町村合併についてご意見をいただきました。村長の強力なリーダーシップによって村の財政状況は極めてよい状況になっています。また農業も大いに発展しており、合併をした際に村民が今よりも負担が大きくならない、やってよかったと言われる合併の姿を模索してご尽力いただいている様子でした。ここも北海道特有の広大な面積を持つ市町村同士の合併の難しさが見られます。国の示す単一パターンでの解決はなかなか難しいですね。しかし、平成14年の片山虎之助総務大臣(当時)の合併推進要請文書を常に持って、必死に取り組んでいる安村村長に、さらなるリーダーシップの発揮を期待したいと思います。
●大樹町の成層圏プラットフォームを視察
この実験は、地上20キロメートルの成層圏に飛行船を停止させ、そこから気象情報の収集、放送電波の発信などについて、人工衛星よりもコストのかからない新たな手法を開発しようとするものです。16機完成すると日本全国をカバーできるそうです。
総務省は放送や携帯電話など電波に関して所管しています。藤咲友宏総務省北海道総合通信局長、工学博士の森幹彦成層圏プラットフォーム開発協議会飛行船部会長(NICTプロジェクトリーダー、JAXA EORC主任研究員、(財)航空宇宙技術振興財団理事)、清水亨航空利用技術開発センター長(宇宙航空研究開発機構)らの説明を受けて、間もなく地上4キロメートルで実験する準備の状況などを伺いました。格納庫にある飛行船は実験用で目標としている本物の約半分の長さ60メートルのものだそうですが、それでも大きいですね。無人で様々な機械を積み込んで活動を始めれば、デジタルディバイドなどの心配が解決されます。しかし、開発の現実は厳しいようで、長期間研究が続けられていますが、まだ完成には至っていないようです。期待して様子を見守っていきたいと思います。
●柏台牧場の社長に聞く/代表取締役相馬行胤氏
大樹町の伏見町長と共に相馬氏のお話を聞く機会を得ました。若いのですが、肉用牛を飼育し、椎茸を栽培し、さらに新手法によってレタスづくりに挑戦しています。大樹町の人口の増減はほとんど無く、次世代の担い手がどんどん成長しているようです。
あわただしい北海道視察でしたが、得るものが多くあった貴重な出張となりました。我が国の発展を望むのであれば、東京だけにいるのでは情報が不足します。国民健康保険料の負担にも大きな影響をかけてしまう合併問題は、もっと市町村民の実生活を豊に想像しながら方向性を決めていかなければなりません。今回お世話になった皆さんに感謝しながら、夕刻羽田に向かって大樹町を後にしました。
9月1日(水)晴
●1030〜第25回八都県市合同防災訓練/中区南本牧埠頭
*政府調査団の一員として、防災訓練の様子を視察しました。また小泉総理、麻生太郎大臣らのヘリコプター到着と御殿場へ向けての出発の送迎の責任者として汗だくで飛び回りました。総理から挨拶、激励を受けて訓練は終了。無事に出発していただきホッとしました。会場には6,000人もの皆さんが参集し、真剣に訓練に取り組んでいる姿に感動しました。
●1725〜帯広公務出張/羽田空港発
大樹町の視察で、午後7時過ぎに現地に入りました。
時間が無いので早速、伏見悦夫大樹町長、村田修係長らとのパワーディナーとなり、十勝周辺の合併の状況について教えていただきました。大樹町の合併の交渉についてはなかなか困難な様子で、現時点では休止状態になってしまったそうです。大きな理由は人口は少ないものの町の面積が大変広く、国が示しているモデルに合わない状況にありました。また、町は農業を中心に大変豊かな町づくりが進んでおり、慌てて無理に合併することはやめ、休止という扱いで今双方が慎重になっていました。