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5月31日(火)曇り 内閣不信任決議案提出か?
■0852〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年5月31日(火)8:52〜9:00 於:院内第24控室)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
復興基本法の修正案なるものの内示があったが、当初、政調会長間で話をしていた自民党案を丸呑みするというものとは、非常にかけ離れたもので、政府は本当に復興基本法を通す気があるのか疑わざるを得ない。そのような憤りを持っている。
また、各社の世論調査に現れている通り、原発対応はかなり人災の部分があるのではないか。今日9時半から、わが党の中川秀直議員、西村康稔議員、大島理森副総裁が質問するが、ベントの問題、海水注入の問題を巡って、政府の側に意図的と思われてもおかしくない程度の、ホームページへの記載、公文書の訂正、捏造、改訂が目に余り、世界の国々の方々が日本の原発対応というものに、疑念を持たれるような恐れさえ強く持っているところである。
《谷垣禎一総裁発言》
「東日本大震災復興特別委員会で集中審議があり、重要な質疑が行われる。明日は、党首討論(QT)もあるので、気迫を持って臨みたい。不信任案の取り扱いについては、これらの議論の推移をよく見ながら、他党とも連携しながら判断したいので、お任せいただきたい」との発言があった。
《大島理森副総裁発言》
「原発事故問題をはじめとする菅内閣の問題は放置することができない状態である。一致結束して対応していきたい」と発言した。また、青森県知事選挙(の応援)に対する御礼があった。
《石原伸晃幹事長発言》
「先日亡くなられた塩崎潤元衆議院議員の葬儀について、自由民主党並びに塩崎家の合同葬を、6月3日(金)10時30分に、増上寺光摂伝で行われる。葬儀委員長は、谷垣総裁がお引き受けになった」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「民主党から復興基本法の修正案が出てきたが、丸呑みしても良いという割には、隔たりがある。与党の考え方がよくわからない」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「復興特別委員会の設置については、現在調整中である。6月3日に予算委員会の集中審議を要求している」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「いろいろなことを言われる方がいるが、一致結束して行動していくことが大事だ」との発言があった。
《鴨下一郎政調会長代理発言》
「政調としても、様々な事態に対応できるようにしていく」との発言があった。
《小池百合子総務会長発言》
本日の総務会についての発言があった。
《河村建夫選対局長発言》
青森県知事選挙についての発言があった。
《森英介組織運動本部長発言》
「絆プロジェクトの一環として、日本全国にひまわりの種を配布するという活動を展開する」
「本日17時から有楽町で街頭演説会を行う」との発言があった。
《茂木敏充広報本部長発言》
各社の世論調査についての発言があった。
【質疑応答】
Q:内閣不信任案について、谷垣総裁が「お任せいただきたい」と発言されましたが、幹事長のご所見をお聞かせください。
A:一任は、既に先週取りつけていますので、最後に「お任せいただきたい」と強い語気だったという印象を持ちました。
Q:内閣不信任案を巡って、民主党内で造反の動きがあるようです。自民党が不信任案を提出するにあたって、このような動きについて、どのようにお考えですか。
A:これは全く別です。私たちは、先程原発の話をさせていただいたように、このまま菅総理が原発の扱いをやっていくと、大きな取り返しのつかない失点を日本国に与えるという恐れを持っています。今日の委員会で、その点についての質問がありますので、聞いていただきますと、私たちの危機感というものがどこにあるのか、なぜ菅総理に任せておくことができないのか、それに対して私たちはどのように対応するのか、このような点を質疑者が明らかにすることになっています。
Q:国民の中には、なぜこの時期に不信任案を提出するのかという声もあると思いますが、不信任案を提出する理由をお聞かせください。
A:今、申し上げた通り、菅さんに任せておいたら、この国は不幸になる。そういう確信を持っています。
Q:不信任案について、他の野党との調整をどのようにお考えですか。
A:まずは公明党との共同提出ということで合意していますので、本日の委員会での質疑、党首討論、様々な場面で、(谷垣)総裁と(山口)代表が腹を割って話していただいて、その後私が、自公の基本が固まった後に、各党の皆さんのところに歩かせていただきたいと考えています。
Q:役員会で、幹事長から不信任案について発言されましたか。
A:冒頭に申し上げた通り、これ以上菅総理に任せたら、この国は大変なことになる。現に大変なことになっていると思います。それを実証すべく、今回の委員会で3名の先生から私たち自民党としての危機感をしっかり示していきたいと思います。(了)
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●今日の国会
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
高木毅議運理事から本会議の流れについて説明を受け、了承。本会議場に移動し審議が進められました。
本会議議事日程
@東日本大震災に伴う地上デジタル放送に係る電波法の特例に関する法律案(内閣提出第69号)→総務委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
A防衛省設置法等の一部を改正する法律案(内閣提出第21号)→安全保障委員長報告→起立採決→賛成多数(自民反対、共産反対、社民反対、みんな反対、日本反対)→可決
B日本国有鉄道清算事業団の債務等に関する法律等の一部を改正する法律案(内閣提出第32号)→国土交通委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
C介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案(内閣提出第50号)→厚生労働委員長報告(修正)→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産・社民反対)→可決
D環境の保全のための意欲の増進及び環境教育の推進に関する法律の一部を改正する法律案(環境委員長提出、衆法第9号)→環境委員長説明→異議なし採決→全会一致→可決
E特許法等の一部を改正する法律案(内閣提出第45号)(参議院送付)→経済産業委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
F不正競争防止法の一部を改正する法律案(内閣提出第46号)(参議院送付)→経済産業委員長→異議なし採決→全会一致→可決
G情報処理の高度化等に対処するための刑法等の一部を改正する法律案(内閣提出第42号)→法務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産・社民反対)→可決
H農林水産省設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第18号)→農林水産委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→可決
I地方自治法第百五十六条第四項の規定に基づき、地方農政局及び北海道農政事務所の地域センターの設置に関し承認を求めるの件(内閣提出、承認第1号)→農林水産委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→可決
以上
●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
ポイントは内閣不信任決議案の提出時期について様々な角度から検討されました。最終的には谷垣禎一総裁の決断によりますが、大変緊張した場面を迎えています。
副幹事長会議終了後は、幹事長、幹事長代理、筆頭副幹事長らが今後の対応について確認がなされました。
●1800〜政務懇談会/都内
江渡聡徳議員らとの勉強会に出席しました。
5月30日(月)雨曇り
●今日の国会
今日は移動日の月曜日。国会は震災復興特別委員会だけが開かれます。
●高木毅議運理事の朝食は・・・
今日もおにぎり一個の朝食。しかも中身は「炙りたらこ」らしい。食べ終わった直後の幸せそうな表情が何とも言えません。しかし、ただちに国対正副打合せが始まります。
●0910〜国対正副委員長打合せ会/院内第24控室
話題の中心は「内閣不信任決議案をいつ提出するか」です。既に提出そのものについては決意を表明している谷垣禎一総裁が、それをいつにするかの決断が注目されています。6月1日の党首討論の日程は正式に決定していますので、その後になると思いますが、東日本大震災の地震、津波、原発事故の対応の遅れは人災であるとの指摘もあるなか、緊張した場面を迎えています。
5月27日(金)雨 入梅
●今日の国会と議運理事の朝食
衆議院の三階にある自民党の国対控室です。間もなく国対正副委員長の打合せがあるので、その準備がスタートしています。もちろん朝飯も準備の一つで、議運理事の高木毅衆議院議員(福井三区)の今朝の朝飯は「炙りたらこのおにぎり」です。いつもいつも高木先生は凄くおいしそうに召し上がるのですよ。
●0910〜国対正副打合せ/院内第24控室
国対正副委員長打合せは、逢沢一郎国対委員長の挨拶で開会されます。今朝自民党、公明党の幹事長、国対委員長の会合が持たれ、菅内閣不信任決議案を提出していくことで合意されたとの報告がありました。来週から6月上旬に向けて緊張する場面を迎えることになりそうです。その後、各委員会の取り組み状況についてそれぞれ担当副委員長から報告がなされました。
5月26日(木)曇り雨
●今日の国会
国会議事堂の左半分が衆議院です。今日の国会は写真にある委員会や本会議が開かれました。
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
代議士会が開かれました。今日は永年在職議員が表彰される大事な本会議になります。表彰を受ける皆さんが紹介され、その後、高木議運理事から今日の案件について説明がなされました。終了後、本会議場に移動し、本会議で審議されたのは下記のとおりでした。
@永年在職議員の表彰の件(衆議院議長)→9名の紹介・表彰文朗読→代表謝辞(大野功統君)
・大野功統君、・武部勤君、・園田博之君、・金子一義君、・川端達夫君、・鳩山由紀夫君、・村上誠一郎君、・逢沢一郎君、石破茂君(以上9名・いずれも当選8回)
A電波法の一部を改正する法律案(内閣提出第34号)(参議院送付)→総務委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
B電気通信事業法及び日本電信電話株式会社等に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第35号)(参議院送付)→総務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→可決
C電気通信基盤充実臨時特措法の一部を改正する法律案(内閣提出第36号)(参議院送付)→総務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→可決
D東日本大震災の被災者に係る一般旅券の発給の特例に関する法律案(内閣提出第72号)→外務委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
■1500〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年5月26日(木)15:00〜15:25 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
原発処理をめぐる政府の対応について、一連の政府の対応の不備、説明の虚偽、これは明らかでして、正確、迅速な情報開示を求められる政府の姿勢としては、あまりにも不誠実、無責任であると思います。
政府は、我々がずっと申し入れてきた、復興支援のための東北エリアの高速道路の開放、無料化をやっと検討し始めたわけですが、あまりにも遅いし、規模も不十分だということを申し上げなければなりません。果たして菅政権は、真剣に国民の安心と信頼を確保する意思があるのか。二次補正を切れ目なく成立させて、いまだに苦しい状況にある被災地の方々の気持ちに応えようという意思があるのか。強い疑念を覚えています。
国会の会期も残り1か月を切りました。国民の間にも菅政権では、限界にきているという感覚が広がっているように思います。我々は引き続き、野党としての責務を全力で果たしていかなければならないと考えています。
韓国の国会議員による北方領土訪問、閣僚の竹島訪問は極めて遺憾です。24日に現職の国会議員3名が北方領土を訪問、翌日25日には、韓国の現職閣僚が竹島を訪問しました。これは大変遺憾であり看過することはできません。菅総理は事実の確認中として黙認の姿勢を貫いていますが、国の主権と領土を守らないといけない。日中韓首脳会談で、わが国の立場を明確に示すべきであったと思います。国会として、韓国の国会に対して、わが国の意思を示すべく厳重に抗議するとともに、首脳レベルによる韓国への働きかけ、並びに両国間に竹島問題の協議の場を設定するよう提案していこうと考えています。
本日のシャドウ・キャビネットについて、農業の担い手の育成及び確保の促進に関する法律案について審議して了承されました。防衛省設置法の一部改正する法律案については、反対することになりました。東日本巨大地震・津波災害及び原発事故対策に関する第三次提言について報告を受けたところです。
【質疑応答】
Q:野党が要求していた東日本震災復興特別委員会の集中審議が31日に行われることになりました。これによって復興基本法の修正協議がスタートすると思いますが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:よく聞いていないので、頭の中が十分に整理できていませんが、原発に関する集中審議だと思いますので、これは徹底的にやらないといけません。修正協議は、安易な妥協はいけないと思います。わが党の基本的立場を維持すべきと考えています。
Q:福島第一原発1号機への海水注入の中断について、東京電力は記者会見で中断はなかったという発表を行うようですが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:その記者会見を聞いていませんが、要するに当初は、あたかも菅総理の英断で、海水注入を指示したかのごとき発表をしていたのが、菅さんが聞いていないと言って、怒鳴りつけたという報道があって、もうすでに始まっていた注水を中断させたのではないかということになってから政府、東電も含めてでしょうか、記者会見や文章を発表されたり、それを巡って、斑目委員長のいろいろな発言、官邸に行かれての交渉があったりしたようです。
挙句の果てに、そのときは記者会見をして、官邸で再臨界があるかもしれないという議論をしているから、その様子を見守れと言って、中断したと言っていたものが、実は中断していなかったと。一体何が行われているのか。何が真実なのか。こういうときは、現場が混乱しているということを割り引いても、あまりにも事実説明の迷走に、あいた口がふさがらないというのが正直な気持ちです。
なぜこのようなことを申し上げるかと言えば、いろいろなご報告を聞いていると、海外で日本に対する同情と言いますか、支援の気持ちというのは極めて高いものがあって、これも度々報道されていることですが、日本人の行動は、大変リグニティがあるという論評が多い。日本の災害に対して、心から同情して支援しようとする気持ちが海外で満ち溢れているのは、非常にありがたいことだと思っています。
その反面、原発に関しては、日本政府があるいは東京電力がこれを安定化させていくかということに世界が注目しています。その中で起こっているのは、どうも日本政府の対応は、本当に包み隠さず正直に語っているんだろうか。隠ぺい体質があるのではという疑惑がじわり、じわり広がっているように思います。
日本は原発をしっかりと処理をして、周辺諸国のみならず、世界に安心してもらわないといけない。日本はこういうときはしっかりとやる。日本の信頼を取り戻さないといけない。こういうときに、事実関係がこんなふうにクルクル、何が本当かわからないということで、果たして日本の信頼が回復できるのか。私は極めて憂慮しています。
Q:冒頭の発言で、国民の間に菅政権に対して限界が来ている、野党としての責任を全力で果たすという発言をされましたが、内閣不信任案の取り扱いについてお考えをお聞かせください。
A:政権の責任を問う、野党の最大の武器は不信任案です。これだけ問題がある政権ですから、不信任案は、野党として必ず出さなければならない責務だと思います。
Q:提出の時期は。
A:いろいろ慎重に、そして判断すべき時は判断するということで、今は思いを巡らせています。
Q:他の野党からは、可決するかどうかにかかわらず、提出すべきとの声が聞こえてきますが。
A:初めから、結果はどうあれやるんだということを申し上げるのは良くないと思います。全力を挙げて、賛同者を増やして、そしてできれば、きちっと結果を出すということでないといけないと思います。
Q:不信任案の提出について、国民の理解を得られるとお考えでしょうか。
A:国民の理解を得られるかどうか。私は度々申し上げていますが、東条内閣の末期のような状況である。東条さんでは現状を打開することはできない。早く東条英機に辞めてもらいたいということで、あの当時にいろいろな動きがあった。書物で読んだのですが、そんなことを思います。政治家として、多くの人がそう思っています。そのときに理解を得られるか。そんなことを私に聞かれても答えようがありません。行動するのが政治家だと考えています。
Q:本日行われた党改革委員会で、党の人事に派閥が関与しない旨、提言がされたようですが、党内のベテラン議員からは反発の声も聞かれるようですが。
A:どういうふうにまとめられたのかまだ報告を聞いていませんが、私になって、派閥によって党の人事が左右されたことがあったのかと思っています。私になって、派閥によって党の人事が左右されたことがあると思いの方は、いつでも私のところにおいでいただきたいというのが、私の考えです。
Q:総理経験者に対して、公認、推薦をしないことも提言にあるようですが。
A:そういうことが含まれていたのでしょうか。いろいろ考えなければいけないことがあって、本人がお辞めになるというならひとつ。本人がまだやるとおっしゃったときに、そういう方はけっこうお強いわけです。わが党は、今、数が少ないわけです。選挙をやったときに、ああいう人が外におられても困るという議論もあると思います。やはりいろいろ多角的に、一方から見るのではなくて、裁判だって原告と被告から光をあてて見るわけですから、そうでないとものごとは立体的に浮かび上がりません。
Q:復興基本法案について、早期成立させるという気持ちはありますか。
A:柔軟な姿勢ありを見えて、結局は引き延ばしということは、我々は困ると思っています。
Q:内閣不信任案を提出する重みはどのようにお考えですか。
A:とてもこの内閣の下では復旧、復興も進まない。被災地で苦しんでいる方に、安心してもらうことができない。どうしたら打開できるか。その思いでやるということですから、その重みとおっしゃられても、軽いはずがないと思っています。
Q:責任が伴うことになると思いますが。
A:常に責任を持っています。
Q:超党派の議連発足の動きが続いていますが。
A:超党派で、党派が違っても考え方を共通の案件はいくらもあります。私も超党派の議連をいくつか過去にやってきましたが、別にそのことが悪いということはないと思います。ただ、今、超党派の議連がいろいろ出ているのは何かと言えば、大戦中、東条内閣末期のような状況で、このままでは何ともならないと思っている人が何か道はないかと思って、模索している姿が超党派の議連だと思います。
Q:内閣不信任案の提出時期について、復興基本法が成立した直後というのはお考えですか。
A:いろいろ考えていると。いろいろ思いを巡らせているということです。
Q:現時点では決めていないということですか。
A:決めるときはバサッと決める。それまでは熟慮するということです。
Q:内閣不信任案が通らなかった場合、谷垣総裁は責任をとって辞めるべきだとの声がありますが。
A:まだ通らないわけでもないのに、そんなことを考えたりはしていません。
Q:特例公債法案については、どのようにお考えになっていますか。
A:特例公債法案は、それはよっぽど抜本的に特例公債をどう使うかを考え直してこないといけません。まだそういう抜本的な考え方がまとまったとは聞いていません。
Q:税制の関連法案、租税特別措置など自民党も理解できる部分を切り離すという意見があり、税調会長に働きかけがあるようですが。
A:税調会長に働きかけがあると聞いていますが、まだその報告を十分に聞いていませんので、それをよく聞いて判断したいと思います。
Q:谷垣総裁は、海水注入とベントの問題をはっきり整理させると、政府の責任がさらに重くなり、東電が今、指摘されているような責任を負わないのではとのお考えはありますか。
A:まずその前に、今、被災地でいろいろしなければならないことはたくさんあります。急がなければならないのは、よく言われるのはガレキ処理、仮設住宅の設置ですが、職を失われ、自分のお店も流されてしまった。農家では田や畑、耕作できないというのがありますから、今日、明日の生活をどうするかに思い悩んでいる方がたくさんいます。
そういう方々に、補償だとか厳密には難しいのですが、一時金のような形で、あるいは義援金にしても、刈払いのようなことで、一刻も早く届くことが必要だと思っています。2か月以上経ったわけですから、それがなかなかできていないのは、極めて大問題だと思っています。それをどう加速させるかに政府は全力をあげないといけません。
そういうことをやっていくことについて、仮払いでやれと。まずは、政府は仮払いで払うということであれば原発の問題も行くわけですが、最後はきちっとしたスキームを作らないといけないのは間違いありません。
そのときにスキームは、やはり国と電力事業者の責任がある程度、整理されないといけないはずです。私はそこのところが今、政府は閣議決定まではできていないようですが、あのスキームを見ると、結局は東電だけが責任を負う、基本的には東電が責任を負うように見えますが、果たしてそうなのか。私は疑問に思っています。その問題意識の一端が先日の質問でしたので、だからそこらも明らかにする必要があると思います。
Q:海水注入を停止しなかったことについて、実際には発電所長の判断で停止しなかったようですが。
A:そもそも官邸のホームページには、18時に総理指示で、真水をあきらめて海水を注入するように、と書いてあります。それが実はそうではなかった。経済産業大臣が準備しろと言ったとか、迷走を極めています。何が本当なのかよくわかりません。
Q:韓国の国会議員による北方領土訪問について、本日の自民党の外交部会で、議運に働きかけることを決めたようですが、党の方針ということでよろしいですか。また各党に呼び掛けて環境づくりをするということですか。
A:自民党として、そういうことになると思います。(了) |
●1530〜国会同意人事案件/院内第24控室
同意人事について政府から要請があり、自民党同意人事PTが開催されました。衆参双方から関係議員が出席し、就任させたいと提出された人事案を一人ひとり確認していきます。今日は結論は出しませんが各PT委員が持ち帰り詳細な確認がこの後、行われます。
5月25日(水)晴れ曇り
●0850〜今日の国会
●0900〜厚生労働委員会〜1500/分館第16委員室
介護保険について野党から五時間の質疑が行われました。私はトップバッターで30分ほど質問をしました。たくさんの質問を用意してしまい、全部を問いかけることはできませんでした。
5月24日(火)雨曇り
●0850〜今日の国会
■1033〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年5月24日(火)10:33〜10:53 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
昨日、東日本大震災復興特別委員会がスタートした。先週末から各紙、あるいはテレビで報じられている海水注入中断を巡る議論が中心だった。昨日の夕刊紙は「海水注入中断」「菅・責任逃れ追及」「谷垣・国会で猛攻」、今朝の朝日新聞「東電の海水注入なぜ中断」、産経新聞「首相が海水注入中断指示否定、では誰が」、読売新聞「注水釈明、官邸迷走」「斑目発言修正で混乱拡大」、かなりの部分がこの報道に費やされていたと思います。真相がどこになるのか。これは原子力政策全体の安全体制の見直し、そして今回起こった事案の解明によって、世界の原子力発電所の安全性を高めていく。もちろん日本国内の安全性を高めていくということで、今後、同じような事態が起こらないとは誰も否定できないので、分けて注意していく。後段の方の重要な課題だ。
そのような中、菅政権はサミットに向けた菅総理お得意のパフォーマンスである調査委員会を作って、これを内閣府の中に作って、お手盛りでその事実を誰が信じるのか。細野総理補佐官の発言は一日で変わる。そこに内閣府の審議官がいて、抗議をして、そうではなかったはずだと言って止めたにもかかわらず、斑目氏の発言を変える。一日で政府発表を変えて、その政府が作った調査委員会の結果なるものを世界の国々が信用するとは、到底思えない。ねつ造、改ざん、隠ぺいを平気でやると思われても仕方がない。
私たちも議員立法を準備しているが、やはり行政の中に置くのではなくて、その外に置く。国会もひとつの良い場所だと思うが、調査委員会を作る法律を準備させていただいている。
《谷垣禎一総裁発言》
「昨日、東日本大震災復興特別委員会で質疑が始まった。菅政権の本質である権限、責任に筋が通っていない、組織を動かさない、情報を隠蔽するといったことがさらに浮き彫りになってきた。このような政権を延命させることは許されない。さらに問題を追及して打倒する」との発言があった。
《石原伸晃幹事長発言》
「佐藤孝行元総務会長が逝去された。謹んでお悔やみを申し上げる」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「原発問題の集中審議を要求している。サミット後の予算委員会の開会も要求し、その中で日中韓、さらにはサミット、特に原発問題への世界の関心は強いので、どのような説明を行ったのか、これらを予算委員会でやれたらと考えている」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「27日(金)に原子力の専門家を呼んで、予算委員会の集中審議を行う。日韓図書協定の審議に入るにあたり、北方領土、竹島問題について追及する」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「衆参一致して、結束して追い詰めていきたい」との発言があった。
《小坂憲次参議院幹事長発言》
「青森県知事選挙の応援に入ったが、現地では燃料価格高騰への懸念が多い。特に原発が停止して、古い火力発電所の使用により、重油の値段が上がるとのことで、生活者への影響が出るとの話を聞いてきた」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「復興基本法についての各党調整を進めていきたい。わが党の二次補正の考え方の作業を進めている」との発言があった。
《河村建夫選対局長発言》
青森県知事選についての発言があった。
《茂木敏充広報本部長発言》
チャリティーコンサートについての発言があった。
《その他の発言》
「原子力政策問題について、電力需給の問題、原発事故の調査などの検証をしっかりとやるべきだ。政局ではなく、この政権を一刻も早く倒さないと日本がつぶれる」との発言があった。
【質疑応答】
Q:東電が2、3号機にメルトダウンが発生したことを発表しましたが、当初の菅総理の見通しの甘さに対して批判が起きそうです。幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:昨日、友党である公明党の斎藤鉄夫政調会長の質問に対して、菅総理は、メルトダウンは認識していなかったとの趣旨の発言をしていますが、海水注入を巡って再臨界の可能性はゼロではないという斑目委員長の発言が細野補佐官や福山官房副長官の発言によれば、その発言があったから時間がかかったみたいことを言っています。そうすると、菅総理はメルトダウンの可能性は、そのとき感じていなかったが、その人たちはメルトダウンしているから、これ以上、水を入れると再臨界が起こるのではないかと考えたのかなと、いろいろなことを思う方が多いと思います。
2か月が経って、メルトダウンしていましたと言われても、ああそうですか。本当に知らなかったのですかと、国民の多くの方々が思われるテーマだと思いますので、この点も時系列的に確認することは、重要なのではないかと認識しています。
Q:内閣不信任案の提出時期について、いろいろな意見が出ているようですが。
A:これは総裁がご判断されることで、私たちは情報の収集と環境の整備に全力を傾注しているところですし、役員会の中でもそういう発言は、総裁以外は慎むべきだとの意見が出ましたので、私も同じ意見です。
Q:復興基本法について、今朝、民主党の玄葉政調会長が自公案を丸呑みしてもよいとの認識を示しましたが。
A:冒頭、私や国対委員長の発言を説明しましたが、今、復興特別委員会がスタートしました。そのような中で、昨日の議論を聞いていても、議論すべきは復旧、復興の話と原発なので、原子力に関する集中審議を国対委員長が求めています。こういうものをしっかりとやるということであるならば、私は玄葉さんがそう言うのであれば、政調会長とも話して、しっかりとした審議を行うということを前提に話を聞いてもよいのではないか。今、初めて聞きましたので、そのような感想を持たせていただきました。
Q:斑目委員長の発言をめぐる批判がありますが、昨日、国民新党の亀井代表は斑目氏のことを「でたらめ委員長」と発言し、辞めるべきだとの認識を示しています。幹事長のご所見をお聞かせください。
A:国会では、かなり言葉は慎重だったと思いますが、あの後、また会見されています。その模様を聞くと、私は原子力の専門家ではありませんが、素朴な疑問は持っています。危険性はゼロではないというのは、科学者として100%ということがないということをおっしゃったというようなことを言っていながら、危険性はゼロではないと言ったから、しっかりと検証しろと総理が言ったとか、意図がどこにあって、昨日の国会ではとにかく水が一番で、再臨界の危険性はゼロではないと言った。ゼロではないという感覚は、聞いていた感じでは、学者としてはほぼ起こらないということを言ったと受け止めましたが、受け止め方はひとそれぞれによって違って、しかも原子力の日本のトップ、安全委員会のトップですので、本当のことを言う義務があると思います。本当に危険性ということを一回でも言ったのか、言わないのか。そこのところは、文言を調整して可能性になるという話はないと思います。もっと簡単に言えば、自分は再臨界の可能性はないと。とにかく水、海水だと言ったと言えばいいし、実はゼロではないからそれは政治で判断してくれと言ったのか。そこのところは非常に無責任だし、国会で本当のことを言うべきだと思います。昨日は、全部言っていないという印象を持ちました。
Q:福島第一原発の2、3号機がメルトダウンしたことは、1号機に続くものとなりましたが、この受け止めと、国際社会の反応はどのようなものになりとお考えになりますか。
A:私は1号機の記者会見、たまたまテレビで東電副社長の会見を見ましたが、記者の質問に対して、メルトダウン、下に落ちる。ダウンですな。メルトダウンですなと笑ったんです。それを見ていて、この人は何を言っているんだと。そういうことではないだろうと怒りを憶えました。もしその程度の認識で、原発の東電の責任者がいることは怖いことだし、今は非常事態宣言が出され、本来であれば政府に責任があるのに、そういう人に任せておく、2か月経って、今頃になってメルトダウンと言う。本当にそれが今まで、事象として確定する前に、その可能性は非常に高かったということは、私は素人ですから詳しくは分かりませんが、もっと早い段階で分かっていたのではないかという疑念を多くの方々が持ったのではないかとの印象を持っています。
Q:不信任案や問責について、総裁以外は、発言は慎むべきとの意見があったとのことですが、それは総裁に一任したということですか。時期については、今後はどのように検討されますか。
A:議論することではないと私も思います。総裁が責任をもって対処すると言っている以上は、総裁に対して正しい情報、環境の整備に役員が努めるべきだと考えています。
Q:不信任案に関連して、昨日、民主党の横粂勝仁衆議院議員は不信任案が提出されれば賛成する意向を示しましたが、このような動きが民主党内にあることをどのように見ていますか。
A:情報の収集と環境の整備の話をしましたが、環境としたら民主党の議員が離党して不信任案に賛成するということはすごいことです。それだけ民主党内で菅総理への不審が高まっている、一事多象なんではないでしょうか。たったひとつのことではなくて、その意味するところは、民主党内で菅総理に対する不審、特に原発のことは昨日、特別委員会で民主党からは野次もありませんでしたから。それだけ総理の言っていることは本当かなと、民主党の議員も思っているから、委員会がシーンとしていたのではないでしょうか。
Q:環境を整えるために、先に問責を通すべきだとの意見がありますが。
A:これは院が違いますし、私も菅さんだとこの難局は乗り切れないし、今の政権が続くと、電力の安定供給が止まって、企業が外に出て行くという事態も目の前に見えてきました。ましてやリーマンブラザースの破綻と似ていて、官房長官の発言は非常に怖くて、債権放棄をという話で、金融機関に飛び火します。金融機関に飛び火するということはどういうことなのか、そこまで考えて発言していただかないと日本国がおかしくなる。私はそういう危機感を非常に強く持っているので、不信任案を可決、成立させるために努力していかないといけないと思っています。時期については、総裁にお任せするしかないと思っています。(了)
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●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
今日の本会議の議事内容について高木毅議運理事から説明がなされ了承されました。代議士会が終了すると衆議院の本会議場に移動し、下記の案件について審議されました。
▼本日の案件
@裁判官訴追委員黄川田徹君辞任の件→議長報告→動議(選挙手続省略、議長指名)→裁判官訴追委員の選挙→中川正春君(民主)
A所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府と中華人民共和国香港特別行政区政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第7号)→外務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→承認
B所得に対する租税に関する二重課税の回避及び脱税の防止のための日本国政府とサウジアラビア王国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第8号)→外務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産反対)→承認
C脱税の防止のための情報の交換及び個人の所得についての課税権の配分に関する日本国政府とケイマン諸島政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第9条)→外務委員長報告→異議なし採決→承認
D脱税の防止のための情報の交換及び個人の所得についての課税権の配分に関する日本国政府とバハマ国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第10条)→外務委員長報告→異議なし採決→承認
E民間資金等の活用による公共施設等の整備の促進に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第43号)(参議院送付)→内閣委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産・社民反対)→可決
F鉱業法の一部を改正する法律案(内閣提出第53号)→経済産業委員長報告→異議なし採決→可決
●1315〜副幹事長会議/院内第23控室
本日午前中に開催された役員会の内容について報告がなされ、引き続き各担当者から報告、意見交換が行われました。
5月23日(月)曇り雨
●0840〜国会対策委員会・委員控室の様子
国会対策委員として今日やるべき課題を整理します。
●0850〜国対正副委員長打合せ/院内第24控室
午前9時から震災復興特別委員会が初めて開かれます。谷垣禎一総裁がトップバッターで質疑に立ちますのでその応援をしなければなりません。打合せでは、その他の委員会などの進捗状況について確認がなされました。
●0900〜震災復興に関する特別委員会/院内第1委員室
自民党から提出した基本法について石破茂政調会長に目的などを問うた後は、菅総理の初期段階の緊急対応の矛盾点を質しました。自民党重鎮らも菅総理の答弁について一言も聞き漏らさないよう集中しています。やり取りについては明日の各紙朝刊に紹介されるでしょう。
5月20日(金)晴れ
●今日の国会
●0910〜国対正副打合せ/院内第24控室
日中韓三カ国首脳会議やサミットに菅総理が出席しますが、その報告を受ける場面をどこにするかなどの意見交換が行われました。引き続き各委員会の取り組み状況について各担当副委員長から報告がなされました。
●0930〜国対控室
国対正副委員長打合せが終了した後も、それぞれの課題を進めるために、それぞれの打合せが進められます。
5月19日(木)晴れ
●今日の国会
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
代議士会では高木毅議運理事から本会議の流れについて説明を受け、了承されました。本会議場に移動して、下記の案件が審議されました。
@特別委員会設置の件→議長説明(東日本大震災からの復興に当たり、その総合的対策を樹立するため委員45人よりなる東日本大震災復興特別委員会)→異議なし採決→全会一致で可決
A非訟事件手続法案(内閣提出第54号)(参議院送付)→法務委員長報告→異議なし採決→可決
B家事事件手続法案(内閣提出第55号)(参議院送付)→法務委員長報告→異議なし採決→可決
C非訟事件手続法及び家事事件手続法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第56号)(参議院送付)→異議なし採決→可決
D東日本大震災復興の基本方針及び組織に関する法律案(内閣提出第70号)→趣旨説明→質疑
E内閣法及び内閣府設置法の一部を改正する法律案(内閣提出第71号)→趣旨説明→質疑
F東日本大震災復興再生基本法案(石破茂君外四名提出、衆法第8号)→趣旨説明→質疑
5月17日(火)曇り雨
●0900〜今日の国会/控え室ではツナたまごサンド
国対正副委員長打ち合わせが9時10分から始まります。いつも控室に一番乗りをする高木毅議運理事は、ここで毎朝朝食をとります。今日のメニューは「ツナたまごサンド」でした。美味しそうに召し上がっておられました。
●0910〜国対正副打合せ/院内第24控室
逢沢一郎国対委員長の挨拶では「国会は不正常である」との認識が示され、与野党の調整が続いていることが報告されました。その後、今日の本会議の議事内容や各委員会からの取り組み状況が報告されました。
■1045〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年5月17日(火)10:45〜11:03 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
本日の新聞紙面を見させていただいて、「国会逃げ切り閉会論」なるものが記事を飾っているが、もし総理がそんなことを本当に考えているとしたら、これは亡国だ。東日本大震災の復旧の一次補正を作ったが、いざ仮設住宅ができた。そこに住む。仕事場はあるか。ない。農業、漁業、工場、商店、そういう人たちの生活をどう支援していくかは、大きな復興計画の前に絶対に必要だ。だから私たちは、公明党と一致して、今国会に二次補正を速やかに出すべきだと言っているが、それを自分の都合で国会を閉じることがあれば、これは万死に値する。私たちは、内閣不信任案で対峙していかなければならないと考えている。
菅・民主党政権の無責任体質については、今日の役員会でも話が出たが、国の責任をあいまいにする浜岡原発の停止。国民の多くは支持をしているようだが、これによって電力供給不足ドミノが発生する可能性がある。定期点検が終わって、再稼働しなければならない原発に対して、知事がその責任を負い切れるのか。現に電源立地、原発立地の知事が集まって、青森の三村知事が今回は、これから2年間は会長だそうだが、悲鳴に近い声が上がっているとのことだ。
電力各社の負担金が含まれた救済スキームについても、民主党のお家事情で今国会に提出しないことが報道されている。もしこれが本当に事実であれば、このこと一つ取ってみても、電力会社、私たちの生活に密接に関係する問題だ。生活をないがしろにしていると言わざるを得ない。
《谷垣禎一総裁発言》
「被災地を歩かせていただくと、まだ復興段階前の復旧が進んでいないので、早く何とかしてくれという声を多く耳にする。その観点から一次補正には全力で協力してきたが、まだ復旧の分野でやるべきことが多いので、それを予算化することが必要だ」
「原発災害の損害賠償のスキームについても、政府与党内がまとまっていない状況だ。大切なのは被災者の方々に安心していただくような仕組みを作ることが必要だ。国民の不安を解消できないのであれば、政権担当能力がないということだ。その点をしっかりと追及し、応えられないのであれば、内閣不信任案も考えなければならない」との発言があった。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「2月以降、党首討論(QT)が開かれていない。実は、明日は空いている。民主党の国対委員長に、何で党首討論を開催しないのかと申し入れを行う。外交日程前に、しっかりとどういう形でサミットに臨むのか。党首間で議論することは、非常に重要であり、明日の開会を強く望む。現場サイドでは、時間がないとの一点張りで、膠着状態であると、岸田文雄国家基本政策委員会筆頭理事の報告があった」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「国対委員長会談の報告について、会期延長しない発言は不謹慎だ。憲法審査会の規定を設ける。震災特別委員会の扱いについては、これから各党で協議をして進める」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「復旧が進んでいない中、会期を延長して、二次補正を成立させることが大切だという声を大きくしていくことが必要だ」との発言があった。
《小坂憲次参議院幹事長発言》
「5月19日(木)夕方、参議院のメンバーが有楽町において、中曽根会長や脇国対委員長の発言の趣旨にのっとった街頭演説会を行う」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「民主党はマニフェストの撤回、社会保障と税制の一体改革での党内分裂を恐れ、二次補正を出そうとしない。私たちは、『震災後の経済戦略に関する特命委員会』で、二次補正の必要性について議論する。何に、どういうところに予算を付けるという話だ」
「復興基本法における政府案との違いは、政府案の復興庁には、企画立案、総合調整のみだが、自民党案の復興院には、実際にプランを実施するところまで含まれている。ここが大きな違いだ。どうも政府の対応は阪神・淡路大震災が念頭にあるようだが、今回の東日本大震災とはまったく状態が違うという認識が欠落している」との発言があった。
《河村建夫選対局長発言》
「5月19日から青森県知事選挙が行われる」との発言があった。
《茂木敏充広報本部長発言》
各社の世論調査についての発言があった。
《その他の発言》
「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム・SPEEDIの運用一元化の問題についてなど、質問主意書の回答と国会答弁等々が著しく異なることがたくさんある。どうかしている」
「電力供給とコストだが、何の措置もしないで、浜岡原発を一方的に停止させるというのはあり得ない話だ」
「お手盛りの原発の事故調査委員会ではなく、独立した委員会を設置すべきだ」との発言があった。
【質疑応答】
Q:昨日、大島副総裁は二次補正の必要性を示し、その規模は2兆円規模になると発言しましたが、今日の役員会ではどのような議論が行われましたか。また、二次補正の自民党案をどのように政府に対して反映させようとお考えですか。
A:「震災後の経済戦略に関する特命委員会」で、二次補正のどの分野に(予算をつけるか)、生活、雇用、産業の復活、農林水産を含めて議論をしていますし、これまでに蓄積もあって、この復旧の一次補正予算でこぼれているもの。昨日も予算委員会の質問でもありましたが、生活者支援についても1000億円ちょっとの予算は、7月から8月にかけて全部消化してしまう。では、それから、政府が考えているように、8月の末に二次補正を出すと、執行までに数か月かかるので、その間の生活支援はどこが補てんするのかという問題がある。
あるいは、谷畑孝総務会長代理から発言がありましたが、仮設住宅に入って、阪神・淡路大震災の時は、働く場所が近くにあった。東北では仮設に入っても働きに行く場がない。これは大きな違いだ。こういうものを手当てする二次補正予算。それがいくらになるかは、今のところは明確な数字は持ち合わせてはいません。
Q:震災復旧の中、来週から菅総理がサミットに出席する予定ですが、幹事長のご所見をお聞かせください。
A:私も党首討論の話は、国対委員長からあって、ぜひ菅総理にサミットに行って、特にフランスは全電力の9割を原発に依存している。アメリカでも100基以上が稼働している中、これからの日本のエネルギー政策はどうしていくかなど、そのような話が聞かれると思います。私だって聞きたいぐらいですから。
それに対して、東海地震の確率が高いから止めた。支持率も5%上がったでは、世界の首脳を納得させることはできない。ですから、党首討論で、明日、時間があるので、今、質問にあったようなことを聞いた上で、サミットに行っていただきたいと思っています。
Q:党首討論が拒否された場合、どのように対応されますか。
A:今日の午前中に、国対委員長があらためて安住国対委員長のところに申し入れに行くと思いますが、やらない理由が嫌だからでは(話にならない)。外交日程では、この週末には日中韓首脳会談があります。福島の原発災害に関心を持っていて、中国の方々が日本から引き上げた。そういう密接に関係するところで、日本は原子力発電を止めると言うのか、言わないのか。そういう点は、国民としても非常に関心があるところではないでしょうか。
電力需給不足のドミノの話をしましたが、このままいくと、そのような事態が推測されるので、これに対応していかないと、電力各社の火力の比重を増やすということはコスト高を意味しますし、そういうものを事業者に任せ切りで、本当に経営が成り立つのか。それが電力の国民負担に跳ね返ってきたときに、国民の皆様はどんな判断をするのか。そこまで総理は話す義務があると考えています。
Q:二次補正は2兆円規模との大島副総裁の発言について、これは自民党としての二次補正に含まれるのか、また政府が二次補正を先送りした場合に、これだけはやるようにと政府に求めるのか、どのような対応になりますか。
A:復旧、復興の間に、ニッチの部分で間があります。先程、一つの例を出しましたが、現実に資金が枯渇すると。現に仮設住宅に入ったけれども、漁船はない。では漁船はだれが買うのか。ビニールハウスがなくなった。ビニールハウスは誰が作ってくれるのか。無利子でお金を貸しましょう。過去に債務にある方、無利子で貸してくださいと言うか。そうではなく、働く場所を提供する手立てを政治がしていかなければ、何もすることはないわけです。そういう部分は、今国会で出すべきだということであって、大きな、この街をどう作るというグランドデザインを伴うようなことは、秋以降では良いのではないか。二次、三次、必要であれば四次と隙間なく政策、予算を充当していくことが復興には必要なんだと、私たちは申し上げています。
大島副総裁の何と何で、2兆円かは分かりませんので、材料を持ち合わせていません。
Q:イメージとしては、一・五次補正ということになりますか。
A:野田毅議員もそのような話をしていますし、大きな復興の前に、復旧の4兆円で足りなくなる部分、そしてそこがなければ生活ができない部分、現地に行くと皆さん方も見てわかると思います。
Q:会見冒頭、幹事長は政府が国会を閉じたら内閣不信任決議案と言及され、谷垣総裁の発言でも内閣不信任案を考えなければいけないとの発言がありましたが。
A:(発言の)順番は総裁が先ですが、総裁がこう言われたようにと言って、役員会で私も同感だと。自分の延命だけに焦点を置くような運営を行う総理大臣は、もし国会を閉じるなら、明日にでもクビです。
Q:国会が閉幕になれば、内閣不信任案も辞さないということで、役員会で了承されたということですか。
A:了承されたとかそういう話はありません。総裁は、内閣不信任案も考えていかなければならない。その点をしっかりと追及して応えられないのであれば、国民の不安を解消できないのであれば、政権担当力がないということだ。その点をしっかりと追及し、応えられないのであればと発言されていたので、私もその通りだと。それがいつ来るのかはわかりません。もうやりませんと言って、サミットに行かれたら、帰ってきたらアウト、いや行く前にアウトです。困っている人がいるのに、何の手だても政治がしないで、ほったらかしでさようなら。国会を閉めて野党の追及は嫌だという人に、国を任せるわけにはいかないという思いを持っています。
Q:青森県知事選について、被災地における与野党対立型の選挙になりますが、どのような位置づけで臨みますか。
A:大島副総裁に聞いていただければと思いますが、近々で与野党対決型の最初で最後の選挙だと思います。全力で戦いたいと思います。
Q:内閣不信任案のタイミングについて、昨日、菅総理は二次補正の先送りについて言及していますが。
A:示唆したという記事です。私も聞いていましたが、出さないとは言っていません。地域の復興計画を待って、二次補正を出すという言い方だったと思います。だから党首討論で詰めたいわけです。何でやる気がないのか。一・五次補正という話が出ましたが、大きな復興をやる前にやることがあるだろうと。現に困っている人がいる。国会を閉めないと民主党が持たない。野党に言われるのも嫌だ。だから閉めると言えば、そこでアウトです。
Q:予算委員会の集中審議もありますが。
A:もちろん参議院の方は詰めると思います。そこで本当に、昨日、何であんなことを言ったのか、我が耳を疑うような気がしました。
Q:不信任案のタイミングはまだ決まっていないと言うことですか。
A:総裁もそれに応えられないのであればという言い方をしています。(了) |
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
高木毅議運理事から本会議の議事日程の説明がなされ了承されました。本会議で審議されたのは下記の案件です。
@裁判官訴追委員赤松広隆君辞任の件(議長報告)→裁判官訴追委員の選挙(選挙手続きの省略、議長氏名)→前原誠司君(民主)当選
A平成二十三年東北地方太平洋沖地震に伴う地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例び関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第68号)→政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長報告→異議なし採決→可決
B資本市場及び金融業の基盤強化のための金融商品取引法等の一部を改正する法律案(内閣提出第44号)(参議院送付)→起立採決→賛成多数(自民賛成・共産反対)→可決
C関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律案(内閣提出第47号)(参議院送付)→国土交通委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成・共産反対)→可決
D航空法の一部を改正する法律案(内閣提出第48号)(参議院送付)→国土交通委員長報告→異議なし採決→可決
E総合特別区域法案(内閣提出第27号)→内閣委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成、共産社民反対)→可決
●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
午前中役員会が開催されましたので、その報告を受け、各部局より報告がなされ、引き続き意見交換会となりました。政府が二次補正を八月以降としていることに反発し、生活支援等を中心に早急の対応が必要との考えを強く主張していくことになります。
5月16日(月)晴れ 国会は不正常
●0850〜国対正副打合せ/院内第23控室
今日は予算委員会が開かれるため8時50分から国対正副打合せが始まりました。郵政特別委員会の強引な立ち上げに野党が反発し、現在国会は「不正常」な状況にあると佐藤勉国対委員長代理から見解が示されました。ますます混乱が大きくなるのではないかと、今週以降の国会運営が心配されています。
●0900〜予算委員会〜1700/院内第1委員室
政府民主党の東日本大震災・福島原発事故に対する取り組みについて質疑がなされました。自民党は被災者の生活支援のための二次補正を早急に提出すべきと迫りますが、菅総理は八月以降まで二次補正を出さない様子でした。
5月13日(金)曇り晴れ
●0830〜今日の国会
各委員会が一斉に開かれます。
●0850〜今日の朝食は、また「ハムカツサンド」。うまい/国対控室
副幹事長会議が開会される前の控室での様子です。いつものことですが、高木毅議運理事の朝食はパンと牛乳。今朝は「ハムカツサンド」を事務のお嬢さんに「チン」してもらい、絶妙の温度加減と絶賛。おいしそうに、またニコニコで朝食を済ませました。国会議員といっても単身赴任が多く、結構地味な食生活で耐えています。
●0910〜国会対策正副委員長打合せ会/院内第23控室
来週の国会の動きについて確認がなされました。自民党からは、いま郵政特別委員会を立ち上げるべきときではなく、大震災対策に集中すべきときと、特別委員会の設置に反対しています。十分な話し合いもなく、強引に郵政特別委員会設置を進める民主党に反発し、まだ委員リストも提出していない状況にあります。それを無視して設置に向けた動きが今日あった場合には、来週からは「国会は不正常」となり、すべての国会の動きがストップします。いったい民主党政権は何をしたいのでしょうか?
●終了後の幹部と幹事長室の様子
佐藤勉国対委員長代理と菅義偉議運筆頭理事とが内緒話。幹事長室の様子を見に行くと、まだまだ開店前の様子でした。
●1200〜国土交通委員会代理出席/分館
国土交通委員会に、三ツ矢憲生衆議院議員の代わりに出席しました。航空関係2法案の採決でした。2法案ともに、自民党は賛成です。まず、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律案(内閣提出第47
号)」は、起立多数(反対は、共産党)可決。続いて、「航空法の一部を改正する法律案(内閣提出第48号)」は、全会一致、可決でした。法案の概要は、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律案(内閣提出第47
号)」は、関西国際空港(関空)及び大阪国際空港(伊丹)の設置・管理を行う新関西国際空港株式会社を設立するとともに、公共施設等運営権の設定(コンセッション)を通じた関空債務の早期かつ確実な返済を図る。 これにより、関空の我が国の国際拠点空港としての機能の再生・強化及び関空・伊丹の適切かつ友好な活用を通じた関西における航空輸送需要の拡大を図り、我が国の国際競争力の強化及び関西経済の活性化に寄与するというものです。「航空法の一部を改正する法律案(内閣提出第48号)」は、国際民間航空条約附属書の改正等に対応し、航空運送事業に従事する操縦者の安定的な確保、航空の安全性の向上及び航空会社の競争力の強化を図るため、航空従事者技能証明の資格として准定期運送用操縦士(仮称)の資格を創設するとともに、特定操縦技能(仮称)の審査制度の創設及び航空身体検査証明の有効期間の適正化等の所要の措置を講ずるというものです。
●1800〜自民党金沢区連合支部役員会/は満寿司
今日は自民党金沢区連合支部の役員会が開催されました。支部長の国吉県議より4月に行われた統一地方選挙の結果報告と分析の後、昨年度の会計報告や役員の改選などが協議されました。また支部大会の日程なども決められました。その後は懇親会が開催され各議員の今後の抱負などが熱く語られました。これからも横浜市、神奈川県の為に是非大きな力を発揮して頂きたいと思います。
5月12日(木)雨
●1245〜自民党代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/衆院本会議場
谷垣禎一総裁・石原伸晃幹事長は立法府としての自民党がこれから取り組んでいくべき方向性について明確に示されました。東日本大震災については特別委員会を設置し、政府に対策を進めさせると共に問題点については明らかにしていかなければならないこと。よって政府の災害対策本部のメンバーに入る必要性はないとの結論です。さらに緊急に進めなければならないのは、通常国会を閉じるどころか、被災者・国民の生活支援を支えるための第二次補正予算を早急に取りまとめていかなければならないことを訴えられました。最後に今日の本会議の議事内容について高木毅議運理事から説明がなされ、了承されました。終了後ただちに本会議場に移動し、下記の案件が審議されました。
@政府の政策決定過程における政治主導の確立のための内閣法等の一部を改正する法律案(第174回国会・内閣提出)撤回の件→議長報告→起立採決→賛成多数(自民党賛成、みんなの党反対)→可決
A社会保障に関する日本国とブラジル連邦共和国との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第5号)→外務委員長報告→異議なし採決→承認
B社会保障に関する日本国とスイス連邦との間の協定の締結について承認を求めるの件(条約第6号)→外務委員長報告→異議なし採決→承認
B日本国とインド共和国との間の包括的経済連携協定の締結について承認を求めるの件(条約第18号)→外務委員長報告→起立採決→賛成多数(自民党賛成、共産党反対)→承認
■1500〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年5月12日(木)15:00〜15:28 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
昨日で、地震が発生しましてから、2か月が経過したわけです。しかし、未だに、12万人の方々が厳しい避難生活を送られています。我々は、避難されている方々が1日も早く元の生活に戻れるように、引き続き復旧復興に向けて、全力を挙げて取り組んでいかなければならないと思っている次第です。
国会対応ですが、我々は被災地の早期復旧に向けて第一次補正予算に全面的に協力をし、賛成もして、早期成立を図った次第です。被災地の厳しい状況に鑑みますと、復旧再生に向けた二次補正も切れ目なく作っていかなければならないと考えています。わが党は、18日(水)の党首討論(QT)を強く申し入れているところでして、国会において、復旧復興についての十分な議論が行われなければならないと思います。
それから、政府においては依然として、被災地で苦しんでいる方の不安がありながら、よもや二次補正予算をやらずに、国会を閉じてしまうことはないだろうと思っていますが、一刻も早い再生復興に向けて、早急にこの問題に関する特別委員会を衆参双方に設置して、まさに通年国会というような気持ちで議論していくべきではないかと思っています。
それからもう一点、震災からの復興再生に関するわが党の考え方については、来週、復興再生の円滑かつ迅速な推進、復興再生基本計画の策定、あるいは復興院の設置そういうものを盛り込んだ復興再生基本法を、公明党等とよく連携しながら、決めていきたい、取りまとめていきたいと考えています。
【質疑応答】
Q:昨日、石破政調会長が記者会見で、「自民党が与党として原子力政策を担ってきたことは事実だ。間違いを起こさない政党はない。私たちも何か誤りがあったのではないか」と一定の責任があるとの考えを示しました。この問題についての総裁のご所見をお聞かせください。
A:日本のエネルギー政策の中で、原子力を位置付けながら推進をしてきた。これは、従来自民党が推進してきたことです。私は、日本のエネルギー事情、他のエネルギーも十分でないことを考えますと、今まで原子力エネルギーというものを推し進めてきたこと自体は誤っていなかったと思います。ただこのような巨大技術というのは、一度扱いを誤る、おかしなことが起こると、巨大な被害が生ずるわけでして、現に今回このようなことが起こってしまった。このことについては、我々も責任を負っているし、まずやるべきことは一体いかなることで、このようなことが起こったのかという検証を徹底的にやらなければならないと思います。
それを政府でもおやりになると思いますが、わが党でもやらなければならないし、何よりも政府のやっていることを監視していくのは国会の役目でもあります。私は、国会の中でもこのような事故原因を徹底的に究明していく、どこに問題があったのかということを十分示していくことはやらなければなりませんし、今、おっしゃったように、自民党が推し進めてきた政策でもありますから、自民党が国会の中の議論も真剣にやっていくことは避けて通れないことだと思っています。確かに、私どもの考え方の中にいくつか過去の日本の原子力政策の中に、いくつか盲点があったことは否定できないだろうと思います。そういったことをしっかり検討して、新しい体系、新しい政策を作っていかなければいけないと思っています。
Q:石破政調会長は、浜岡原発の停止について、プロセスには問題があったが、停止したことは一つの決断として判断したとの見解を示しましたが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:私はこういう問題を考えるときに、安全第一ということなんだと思います。その考え方自体は、我々も基本的にそこに立っていかなければならないと思います。判断の根拠が十分に示されているのかというと、必ずしもそうではありません。
もう一つは、これを決める時に、担当の資源エネルギー庁も、十分に預かっていないというような政府部内でもしっかりした意思をつくる協議、議論がなされているのかどうか、その点も大変疑問があるところです。あまりに唐突で、思いつきと言われる面があるのではないかと思います。どうしてこのようなことを申し上げるかと言いますと、例えば海江田経済産業大臣の発言の中にも、やや矛盾と言って良いかわかりませんが、福島級の津波が来ても大丈夫だと前半でおっしゃっているわけですが、最後のところで80何%だからという論理がよくわからないところもあります。
もう一つ、80何%の蓋然性というところですが、今年1月に政府が発表された資料は、福島第一原発は予想0.0%でもあった。でも地震が起こった。確かに確率論など、非常に難しい話なので、そういったあたりが十分検討されたのかというところがあります。
それからさらに申し上げますと、この夏の、これからのエネルギー、需給計画というようなものに、どれだけ検討がなされたのか、きちっとそれが整理されていくのかということが、現実では非常に大事だろうと思います。ですから、関東・中部・関西、この夏、本当にやっていけるのか、東電は中電からの電力融通100キロワットを織り込んでいるし、中電は関電からの融通を期待しているわけです。福井県知事は、その点検停止中の美浜原発の再開には反対だとおっしゃっている。このような議論が出てくる背景には、浜岡を止めるのかという点について、十分整合性のある説明が出て来なければ、疑問・問題点が出てくるのは、当然だろうと思います。さらに心配されますのは、静岡県に関するいろいろな風評被害のことであ
ります。そういった問題点を十分に検討していくのか、どうか検証していかなければならないと思います。
Q:総裁は、事故の原因究明について、国会の役割が重要だと発言されましたが、党内で、議員立法で事故を究明するための調査委員会を設けようとする法案を出そうとする動きがありますが、総裁のご所見をお聞かせください。(時事通信)
A:どういう形が最適か、まだ、これと決めつけるような考えを持っているわけではありませんが、大事なことは原発政策の遂行は、政府が責任を持って行うわけですが、政府も検討されるでしょうが、政府の外で検討がなされるのがポイントだと思います。
Q:原発の賠償の問題で、東電の関係ではリストラ策が示されていますが、現状のスキームについての政府の考え方をどのようにみておられますか。(読売新聞)
A:まだ政府案の詳細をよく聞いておりませんので、骨子ぐらいのことしかわからないですが、大事なことは、4点あると思います。第一は、被害者に確実に賠償がなされ得るかどうか、なされなければならない。当然そういうことです。仮払いも含め、遅すぎるという声もありますが、そういうことが第一です。二番目に、さはさりながら、電力の安定供給ができなければ、国民生活にも支障が生ずるし、日本の経済的な基盤もおかしくなるわけですから、電力の安定供給ができるかどうか。三番目の視点として、これだけ大きな災害が起こったわけですから、その国民負担というものが最小になるようにしなければならないということだとも思います。それは、税にするのか、電気料金でまかなっていくのか、いろいろな可能性や考え方があると思いますが、そういったことをしっかり考えていかなければならないのは当然のことだと思います。もう一つ、電力会社というのは、社債市場はじめ株式市場、マーケットへの非常に大きな影響があるわけですので、そういう金融市場の安定をあまりにも損ねてしまうと、おかしくなってしまう。そういう金融市場、マーケットへの影響を十分考えていかなければならない。そういう観点が大事だと思っています。そういう観点から政府のスキームも十分検討していきたいと思います。あの中でわからないのは、株式責任を求めるのか、求めないのか、そのあたりも十分わからない。あのスキームですと、結局電力会社が国の負担が1200億円で、交付国債を出すが、あとは電力会社ということになりますと、電力会社もリストラを十分にするということが前提ですが、あのスキームでは、最終的には電力料金ということになってくるのではないか。その国民負担や産業に与える影響はどうなのか、十分検討する必要があるのではないかと思います。
Q:菅総理の浜岡原発の停止要請について、安全第一を考えたのだろうと発言されましたが、つまり浜岡原発を止めたこと自体に関しては、菅総理の考えに賛同するということですか。
A:ひとつの選択だろうと思います。ただそれに関してどういう根拠で判断されたのかというのは、必ずしも整合的な説明があるとは思えないということを申し上げました。もう少し、そこの判断の整合性、全体性のある説明をされる必要があると思います。
Q:特例公債法について、自民党が賛成するためには、政府・民主党がどの程度修正することが必要だと考えていますか。
A:わが党の中でも協議をしますが、まず政府がどう見直してくるかということが基本にあります。それはまだここまで見直せばと申し上げる段階ではなくて、どういうことをやるのか。
我々は、特例公債法のそのものが不必要とは言っていません。誰が政権をとっても特例公債法がなければ進まないのは明らかだと思いますが、私どもはそこに特例公債を発行して、その使い方に非常に問題があると言ってきましたので、どのような検討をされるか、これをよく見ていきたいと思います。
Q:どの程度の修正を期待していますか。
A:抜本的なことです。
Q:自民党が期待するようなものが出てこなかった場合、特例公債の成立が遅れることが予想されますが、その場合、震災復興にも影響が及び、その批判の矛先が自民党にも向かうのではないかと思いますが。
A:自民党に跳ね返る前に、まず何よりも3党合意をしたので、政府でまずは何を考えてくるのかということをしっかり出していただかないと、まだ政府が出してきていないのに、自民党に批判が来るのではないかと言われても答えようがありません。
Q:閣僚を3人増やす内閣府設置法の改正案について、これに対する自民党のスタンスをお聞かせください。
A:法案が提出された段階で、3閣僚を増員と聞いていますが、その根拠だとか、よく検討して検討して結論を出したいと思いますが、前にもこの議論があって、一度は撤回、留保されたものがまた突然出てくるのを見ていますと、方針は一定していないという印象を持っています。
Q:特例公債法の関連について、これまでの民主党の対応を見ていると、しっかりと民主党内で議論が行われ、それを集約するような結論が自民党に対して伝えられたことがないという不信感があったと思います。政府民主党は、マニフェストの見直しという非常に大きなハードルを掲げていますが、今回、3党合意の中にあるようなことが本当に民主党内で行われるとお考えになりますか。
A:まさに今おっしゃった点が問題なんだろうと思います。それで私の受け止め方は、確かに一部の方は、特例公債法を成立させないといけないし、こういう状況ではマニフェストの見直しも避けては通れない、真剣に考えている方もいると思います。
他方、マニフェストは国民との契約だということから、非常にそれに対して批判的な方もいる。ですから我々が悩んできたのは、何が政府与党からの提案なのか、責任を持った提案なのか良く分からないというのが事実でして、ぜひ今回はその点、足元を固めて案をご提示いただきたいと思っています。
Q:政府による震災対応を見て、実際に閣僚を3人増員する必要性をどのようにお考えですか。
A:従来の定員の中でいろいろやってきましたが、それで必ずしも閣僚が足りなくて困るということはなかったように思っています。今回、いかなる特別な事情があるのかというのは、十分に政府の説明がなければいけないと思います。
Q:東京電力の賠償スキームについて、枝野官房長官は電気料金の値上げについては否定していますが、この賠償に関しては誰が一義的に負担していくべきだとお考えですか。またこのスキームに関して、法案として出された場合、自民党としてはどのような対応を行いますか。
A:先ほど申し上げたように、対応は、原則は4つくらいあると思いますが、まだ十分にその形が我々のところまで届いていないので、それを見て検討したいと思います。枝野さんは、電気料金は上げないとおっしゃったんですか。
しかし、あれを見ていると、政府が出すのは千二百億円。交付国債は出します。しかし、あれだけのものを、結局、交付国債をあの基金の中に入れて、最後は東電が償還するという図式に見えますので、それをどう賄うのか。それはリストラでだすということもあると思いますが、それでは当然に限界があるだろうと思います。
そうすると、それは長い目で見れば、電気料金ということになる図式ではないかなと思いますが、そのあたりも含めてしっかりと検討したいと思います。
Q:東電の賠償責任について、自民党として独自案を出すお考えはありますか。
A:現在では、まだ独自に出すというところまでは考えていません。政府の考えたものが行き届いたものであれば出す必要はないので、そこを十分に見ていきたいと思います。
Q:過去の原子力政策に盲点と発言されましたが、どのような点をお考えになっていますか。
A:全体は、私どもは全部を把握しているわけではありませんが、どうやって今のまだ安定していない原発を抑え込むかというようなことに関しても、例えばアメリカですと、ミサイル等で攻撃された場合に、原発がどうなるかということを想定して、そういう場合、被害を最小限に食い止めるオペレーションをどうするかはあったんだと思います。しかし、私の知る限り、わが国はそういう自然災害というものはある程度考えていたと思いますが、自然災害も今は言われているように、この程度という想定を超えたものが来たときにどうなるのか。そしてそうなったときに、どう抑え込んでいくかという点は、必ずしも十分ではなかったのではないかと思います。
それから例えば、今回、全国から消防が動員されて対応にあたったと。これは原発だけではありません。津波や地震に対してもそうですが、法的根拠から言うと、原発を抑え込むために、消防が出なければならない、消防が出るんだという体系はどこにもないと思います。つまり保安院なり、電力事業者がやるという体系の中で物事が考えられている。しかし、結局のところ保安院や電力事業者では十分に抑え込む体制ができていたわけではないというのが、そういうふうになっているのではないかと思います。
ですから現実には、自衛隊、警察、消防に頼むということになり、あるいはアメリカや諸外国に支援を求めることになっているわけです。支援を求めることはいけないと言いませんが、これをどう抑え込んでいくかという体系に少したらないところがあったのではないかと感じています。
これはまだ十分に検討したわけではありません。いろいろ見ながら思いついたことですが、今後、この辺もよく、間違いがあるかもしれないので、検討していかなければならないことのひとつの例として申し上げました。
Q:二次補正について、今国会を延長して成立させるべきだとお考えになっていますか。
A:必要だったら会期を延長すればいいのですが、会期よりも急いで出すべきだということにウェイトをおいて申し上げたつもりです。
Q:仮に、二次補正が出されなかった場合、日本経済にはどのような影響があるとお考えになりますか。
A:二次補正という場合にも、いろいろなことが考えられると思います。復興まで含んで全部考えるのか。そこまで現実に被災地を回ると、まだ復興というところまで行けてはいなくて、復旧道半ばということがあります。そういうなかで、一次補正だけでは賄えていない部分も私は相当あるのではないかと思います。そのあたりをまずはやらなければいけないのではないでしょうか。(了)
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●1800〜政務懇談会/都内
今後の国会運営・政局等についての意見交換予定。
5月11日(水)曇り雨
●1300〜厚生労働委員会/別館第16委員室
今日の案件は「厚生労働関係の基本施策に関する件」で、この度の東日本大震災の委員会視察を行った派遣委員からの報告を牧委員長から受け、質疑に入りました。自民党からは田村憲久議員が30分の質疑に立ちました。8名の質疑終了後、細川厚生労働大臣から「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」(内閣提出第50号)の趣旨説明が行われました。
●1830〜自民党震災対策担当副幹事長懇談会/都内
石原伸晃幹事長のもと幹事長室から緊急災害対策本部事務局へ出向した6名の副幹事長が招かれ、その取り組みについての報告、意見交換会が開かれました。菅政権への提言を続けると共に自民党独自の救援物資輸送、医療支援などに取り組んだことは大きな意義があったと外部からも評価されていることが幹事長から報告されました。これからの活動の場は国会に移り、衆参両院に設置を呼びかけている特別委員会で国としての取り組みを確認していくことになります。
5月10日(火)雨曇り
■1045〜役員会後 谷垣禎一総裁記者会見
役員会後 谷垣禎一総裁記者会見
(平成23年5月10日(火)10:45〜10:55 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
今朝の役員会の議論を経まして、提言をさせていただきます。それは、衆議院・参議院に、今時の震災対策に特化した特別委員会を設けるべきだということです。このように考えましたのは、例えば、昨今の浜岡原発の問題にしても、確かにこのような非常に大きな災害も起こり、緊急事態が続いています。メディアも既に指摘しているように、特別の法的根拠もなく、私企業のこのような活動に命令を下すということは、これはよくよくの事態だと申さなければなりません。本来このような決定をするときには、いかなる理由に基づいて、このようなことがなされるべきか、やはり国会で、きちっと明らかにし、できるだけ国会の負託を得て、行政府がそのことをやっていくことがあるべきではないかと思います。
加えて、今度の問題は、日本の法治主義、法の支配という原則のみならず、例えば、中部電力の浜岡原発が停止するということは、東京電力に余剰の電力を供給することも、今まで予定されていましたが、東京電力だけでなく、例えば九州電力にも電力を供給するということであったわけですが、その浜岡原発が停止をすれば、そのようなこともできなくもないというわけでして、果たして十分なエネルギー対策の下に、このような決定がなされているかどうか、このこともこのような委員会の場で、明らかにしていかなければならないと感じた次第です。
さらに、それ以上に昨今「復興対策本部」だとか、「復興構想会議」といったようなご提案があり、そのような場に野党も参加せよ、野党にも意見を述べるようにという非公式の要請があったことも事実です。しかし、私どもは立法府の人間でありますから、本来このような問題は立法府において、きちっと提言し、できれば立法化して実施に移していく、そのことが立法府に属する者として、本来なすべきことであろうかと考えます。そういうことを考えますと、このような特別委員会というようなものを設けて、常時、言うなれば、毎日でも議論して、そのようなことに踏み出し、復旧復興につなげていくことが必要ではないかと考えまして、衆参両院に特別委員会を設けることを提言するものです。
【質疑応答】
Q:具体的に、与党側や他の野党に対して、この提言をどのように扱われるのですか。
A:具体的には、議運・国対等々で検討していただくことになると思います。
Q:今日中にでも、申し入れをするのですか。
A:一両日中です。
Q:先程、公明党の山口代表と会談されましたが、この提案についてもお話しされましたか。
A:基本的に、考え方を共通にしている。今朝、話し合っています。
Q:山口代表から委員会を設置することについての賛同は。
A:基本的には、そのようにお考えだろうと思っていますが、山口代表の言葉を代弁するわけにはいかないので、今、そのように申し上げるにとどめます。
Q:総裁のお話を伺うと、浜岡原発を止めたことより、そこに至るプロセスや意思決定をどのように行うか、その根拠がどこになるのかが問題と思っているようですが、その点について、詳細をお聞かせください。
A:結局、例えば、憲法の上でも非常事態にどのように対応するか、(非常事態に関する条文が)必要なのかという議論があります。ただ、非常事態だからと言って、全て根拠なくやることが、その当時は仕方がないではないかということになっても、後から考えてみたら、とんでもないことになってしまったという恐れもなしとしないわけです。やはり、国会・立法府は、行政府は不断に国会の立法の委任を受けて仕事をしなければならない、これは常に動いてもらわなければならないのですが、それを監視していくのが立法府に負わされた使命です。ですから、そのような緊急事態が起こるときに、やはり行政権の運用が適切であるかどうか、見ていく必要があるということではないかと思います。
Q:今回、中部電力は菅総理の要請を受けるようですが、受け入れざるを得なくなった中部電力の状況について、どのようにお考えですか。
A:今、多くの方が浜岡原発に不安を持っている。これは一つの結論だと思っています。ただ、だからと言って、一般の民間企業、私人の行為に、政府が何でもできるわけではない。これはご承知の通りです。もし必要であるならば、国会での十分な議論を得てやってくことが必要ではないかと思っています。
Q:今回の浜岡原発を止めるという判断については、どのようにお考えですか。
A:つまり、このような判断をしていくには、これからの(電力の)需給計画が必要なのか、十分なのか、全体で判断しなければならない問題だと思います。そのようなプロセスを踏んでいるのか、さらに言えば、総理と経済産業大臣はご存じであったかもしれないが、その他の関係者はほとんどご存じない中で、このような決定、発表が行われることが、果たしてしかるべきことなのかどうかという問題があると思います。
Q:今後、政府が提出であろう復興基本法などの特別立法なども、特別委員会で議論すべきとお考えですか。
A:巷間言われている基本法が提出されるならば、内閣委員会等で議論するより、今時の災害を審議する委員会で審議すべきだと思います。
また、私どもも議員立法等を考えていますので、この委員会が設置されたならば、その委員会で議論することも考えています。(了) |
■1055〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年5月10日(火)10:55〜11:12 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
浜岡原発の運転停止決定について、これは電力会社が安全性を優先して決定されたことだが、それに至る過程については、法的根拠が何もないということを菅総理が発言している。民間企業の経営に対して、菅総理が権限を持って、権力でことにあたるということが適正な法治国家の姿として良いのか、悪いのか。この点については、疑問符を付けざるを得ない。唐突で感情的なものという指摘もあると考えている。
谷垣総裁からも発言があったが、一番暑い時の需給ギャップをどのように埋めるのか。大丈夫なのか。中京地域は、日本の生産業の拠点だ。トヨタ、スズキのような自動車メーカーをはじめ多くの工場が立地している中で、加工、組み立て、最先端の技術を製品として海外に売り出すというわが国の特性から考えて、電力というというものがどういう意味を持つのか、そこまで考えて発言しているのか、いないのか、国会の中で質していかなければいけないと考えている。
《谷垣禎一総裁発言》
「連休明けで国会も動き出すが、これまで一次補正には協力するとしてやってきた。これからはどのように対応するのか、これからの政府の対応をしっかり見定める」
「浜岡原発の対応については、しっかりと手続きを踏まえて、国民、民間企業にどのような影響があるのか見定めながら進めてきたのか。しっかりとただす必要がある」
「『復興実施本部』という考えもあるようだが、一番の問題は、責任と権限がこの組織は不明確という点だ」
「会期末まで40日あまり、全力でやって行きたい」との発言があった。
《大島理森副総裁発言》
「連休中、被災地を回ってきたが、いまだ復旧ならずの状態だ。官邸は会議だけが躍っているとの声がある一方、自民党もしっかりとやってくれとの声がたくさんあった。菅総理は責任を逃れ、口先の協力を求め、かっこいい言葉しか述べていない。リーダーとして不適格という国民の評価が多い。その状況の中で、わが党としてどのように対応していくか。谷垣総裁の方針の下、しっかりとやれることをやっていきたい」との発言があった。
《石原伸晃幹事長発言》
「菅内閣、民主党は、自分たちの都合でゴールデンウィークを返上し国会審議を行ったが、今後は国会を閉じて夏休みに入ろうとしている。まったく復旧、復興を度外視した無責任な対応だ。これは、メディアで報道されていることを受けて、もしそうであればとんでもないことだ。国会というものは、政府が延長を決めるものだが、原発の問題等を見ると、何かあったときに、谷垣総裁が提案した特別委員会で、いつでも情報を開示していかなければならない役割が立法府にはあると考えている」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「衆参の予算委員会で、集中審議の要求をしている。明日、与野党国対を開き、内閣法の提案がある見込みだ。衆院は12日(木)、参院は13日(金)を念頭に調整中である」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「これから毎週、参院は予算委員会で集中審議を行っていく」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「わが党の基本スタンスに立って、衆参連携して、菅政権の姿勢をしっかりと正していくべきだ」との発言があった。
《小坂憲次参議院幹事長発言》
「憲法審査会が立ちあがり、参院から率先して議論を進めていきたい」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「『復興構想会議』へ非公式に話に来てくれとの話があったが、菅総理の私的機関に公党が答えるのはいかがなものか。二次補正について、必要であるという議論を早急に進めていく。中断している次期衆院選のマニフェストについても作業を開始する」との発言があった。
【質疑応答】
Q:亀井提案の復興実施本部について、役員会では何か意見は出ましたか。またどのような対応を行いますか。
A:谷垣総裁の発言を紹介しましたが、権限と責任が非常に不明確です。さらに、社民党、共産党など各党が入る。そして、そこで決まったものを閣議決定するということになると、ある意味では連立政権です。そういうものに対して、今日、役員会では否定的な意見が多く出されました。その旨を大島副総裁が亀井代表にご連絡します。
Q:拒否することで一致したということですか。
A:プロセスが非常に不透明です。非公式に菅総理の名代である亀井代表と下地幹事長が大島副総裁にお話をされたと。しかし、党首会談は、開かれていません。幹事長会談も開かれていません。そういう意味では、正式に政府からはお願いされていないというのが私どもの立場なので、拒否をするもしないもないわけです。正式に岡田さんからも総理からも自民党に対して話はありません。非公式に亀井代表、下地幹事長からお話があって、それに対して、わが党の役員会では、こういう話が大勢を占めましたと、非公式にご連絡することが回答ではないでしょうか。
Q:谷垣総裁の特別委員会の設置の提案について、役員会の出席者からはどのような声があがったのですか。
A:賛同の声だけでした。そこで中には、ずっと毎日やってもいい。夏休み返上でやるべきなどの意見がありました。
Q:山本一太参院政審会長が自身のブログで、昨日行われた自公の会合に参院側が参加していないことについて、声がかからないのは不思議だとの趣旨の書き込みをしていますが、今日の役員会ではそのような話はありましたか。また参院を呼ばない理由はありますか。
A:ありません。代表と総裁がお会いになる、そこに私たちが陪席をしたという会談です。
Q:入る必要性がなかったということですか。
A:党の意思決定は、衆参、院は分かれていますが、執行部はひとつです。執行部はふたつありません。
Q:亀井提案の復興実施本部について、役員会の出席者から出るべきだとの意見はありましたか。
A:残念ながらひとりもありませんでした。
Q:復興基本法への対応は。仮に反対する場合、自民党として対案を出すのですか。
A:先ほど、自公の党首会談の模様について、私からブリーフしましたが、もう一度確認しますと、いわゆる亀井提案については、権限と責任が非常に不明確だ。公明党には、非公式にも話がない。私どもの方には、亀井代表、下地幹事長から、大島副総裁に話があった。これについては、民主党からもないし、菅総理からもない。党首会談の呼び掛けもなければ、幹事長会談の呼び掛けもない。そういう中で、どうするかということを問われても、どうするものなのかも定かではない。というような共通認識を持たせていただきました。それは、役員会が始まるまえの時点なので、各党とも役員会で結論が出たら、できることなら同一歩調で、返答する相手があるようでないのですが、一緒にやっていきましょうということを確認しました。
二点目は、復興基本法への対応について、この亀井提案がありますので、基本法の閣議決定が遅れているというような一部報道もある。しかし、政府与党は、基本法を閣法として出すということが、私どもも、公明党もうかがい知ることなので、どこが違うのかということを考えると、公明党と自民党は、外に実施権限まで持った、復興院でも復興庁でも名称はどうでもいいのですが、外部の独立した機関を作って行こうと。ここでは共通認識があります。政調会長レベルで、今後一緒に対案が出せるのかも含めて、さらに検討していこうと確認をさせていただきました。
三点目について、これは報道ベースですが、民主党の国対委員長が地元で、国会を延長しないで閉める。あるいは二次補正の規模は20兆円との話をされている。やはり一次補正というのは、実はガレキの撤去、並びに仮設住宅等の復旧財源でしかありません。これからの生活を考えたら、二次なのか、一・五次なのかは別として、復興につながる、あるいは十分な資金繰り、雇用の確保というようなそういう面に配慮した補正予算を政府の責任で、今国会中に出すべきというのが自公の共通した認識です。
第四点は、常設の委員会を設けるという話は、これまでわが党の中で議論してきましたが、谷垣総裁のご提言の中で議論されてきましたが、今日、正式に役員会で谷垣総裁から提言があった。この話は、自公の会議でも、我々は立法府に籍を置く人間なので、しっかりと議会は政府の決定に対して絶えず監視しないといけないし、また情報開示について、原発の問題は今も続いていますので、それに対してしっかりと情報開示を確認しなければならない。これも立法府の責任だろうとの話がされました。
以上の四点くらいが、今朝の自公会談での確認事項であり、協力して終盤国会に臨んでいこうというのが両党首の共通した認識です。
Q:復興構想会議に非公式で打診があったことについて、党としての返答はされていますか。
A:非公式の打診なので、していないのではないでしょうか。少なくとも私に非公式に話があったわけではありません。今、会見でお話をさせていただいていますように、また石破政調会長の役員会の発言を紹介していますように、総理の私的な諮問機関が公党に対して、出て来て話をしろというのは筋が逆で、私たちは一次提言、 二次提言で厚いものを出していますし、次の提言がまとまれば政府に私たちが持っていくのが野党の責務です。それを私的な機関の学者がご覧になるというのが筋ではないでしょうか。公式には一切、幹事長に出て来て話をしろという要請はありません。
ですから私たちは、谷垣総裁が提案した常設機関、これから自公を中心に野党と一緒になって、民主党にこういうものを求めて、できたあかつきには、その場で各党の復興に対する考え方、二次補正の考え方を議論し合う場が常設機関としてできれば、これに勝るものはないのではないでしょうか。
Q:今後の国会審議について、特例公債法に対する対応をお聞かせください。
A:私たちは一貫して、4Kを見直しなさいと、そしたら特例公債法にも賛成しますと言っていますし、このスタンスには変わりはありません。前回、大人の対応ですが、今年、予算が執行されている部分、高校無償化、農業の戸別補償、そこを止めさせるものをやれとは言っていません。ですから、ある意味では減額補正を今国会に出せば、特例公債法に賛成する環境が整うと思いますが、残念ながら一切打診はありません。本来であるならば、今国会で二次補正をやるから、そこの部分をやるからお願いしますというのが政府与党の責任だと思いますが、しかしまだありません。(了)
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●1200〜今日の国会
国会は静かです。どんよりした雲に包まれているよう・・・。
●1245〜厚生労働部会・介護保険法改正について/702
今日の案件は「介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律案」です。内容は、高齢者が地域で自立した生活を営めるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される「地域包括ケアシステム」の実現に向けた取り組みです。出席議員からはたくさんの意見や質問が出され、了承するには及ばず、次回へ持ち越しになりました。
●1325〜福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉産の野菜を応援しよう!!
J-NSCメンバーの皆さんが「野菜を応援しよう!」に参加してくださいました。お食事が終了した帰りにエレベーターでお目にかかりました。さっそく自民党本部の玄関で記念撮影となりました。長い闘いになりますが、みんなで応援しましょうね。
自民党からのご案内
福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉産の
野菜を応援しよう!!
自民党は原発事故による風評被害を受けている福島、茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉の農家のみなさんが丹精込めて育てた野菜を積極的に購入し、党本部食堂で毎日提供しています。お近くにお越しの際はぜひ自民党議員も利用している自民党食堂へ!
野菜・食材は安全なものしか流通していません。安全な野菜をいっぱい食べて被災地のみなさんを一緒に元気づけましょう!!
どなたでもご利用いただけます。
http://www.jimin.jp/jimin/info/jyouhou/lunch_menu.html
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●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
役員会で議論されたことなどが遠藤利明筆頭副幹事長から報告がなされ、引き続き各副幹事長からそれぞれの取り組みが報告されました。役員会の様子については石原伸晃幹事長の記者会見の内容をご覧ください。
5月9日(月)晴れ曇り
●1400〜平成23年自民党神奈川県連役員総会/ローズホテル横浜
平成23年自民党神奈川県連役員総会が開催されました。この度の統一地方選挙で新たに議員バッジをつけた皆さんも出席され大変盛り上がる総会となりました。菅義偉県連会長挨拶に引き続き、来賓挨拶、総会議案処理が行われた後、国政報告会が開かれ、菅義偉、田中和徳、松本純、小泉進次郎の各衆議院議員から国政の状況について報告がなされました。
5月3日(火)曇り
●事務処理/野毛事務所
■憲法記念日にあたって(総裁談話)
憲法記念日にあたって
(総裁談話)
平成23年5月3日
自由民主党
本日、憲法記念日を迎えました。
現行憲法の下で、わが国に平和主義、国民主権、基本的人権が普遍的価値として定着する一方、国際社会から期待される役割の変化や、国民が享受したいと願う新しい価値観への対応といった課題が生じており、国民の間でも時代に即した憲法改正を希求する機運が高まってきております。
わが党は、日本人自らの手で憲法を定め直すことを党是とし、立党50年の節目(平成17年)には、自由民主党「新憲法草案」を発表致しました。また現在は、わが党の憲法改正推進本部において、国民の皆様に憲法改正の意識を共有して頂くために、憲法前文を含む全ての条項について、真剣な議論を重ねております。
昨年、憲法改正手続きを法律に定めた「憲法改正国民投票法」が施行され、改正原案の国会提出が可能となりました。しかしながら、国会では民主党を始め憲法論議に後ろ向きな政党の協力が得られず、未だ憲法改正の論議をする場である憲法審査会のメンバーも決まっていない違法状態が続いております。国民の負託を受けた国会の不作為責任が問われるべき事態であり、各党に速やかな設置を強く呼びかけていきたいと思います。
来年は、サンフランシスコ講和条約が発効し、日本が真の独立国家として戦後の国際社会に復帰してから60年の節目を迎えます。
我々は先人達が命がけで取組まれた主権回復の意義と歴史を再認識し、党内において国家の骨格である新憲法の改正案をとりまとめ、その制定に向け全力を挙げて取り組む決意です。
引き続き、国民の皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 |