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7月29日(金)曇り
●国会の様子
●0910〜国会対策正副委員長打合せ/院内第24控室
震災関連法案は一つ一つ前進していますが、与野党の特例公債法案の基本的考え方に大きな違いがあり、前に進めるにはまだまだ対愛ハードルがあります。また、マニフェストに対する謝罪を述べた岡田幹事長に対し民主党内部から疑問が呈せられ、同じ民主党内であるのに「公開質問状」が幹事長宛に出されるなど、与党内部での調整も難しそうです。
7月28日(木)晴れ
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
高木毅議運理事から本日の本会議の議事の流れについて説明があり、了承されました。直ちに衆議院二階の本会議場に移動し、下記案件が審議されました。
【議案】
@原子力損害賠償支援機構法案(内閣提出第84号)→@賛成多数(自民賛成、共産・社民・みんな反対)→修正議決
A平成二十三年原子力事故による被害に係る緊急措置に関する法律案(参議院提出、参法第9号)→A賛成多数(自民賛成、共産反対)→修正議決
→@Aは一括審議→東日本大震災復興特別委員長から修正議決が報告→各党代表討論→起立採決@A↑
B有明海及び八代海を再生するための特別措置に関する法律の一部を改正する法律案(農林水産委員長提出、衆法第21号)→委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
C東日本大震災に伴う地方公共団体の議会の議員及び長の選挙期日等の臨時特例に関する法律の一部を改正する法律案(政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員長提出)→委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
D東日本大震災により生じた廃棄物の処理の特例に関する法律案(内閣提出第85号)→環境大臣趣旨説明
E東日本大震災により生じた災害廃棄物の処理に関する特別措置法(小里泰弘君外十名提出、衆法第19号)→提出者趣旨説明→DE一括審議→質疑
■1703〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年7月28日(木)17:03〜17:28 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
今、いろいろ心配なことはたくさんありますが、一つは今の円高の状況です。これは、円高と言うべきなのか、あるいはドル安という表現を使った方が良いかもしれませんが、依然として先行きが不透明です。産業界からも相当悲鳴が上がってきておりまして、国内生産への影響、雇用への影響を不安視する声が聞かれています。急激な円高は抑えなければならない。これは当然のことですが、この寄って来たる所以は、今更申し上げることではありませんが、一つはヨーロッパの経済不安、財政不安、金融不安と申しますか、そういうものが一つあって、ユーロに対する信頼が薄いということがあります。もう一つはドル、これはご承知のように、アメリカの国債発行の上限をどうするかという扱いを巡って、一体これはどうなっていくのか、デフォルトが起こるのではないかと言われ、それがドルに対する不安につながっていまして、相対的に安定している円に来ているということがあります。なかなかそれは難しい問題です。短期的な介入のみでは流れが変わっていくということではないだろうと思っています。引き続き、米国の動向、市場の動向を注視していかなければならないと思っています。
本日のシャドーキャビネットについて、今日は案件が多いので、法案名は省略させていただきますが、石綿による健康被害の救済に関する議員立法が1本、東日本大震災関連の議員立法が4本、これらについて審議し、了承しました。また、原子力損害賠償支援機構法案(閣法)の修正について報告を受けたところです。
【質疑応答】
Q:今日、岡田幹事長が記者会見で、特例公債法の成立が遅れることについて、「国債の格下げ、円売りなどにつながりかねず、日本経済に深刻な影響を与える。歳出の一時差し止めも検討せざるを得ない」と発言しましたが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:特例公債法の問題は、今更申し上げることもありませんが、私どもは特例公債法自体が不必要だと思っているわけではありません。特例公債というものを発行しなければ、残念ながら日本の財政が回っていかない現状にあることは、我々もよく認識しています。今の問題は、特にマニフェストの問題に起因しているわけです。私が今更申し上げるまでもありませんが、いわゆる4Kと言われるものの16.8兆円の財源は、無駄を省けばいくらでも出てくるし、そのための増税等は不必要なのだということがマニフェストの一番の根幹であった。そのことで、彼らは2年前の総選挙に勝利し、政権を取ったことがあります。今日、明らかになっていることは、実は無駄を省くというようなことはほとんど何もできていなかった。だからこそ、先般その財源については、思慮が足らないところがあったと、岡田幹事長も謝罪されざるを得なくなったところであります。謝罪をされたこと自体は、私どもは進歩だと思いますが、巷間、「鴻毛(こうもう)より軽し」などという言葉があちこちで囁かれているようなことの中で、それではどうなさるのかという担保がはっきり現れてきていません。それを粛々淡々とやっていけば、問題は、目の前の霧は、一気に晴れていくようなことだと思います。
Q:特例公債法の成立が遅れることによる、日本経済の影響について、どのようにお考えですか。
A:結局遅れて、いろいろなものの執行が滞ることは望ましいことではありません。そのために、政府与党としては、先程申し上げたような問題点を一刻も早くクリアされるように、ご尽力あるべきだと思います。
Q:「子供に対する手当」の実務者協議で、たたき台となるような案が出されましたが、その中身について、どのように評価されますか。
A:まだまとまっているわけではありません。政調会長がこれから裁かれると思いますが、我々の主張をさらに申し上げる点があるのではないかと思います。
Q:いつ頃を目途に、考えをまとめるのですか。
A:目途は、きちっとした回答が得られるかどうかにかかってくると思います。
Q:それはどのような点についてですか。
A:それは政調会長にお聞きください。私はここで、つまびらかにしようとは思っていません。
Q:本日、伊吹元幹事長が政策グループの総会で、「菅総理が居直りを続け、民主党内で菅降ろしができないのであれば、問責や不信任案など国会で何か動かなければならない」と発言されました。総裁は、菅総理がそのまま居直りを続けた場合、どのように対応されますか。
A:菅さんがこれからも居続けるというのは、“disaster”(災害、災難)だと思っています。私どもは、不信任案を出したわけですが、否決されました。今のステージは一段のご努力があるべき段階だと思っています。岡田幹事長は、一時次の代表選挙のスケジュール等々もおっしゃっていたこともありました。我々もそういう台の上で、ある程度そういうことに政策運営等で協力できることは何かということも頭の中をよぎったこともありますし、現在もまったくないわけではありませんが、さてそういうご努力が形になるのかならないのかということも見なければならないと思います。それを見た上で、それがいよいよ動かないということであれば、また次のステージに移っていくということだろうと思います。
Q:次のステージというのは、問責や不信任案を出すことでしょうか。
A:その辺は、これからじっくり民主党のご努力も見ながら、次の努力も必要であれば、いろいろと考えていかなければいけないと思います。
Q:復興の財源について、政府は所得税の増税などで賄う考えのようですが、広く増税でまかなうことについての総裁のご所見をお聞かせください。
A:2つ問題があります。一つは、まず政府の方で、漠然としたことではなくて、政権を取っておられるならば、もっと明確な図式を示していただきたいということです。そういう議論に我々がどのようにお答えするかは、2番目の問題に移りますが、これは第3次補正予算の財源です。3次補正の財源を、菅さんの下で動いていることが、3次補正も私もやるという道を開くということになっては、“disaster”はますます悲惨なものになると思っています。従いまして、そういう問題に対して、私はコメントする気もありません。
Q:自民党の「震災後の経済戦略に関する特命委員会」の中間提言では、17兆円の償還を政府案と同じように増税で賄うとのことでしたが、総裁のご所見をお聞かせください。
A:今、政権が言っておられることは、我々が復興債というようなものを考え、その復興債の償還財源をある程度はっきりさせなければならないということを申し上げたから、今のような案が出てきているのだろうとは思います。ただ、3次補正を菅さんがやるというような議論に手を貸すことは、断固として慎まなければならないというのが私の考え方です。
Q:自民党内には、日銀の国債引き受け等で増税によらない復興を掲げる方もいますが、そういった主張について、総裁はどのようにお考えですか。
A:私は、理解を示したことはありません。
Q:その理由をお聞かせください。
A:理由は、日銀にずっと引き受けさせるのですか。国債をそのまま引き受けさせたら、償還を考えないわけですから、私はどうしても頭が悪いせいか、そういったことが理解できません。
Q:再生可能エネルギー買取法について、いずれ修正協議が必要だと思われますが、どのタイミングで修正協議に入るのが妥当だと思われますか。
A:どのタイミングと言われても、もう少し議論が煮詰まってきてからだと思います。今のタイミングで協議するのが良いのか、こういうことは現場に任せていますから、私は今の段階では、いつという判断は持っておりません。
Q:総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)で考えがまとまるのが8月上旬と言われており、修正協議はそれ以降で、衆議院通過は8月中旬以降となるのでしょうか。
A:淡々粛々とやっていくことに尽きます。
Q:菅総理の下で、3次補正や概算要求をやることになった場合、自民党としてはどのようなことを考えますか。
A:だからイライラしているんですが、要するに今は、先ほど申し上げましたが、今は民主党内でご努力をされる岡田さんも、ああいう代表選のスケジュールなどを口にされたことがあるわけですから、そういう努力をさらに一段とされないといけない。我々はそれを見守るというか、バックアップできる点があればバックアップする必要があるでしょう。そこから先になると、次のステージに移るので、そういうことはいろいろと考えながらということです。
Q:バックアップということは、どういうことをお考えですか。
A:2次補正も通しました。原子力損害賠償支援機構法案も修正協議をして、こういうことを着々とやっていくということです。
Q:退陣の環境を整えていくということですか。
A:退陣のためにというわけではありません。しかし、菅さんの下で、議論をするというのは、うれしくてやっているわけではありません。淡々粛々とやろうというのは、そういう努力に手を貸すことになるかもしれないなと思っているところです。
Q:拉致問題について、中井洽元拉致問題相が、政府の拉致問題対策本部職員を伴って中国・長春を訪れ、北朝鮮高官と接触していたことが政府関係者の話で判明しましたが、この局面で議員が独自に外交を行うことをどのように受け止めていますか。
A:私は、事実関係をまだ確と、把握していないので、中井さんの行動についてとやかく言うのは差し控えたいと思います。わが党では、小野寺五典衆院議員などが委員会でいろいろ質問している。そのうちにもう少し、事実関係が明らかになると思うので、そしたらまた私の考えを申し上げる機会はあるかもしれません。
Q:二元外交との指摘もありますが。
A:その場合の二元外交というのは、一体、どういう定義なのか。議員が外交をしてはいけないわけではありません。議員も議員外交はあると思います。しかし、そのことが外交の本当に司令塔がどこにあるのか。いろいろな多岐にわたるようではいけないというのは、当然のことだと思います。それ以上、今の局面で申し上げることはありません。
Q:関連で、政府内に日朝で二国間協議を再開させる動きもあるようですが。
A:その二国間協議を始める前提が整っているのかと、非常に疑問に思います。
Q:「子どもに対する手当」について、民主党の岡田幹事長は、一連の修正協議で、民主党の考え方がかなり通っており、実質的には民主党の考え方で、子ども手当で社会全体を支えていくことができたと思うと評価しているようですが。
A:まだ合意しているわけではないので、そのご発言自体は極めて不正確だと思います。それから野党が我々の主張が通ったと言うことは、ままあることですが、与党からおっしゃるということが、私は随分と珍しい発言だなと思います。
Q:自民党の「領土に関する特命委員会」の新藤義孝委員長代理らが、8月上旬に竹島(韓国名・独島)に近い鬱陵(ウルルン)島を訪問することについて、執行部からは見合わせてはどうかとの指摘をしているようですが。また韓国内では、自民党の執行部が待ったをかけていることに対して、評価する声があるようですが、これは韓国に対して誤ったメッセージを送ることにもなりかねないと思いますが。
A:新藤さんがいるので、新藤さんをバックにおいて、何を言おうかと思いますが、これは幹事長に裁きをお任せしています。また韓国内もいろいろなことを言っていますが、かならずしも正確なことばかりではないと思っています。
Q:関連で、国会開会中に議員が外交をすることはあり得るとのことだと思いますが、そもそもこの時期に外遊を行うことに対して、どのように受け止めていますか。
A:確かに、8月の上旬というのは、極めてデリケートな時期なんです。そこで、こういうことを言うとあれですが、先ほどから不信任案とか、問責を言っていますので、そういう局面になったら、当然に行かれては困ると言います。今のは、ちょっと言い過ぎたわけですが、それぞれの局面というのは当然にあると思います。
Q:(会見に同席した新藤氏に対して)新藤氏はどういう対応を行いますか。
A:ここは私の記者会見ですから、新藤氏にはご信念があると思いますので、ご本人の会見か何かで、お答えいただいたらと思います。
Q:原発について、昨日、石破政調会長が自身の講演で、原発のウェイトを下げることには賛成だが、ゼロにすることには賛同しないと発言しましたが、谷垣総裁の受け止めをお聞かせください。
A:すべては、どういうタイムスパンで考えるかということに関連してくると思います。そういう前提の下でなら、私も石破氏がおっしゃっている、どういう前提ということがありますが、ここ10年、20年を考えたときに、ゼロにするのは難しいと思います。ただその間に、再生エネルギーや自然エネルギーを増やす努力をしていくのは、当然のことだと思います。画期的な技術革新がその間に起これば、原発ゼロにということもないわけではないかもしれませんが、まだそういうものにメドが付いているわけではないと思います。
Q:また、石破政調会長はインターネットの番組の中で、日本が原発を止めても、世界には原発があり、原発の安全性を極力まで高めて、世界に輸出する責任が日本にはあるとの発言をしていますが。
A:先ほど石破さんのお話のように、当面、自然エネルギーなどに全力を傾注しなければならない。しかし、今の原発の発電量に占めている割合を全部代替するようになるのは簡単ではありません。もちろんそのために火力を使わないといけないなどいろいろあると思いますが、それだって今の3割占めているものを全部代替するのは、容易ではないと思います。そうであるならば、まずは原発の安全性をいかに高めていくかということも、同時並行的にと言うか、全力をあげてやらなければならないことですし、それが安全性を非常に高めると、安全の懸念をうずめることができるということなら、これは世界にも役立つ技術になり得るということはあると思います。
Q:特例公債法を巡り、「子どもに対する手当」に関する民主党の譲歩案の出し方などは、具体的な行動につながっているとお考えですか。
A:結局は、まだ渋々いろいろなことをおやりになっているような気がしています。それからどこの党にもまったくそういうことがないとは言いませんが、民主党の案が相当、入ったとかおっしゃらざるを得ない状況は、見直しについてもなかなか前途多難だなと思わせる言葉です。今までの通常の与党、野党間であれば、いろいろ野党の言い分も取り入れて、とにかくまとめることができたと、そんなふうに野党に花を持たすのが普通だと思いますが、そういうことがなかなかおできにならない、難しい状況なのかなと思います。
Q:民主党は、今週中にも子ども手当の修正案をまとめたいようですが。
A:それは石破さんにお任せしているわけですが、無用に我々も、引き延ばすために引き延ばすということを考えているわけではありません。それは納得のいくものになれば、いつでも結構ですが、なかなかそこのところがハードルはそう簡単ではないのかもしれません。(了)
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7月27日(水)晴れ
7月26日(火)晴れ曇り
■1040〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年7月26日(火)10:40〜11:00 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
昨日、谷垣総裁から2次補正予算の成立を受けて、コメントをさせていただいた。私からも申し述べたいと思う。昨日、参議院で2次補正予算と関連法案が共々成立した。原発事故への対応と二重ローンの問題等々の経費が含まれていたので、私どもは賛成したが、本格的な復興予算でないことは、皆さま方ご承知の通りだ。私たちが考える本格的な復興補正予算というものは、17兆円の規模で詳しく政調会の方から説明させていただいた。これと対比しても、非常にお寒い内容であることは、皆さま方ご承知の通りだと思う。
なぜこのような中途半端なものになってしまったのか。マニフェストの中で、民主党がうたった、いわゆる不要不急の部分をしっかりと削減することが党内事情でなかなか言い出せない。岡田幹事長は、率直に足らざるところを謝ったが、具体的にどこをどれだけ切らなければいけないのかというものがまだ示されていない。その顕著な例が、今、実務者レベルで協議が続いている子ども手当の問題だと思う。今日も役員会の中で、「国の総予算207兆円を全面組み替え。税金のムダづかいと天下りを根絶します。議員の世襲と企業団体献金は禁止し、衆院定数を80削減します。」という民主党のマニフェストの財源は、結局は天下りの人がいるところの政策がすべて無駄だ。12兆円だから半分近く無駄だから、そこで6兆円出す。埋蔵金、特別会計の中から4兆円出す。公務員2割削減して、1.1兆円出す。まったく実現可能性のない財源論を言って、政策を作ったから、このようなことになる。そういうバラマキマニフェストにけじめをつけないと、なかなかしっかりとした予算が組めない。そこに原因があるような気がする。1日も早い菅総理の体制を求めて、新体制の下で本格的な復興予算を作らなければならないと思う。
《谷垣禎一総裁発言》
「2次補正予算には、規模が小さいなどいろいろな問題があったが、賛成した。残りの法案をどう処理していったらよいかということになるが、与党の動きを見ながら、協力できるところにはしっかり協力していきたい」との発言があった。
《大島理森副総裁発言》
「ポスターのキャッチコピーの『決める』『進める』を改めて見たが、現状に鑑み、誠に時宜を得たポスターである」との発言があった。
《石原伸晃幹事長発言》
2次補正予算の成立についてと、「故増岡博之・元国対委員長が逝去され、国対委員長経験であるので、準党葬に該当する。お別れの会が開かれることになる」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
震災の復旧・復興関連の法案審議の日程についての発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
法案審議の日程について、「明日27日から、与野党協議は決裂しているが、議員立法である二重ローン対策法案の審議に入る」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「2次補正は成立したが、昨日の民主党の賛成討論は、政権の体をなしていないという民主党内部崩壊を物語る内容であった」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「子ども手当の民主党の考え方は、我々と非常に乖離がある。引き続き実務者で協議する。その他の3Kについても、平成24年度概算要求で具体的に、どのように見直すのか問題だ」
「再生可能エネルギー買取法案は、特命委員会で考えをまとめて、修正協議に応じていく方針である」
「公約検討委員会を本日開催する」との発言があった。
《小池百合子総務会長発言》
本日の総務会についての発言があった。
《河村建夫選挙対策局長発言》
選挙日程についての発言があった。
《その他の発言》
「マニフェストの見直しについて、バラマキは認められない。原理原則を貫くべきだ。何が間違いだったか、まったくわからない」という厳しい本質論の意見のご開陳があった。
「菅総理の退陣3条件は、民主党内の問題だ。民主党が総理を辞めさせれば良い。我々はとやかく言うべきではない」との発言があった。
【質疑応答】
Q:次期衆院選について、本日の復興特別委員会で菅総理は、参院選との同日選挙が望ましいとの発言をしましたが、石原幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:辞めるという総理がいつ選挙をやるということに言及されても、あまり意味がないのではないかと思います。
Q:解散総選挙の時期について、自民党内には、民主党がマニフェストを撤回するのだからすぐに行うべきだとの声と、新体制のもとで本格的な復興予算の議論をしたうえで行うべきとの声があるようですが。
A:党内は同じで、復興はともかく今日の役員会での総裁発言を見ても、協力すべきは協力する。復興予算を新体制で作って、すぐそれを通して選挙をやると、それがマニフェストを撤回した以上、公党としての責務ではないか。ここは考え方はまったく一緒だと思います。明日、選挙すべきという人は、いないのではないでしょうか。
Q:再生可能エネルギー法案について、自民党内には拙速な議論は避けるべきとの声があるようですが。
A:私は個人的にはまったく変わっていません。参院の公約で、全量ではありませんが、エネルギーの買取は、公約に入れてあります。現に、余剰電力の買い取りは、麻生政権で法案を出して、それを通しています。その後、何が大きく変わったかというと、原発が全部停まりそうだということです。あの法律案が出ているときは、原子力の割合が5割。これがゼロになることが、来年の春に起こるのではないかという状態で、同じ法律案で、その通り実行するのは無理だと思います。
また、これはなかなかあまり知られてない話ですが、エネルギーの特命委員会と合わせて、野田毅議員のところで議論している京都議定書との整合性をどうするかについて、政府の意見の開陳がまったくありません。これはしっかりと履行しなければならない。履行しないとペナルティーがかかってきます。それを払う余裕は日本にはない。さらに化石燃料を買うお金を出すということは、国富がどんどん減って行く。これからを考え合わせて、この法律案を処理することが今は求められていると思います。
Q:関連で、京都議定書について、代替エネルギーを考えたときに、化石燃料の活用などが出てくると、それだけでも議論に時間がかかってしまいますが、それでも再生可能エネルギー法案を速やかに成立させた方がいいとお考えになりますか。
A:それらの問題をクリアしないと。法律は通っても施行はできません。ですから施行日を考えればいいと。いろいろな問題が多いから、交付の日から1年以内と書いてあったと思いますが、それは無理です。今、言ったような問題を解決できないから、それはいろいろな知恵はあると思います。
Q:昨日、中曽根参議院会長は、問責を含む、参議院の意思を明確に示さなければならないと発言しましたが。
A:選挙は2年後が良いと辞める総理が言ったり、死に体なのに蘇ろうとしているような発言も垣間見られるというのが現状だと思います。それを受けて、中曽根参院会長は発言したのではないかと推察します。
Q:関連で、石原幹事長としては、どのようにお考えですか。
A:ゾンビ内閣には、鉄槌を下さないといけない。そこが大きな違いです。溺れている犬を棒でたたく必要はない。助けてあげないといけない。
Q:その鉄槌を下す時期をどのようにお考えですか。
A:今日の役員会でも、民主党の中で総理を辞めさせればよいという発言に、象徴されていると思います。我々は不信任案をどうしようもない人だからと思って出した。残念ながら否決された。民主党の人たちは菅総理を信任した。信任しておいて、おかしいと署名運動などをしているのだから、これは民主党内で菅さんに一日も早く辞めてもらう。新代表を選ぶことが公党としての責務だと思います。ただし、それをやらないのであれば、国益を損ねているので、何かしなければいけない。そこで中曽根会長などの発言が出て来ているのだと思います。
Q:子ども手当について、今後は自・公・民でどのように着地点を見つけていきたいとお考えですか。
A:実務者で示された案は、実現可能性のある案だと思います。年少扶養控除が現在はありません。私たちは給付より、控除ですから、年少扶養控除を復活、あるいは新しい形で控除を設立していくまでの間は、現実問題としては、この間示された案は、実現可能な案だと思います。
しかし、その後、公明党の方と話をさせていただくと、うちの住んでいるとことには、手取りで1000万円なんていう人はいないよと。これもある意味、事実なので、そうであれば所得制限を現実的な数字に下げる。そこでひとつ中心になってくる案は、当初、自民党と公明党の山口代表が提示された所得制限860万円が落とし所としては、良い数字なのではないか。それは我々が言う話ではなくて、民主党の皆様方が震災に関係なく、あるいは参院選の敗北に関係なく、先ほど示したように、ご丁寧に工程表まで載せています。これは全部うそ、できない。では、財政事情から考えて、年少扶養控除もなくなることを考えて、こんなところを国民の皆様方にお示ししましょうと。民主党が示すべき問題だと思っています。
Q:菅総理が訪朝を検討しているようですが。
A:菅総理の特性としては、自分が厳しい所になると新しいものをボンと打ち出す。なでしこジャパンは違うと思いたいですが、皆さまからご指摘のあった訪朝の話も、実は前から聞こえた話で、自らの延命のため、支持率の回復のために外交を利用するのであれば、これは国益を著しく損ねる。これは議運で、予算委員長の出張の件も含めて質していかなければならないと考えています。
Q:子ども手当について、現在は実務者レベルで協議が行われていますが、これを幹事長の協議などにステージを上げるお考えはありますか。
A:民主党からどういう案が提示されるのか。それを受けて、政調会長が判断されますが、次のレベルとしては、4月28日の3党政調会長会談の合意文書にあるように、歳出面で不要不急な部分をなくし、さらに年金財源の穴埋めをしたら、各党で特例公債法の成案に向けて真摯に努力すると書かれているので、子ども手当は不要不急の最たるものなので、しっかりと政調会長レベルで取りまとめていただき、具体的に、農業戸別所得補償、高校無償化は年度の途中なのでやめることはできません。では24年度からどのように変えていくのか。あるいは財政措置、財源をどうするのか。こういうことを具体的に詰めていくということを民主党が欲すれば、今、ご指摘の幹事長も出ていって話をする機会があるかもしれません。今のところは、政調会長が実務者で上がってきた案をどうするか。それを待っているところです。
Q:共同通信で過去の政治資金収支報告書を調べたところ、自民党の個人献金の多くが電力業界からされていたことがわかりましたが。
A:個別具体的に、どなたがどうのという話は承知していませんが、国民の皆さま方に誤解を電力行政で国民のことを考えないで、電力会社のことを重んじていると思われるようなことが過去にあったとすれば、それは正していかなければなりませんが、そんなことはないと今のところ考えています。
これからも今は原賠法のスキームの修正もされていますが、国家、国民のために政治資金は政治活動をしっかりとサポートするうえで、個人献金、企業団体献金があるので、良からぬ誤解を招かないように、しっかりと公正に国民の皆さま方に示していかなければならないという問題だと考えています。
Q:中井予算委員長の海外出張について、その理由次第では解任決議案の提出もあり得ますか。
A:これから一部報道ベースで、状況証拠はあるそうですが、これで同行するはないではないですし、議院運営委員会で、国会会期中の海外出張なので、その事由など、言われていることがあるのか、ないのかを、質していかなければならないと考えています。(了)
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●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
今日の役員会の議論の様子が伝えられました。被災地・被災者を考えると野党が与党民主党を支え続けなければならない、一方4Kをはじめとするメチャクチャな財政ばら撒き政策を受け入れれば日本の将来が危ういというジレンマに苦しんでいます。
7月25日(月)曇り晴れ
●0910〜国会対策正副委員長打合せ会/院内第24控室
二次補正が今日参議院で可決され成立する運びにあること、また特例公債法に関しては子供手当てについて民主党側から説明を受けたが基本的な問題解決にはなっておらず、まだ協議の必要性があることなどが逢沢一郎国対委員長から報告されました。
7月22日(金)晴れ
●今日の国会
今日のメインは参院の予算委員会。今後の国会運営に佐藤勉国対委員長代理は一生懸命に汗をかいています。
●0910〜国会対策正副委員長打合せ会/院内第24控室
昨日の参議院予算委員会で菅総理の「領収書」問題が、誠意ある回答が無く、今日の予算委員会は荒れ気味です。また三幹事長会談で民主党岡田幹事長が「マニフェスト謝罪」がなされたことが逢沢国対委員長から報告されましたが、真意はどこにあるのか疑問が呈せられました。
7月21日(木)雨曇り晴れ 台風6号
●国会の様子
今日は参議院で予算委員会が開かれ、厳しい質疑が続きました。
■1530〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年7月21日(木)15:30〜15:43 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
今日は2次補正予算について、申し上げたいと思います。この2次補正予算の中身は、言い古された言い方ですが、“too little, too
late”だと、将来の不安を抱えて、迅速かつ大規模な予算措置を求める被災地の切なる願い、被災地の方々の希望と安心を確保するには程遠い、不十分な中身だと、私どもは考えています。我々の案は、既に震災後の経済戦略に関する特命委員会(町村信孝委員長)で、我々には残念ながら予算を提出する権限はありませんので、我々がこう考えるということは、町村委員長の下で作っていただいたわけです。しかし、生活再建の不安、ガレキ等も処理されていない、そういう中で、今日はたまたま涼しいですが、いよいよ酷暑のシーズンになって、腐臭、ハエ、依然として大変厳しい状況にある被災地を考えますと、少しでも現場の復旧・復興を前進させなくてはならないと考えまして、昨日の衆議院本会議において、2次補正予算に賛成したところです。
一方、この衆議院予算委員会、今日の参議院予算委員会の審議が行われていますが、菅総理の発言を見ますと、被災地において1次補正予算が遅々として執行されない現状を全く顧みない、3次補正予算の編成に対しても無用の混乱を招いていると思います。また、菅総理に対する外国人からの献金、あるいは拉致事件容疑者と関係の深い団体に対しての多額の献金等々の疑惑についても、国民に対し真摯な説明をする姿勢が全く見られない。大変遺憾千万であります。我々自民党は、無為無策な政府に頼っていても仕方がない。ガレキ処理、原発賠償、二重ローン問題、産業復興等々、被災地の皆さま方から聞かせていただいた声をできるだけ早く実施に移していかなければいけないということで、議員立法等を通じ、責任を持って、その早期実施を進めていきたいと考えています。
【質疑応答】
Q:今、子ども手当について協議されていますが、子ども手当の条件で折り合えることができれば、特例公債法を通しても良いというお考えはお持ちですか。
A:条件闘争みたいなことをやるつもりは、私どもには全くありません。問題は、子ども手当というのは、民主党の2009年マニフェストの中心テーマであったはずです。まさに、看板政策です。その子ども手当法案を、結局撤回したわけです。それで、つなぎ法案で半年つないでいるという形になっている。しかし、なにゆえに看板政策を撤回されたのか、ということについて、明確な説明は未だにないわけです。私どもは、それがおかしいと思っているのです。そこのところに、明確なご説明があれば、いろいろな議論が進んでいくと思います。それがないようでは、「信なくば立たず」という言葉も何度も使いましたが、なるほどそういうことかというところがなければ、なかなか進まないと思います。
Q:菅総理が早期解散に打って出る可能性について、どのような見通しを持っていますか。また、総選挙に向けて、何か党内に指示などは出されていますか。
A:菅総理による解散総選挙の可能性については、まったくわかりません。常識外の行動をされるかもしれないとは、思います。
Q:常識外の行動というのは、どのようなことでしょうか。
A:わからないです。常識では推し量れない行動という意味ですから、定義して物を言おうにも、それ以上は詰めようがないということです。それからもう一つは、我々衆議院議員は常在戦場と申しますから、常在戦場だぞということは常に申し上げているということです。
Q:自民党は、菅総理が示したと言われている退陣の3条件と関係なく、早期退陣を求めていくのでしょうか。
A:3条件というのは、我々が示した条件でも何でもありません。菅さんが一方的に設定された条件でありますから、我々はそれに拘束もされませんし、責任も負っておりません。
Q:本日、政策グループの例会などで、菅総理を退陣させるには、総裁が党首会談をして、話をつけるべきだとの発言がありましたが、党首会談の実現性はありますか。
A:私どもは、不信任案を出すということで、まず基本的な行動をしたわけです。今、求められているのは、与党の中で、どのように今の閉塞感を打ち破る努力を徹底的にやっていただくことが、まず必要ではないかと考えています。
Q:自民党としては、やるべきことはやったということでしょうか。
A:政治情勢は日々動きますから、その時、その時で必要なことは、また生じてくると思います。しかし、現時点、私が見ておりますと、これは与党の中で、この閉塞状況をどのように打ち破るか、もっと真摯な工夫があってしかるべきではないかと思っています。
Q:今日の参議院予算委員会で審議が30分以上中断されました。菅総理の献金問題についての答弁に原因がありますが、震災と直接関係ないところで審議が止まったことについて、総裁はどのように受け止めていますか。
A:もっと真剣に審議に国会審議に対応していただきたいと思います。卑しくもこういう時に、審議が自分の答弁なり、対応が不十分で止まるなんてことは、言語道断であると思います。
Q:与党内で閉塞感を打ち破る工夫が必要とのことですが、総裁の考える工夫というのはどのようなことですか。
A:我々は与党ではありませんから、与党としてどのような行動をお取りになるべきかということだと思います。例えば、「鴻毛(こうもう)より軽し」ということをおっしゃるのは、いかなる意味なのか。そこを突き詰めてお考えになるべきではないでしょうか。
Q:それは、閣僚を辞任されたり、民主党執行部も自ら辞任するということでしょうか。
A:政治家の進退は、自分で決められることから。
Q:政策撤回の明確な説明が必要とのことですが、それがあった上で、子ども手当で折り合いがつけば、特例公債法を通すことができるとお考えですか。
A:何でも相談に乗ってくれとか、協議に応じてくれという時に、いかなる理由かということもなく、こうだからと言われても、なかなか相談に応じにくいです。こういうことだからということであれば、なるほどなとか、それはわからんよということになるわけで、それもないと、話の接ぎ穂もないということになってはいけないわけです。
Q:これまで政党間協議で民主党が一旦約束したものをひっくり返していますが、民主党側の代表がどのようなことを言えば、担保になる、約束が守られるとお考えですか。
A:それがわからないのです。つまり、結局のところ、昔 “Trust me.”とおっしゃった方がいらっしゃいましたが、“Trust me.”と言われて、“I
trust you.”と言えるかどうかです。
Q:そういうことをしてほしいという行動はありますか。
A:信頼関係というのは、いきなり信頼せよと言われてもなかなか信頼できないので、一つ一つプロセス、信義を重んじる。そういうことの積み重ねだと思います。
Q:特例公債法が7月下旬になっても成立していない事態について、総裁はどのようにお考えですか。
A:与党の努力不足だと思います。(了) |
7月20日(水)雨 台風6号
●国会の様子
永田町、国会議事堂の天空は厚い雲に覆われ、時折強い風が吹き、台風の接近を知らせています。国会内の自民党国会対策委員会事務局では、難題山積の中、佐藤勉国対委員長代理らが今後の国会運営について知恵を出しています。
●1545〜代議士会/院内第24控室→●1600〜本会議・二次補正ほか/本会議場
本会議開会を前に自民党代議士会が開かれました。今日のメインは二次補正予算案の採決です。代議士会終了後、本会議場に移動し下記案件について審議が行われました。
【案件】
@平成23年度一般会計補正予算(第2号)
A平成23年度特別会計補正予算(特第2号)→@A一括審議→予算委員長報告→討論→起立採決→賛成多数(自民賛成・共産反対)→可決
B平成22年度歳入歳出の決算上の剰余金の処理の特例に関する法律案(内閣提出第87号)→財務金融委員長報告→起立採決→賛成多数(自民賛成・共産反対)→可決
C東日本大震災に対処するための特別の財政援助及び助成に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第86号)→災害対策特別委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
以上
7月19日(火)雨 台風6号接近
●国会の様子
今日は予算委員会が開会されています。国対の控え室では、高木毅議運理事が風邪のため少しグロッキー状態。これからが戦いの本番です。早く治療してください。
■1020〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年7月19日(火)10:20〜10:30 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
今日は皆、寝不足だと思うが、なでしこジャパンには感動した。チームワークがいかに大切か、本日の役員会でも、「女子力」ということで、3名の女性の役員の方々からご発言があったところである。
《谷垣禎一総裁発言》
なでしこジャパンの快挙についてと、「補正予算の議論に入るが、協力すべきところは協力しながら、問題点はしっかりと正していく。政策課題については、長期的に自民党としてどうするか、国家戦略本部の6分科会でのとりまとめを頂いた。これを明らかにしていきたい」との発言があった。
《石原伸晃幹事長発言》
「今日から2次補正の予算審議に入るが、わが党の考え方を示しながら、協力すべきは協力する。先週の菅総理の脱原発依存表明は個人的見解だと、公共の電波を使って、記者会見を行い、個人的見解だと発言したのは許されることではない」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
今日・明日の補正予算審議の日程の報告と、「仮払い法、原賠法と併せて、修正協議に向けて、参議院とも協力していきたい」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「衆議院を受けて、21日・22日に補正予算の審議を行う予定。仮払い法は、原賠法と併せて、修正協議に向けて、党内に衆参でPTを作ってほしい」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
「なでしこジャパンの勝因は、チーム一丸となって、あきらめなかったことだ。今の官邸は一丸となっておらず、バラバラである。早くあきらめたほうが良い」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
3党政調会長会談についての報告があり、「安易な妥協はしない。我々は、何をしていただきたいとお願いするような筋ではない」
「昨日、福島県を視察したが、仮払い法の早期成立が生活を救うことになると実感した」との発言があった。
《小池百合子総務会長発言》
「本日13時から総務会を行う。なでしこジャパンの『女子力』にエールを送りたい」との発言があった。
《河村建夫選挙対策局長発言》
選挙日程についての発言があった。
《森英介組織運動本部長発言》
『自由民主党再生可能エネルギー・省エネ関係団体連絡協議会』の設置についての発言があった。
《茂木敏充広報本部長発言》
世論調査についての発言があった。
《石井みどり女性局長発言》
『全国女性部(局)長・女性議員合同会議・政策研究会』についての発言があった。
《その他の発言》
「16日(土)に、日本体育協会・JOC創立100周年記念祝賀式典が行われ、天皇皇后両陛下がご臨席にもかかわらず、横の総理の席は、福山官房副長官の代理出席であった。こんなことがあって良いのか」との発言があった。
【質疑応答】
Q:子ども手当について、15日(金)の自民党、民主党、公明党による実務者協議で、民主党は、自民党と公明党が求めている「所得制限」の導入に関して、年収1800万円以上の世帯への支給を取りやめるか、一定の年収以上は段階的に支給を減額するのかという二案を示し、自民党、公明党は持ち返り、あらためて協議するようですが、今日の役員会では何か進展はありましたか。
A:安易な妥協はしませんというご報告があり、子ども手当の所得制限に関しては、政調会長からご発言はありませんでした。文言を詰めているところだが、なかなか文言が詰まっていないと。こちらからどうしてくれとお願いする筋のものでもないとのことでした。
Q:関連で、幹事長の見解をお聞かせいただけますか。
A:年少扶養控除については、我々のかねてからの主張ですので、年末の税制改正で検討すると。そこのところは、我々は給付ではなくて控除ですから、大きな政策の隔たりがあるわけです。そこのところをどう真剣に取り組むかの提示が公にされないと、なかなかはっきりしたことは言えないのではないでしょうか。
Q:特例公債法案に対する自民党の姿勢について、お考えをお聞かせください。
A:特例公債法は、三党合意の通りやってくれたら通せば良いとずっと思っています。民主党がそれをやらないから、どう考えているのか。政府の責任ですから、今までほったらかしているわけですから。我々がほったらかしているわけではないので、16.8兆円のお金を出す。政権を取って、2年間経ったから、まけて8兆円を出せばいいじゃないですか。約束したんだから、できなければ国民の皆様に謝るのが筋だと思っています。
ですから、しっかりと謝って、自分たちは嘘をついていましたと、16.8兆円と言って1兆円くらいしか出ませんでした。これからは駄目ですと。子ども手当も2万6000円は出せません、ごめんなさい。高速道路無料化もあきらめます。高校無償化、農業の戸別所得補償もお金がないとはっきりと認められれば、よろしいのではないでしょうか。あくまでも民主党内の問題だと思っています。
Q:今後、民主党の岡田幹事長と幹事長会談を行うお考えはありますか。
A:私どもは野党ですから、向こうから改めますと言ってくれれば、いつでもドアは開いていますので、お会いすることには、やぶさかではありません。
Q:2次補正の組み替え動議に関するお考えをお聞かせください。
A:政調会を中心に検討していると思いますが、2次補正予算で組み替え動議を出しても、この補正予算はとってつけたようなもので、もっと早くつなぎ的にやっておかないといけない。1次補正を補うものなので、私たちの言っている2次補正予算は17兆円で、既に発表させていただきました。この組み替え動議を出しても、今の予備費を積み上げるようなことが中心の付け焼き刃的なものと比較しても、あまり意味のあるものでないと思います。
Q:出すかどうかは、決めていないということですか。
A:私たちの2次補正は、17兆円で、復興を念頭に置いて作ったものです。それを今日から審議されているのは、月とスッポンの差があって、我々が野党であるのに、各省に全部問い合わせて、積み上げたもの、つまりできることをやらない政府の怠慢。しかし、ないよりはあった方が良いもの。そういうものなので、それにどうこう言うことは、そんなに意味のあることだと思っていません。政調会の方で、的確なご判断をされるものだと思っています。
Q:自民党が報道のチェック機関を作るとの報道がありましたが、幹事長のご所見をお聞かせください。
A:誤報です。私には情報はすべて入ってきますので、全部教えて下さるものを、チェックのしようがありません。(わが党には)広報本部があります。新聞局も情報調査局もあり、そこでは全ての情報は、これまで通りチェックさせていただいています。皆さん方の情報は、皆さん方が私に届けていただいていますので、チェックする必要がないと信頼しています。(了)
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●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
幹事長室では副幹事長会議が開催され、今日の役員会の様子などが報告され、これから取り組むべき課題について意見交換が行われました。
7月15日(金)晴れ
●0910〜国対正副打合せ会/院内第24控室
震災対策に関連する法案が次から次へと処理されていきます。今やるべきことは、迅速に対応すること。しかし、政府提案の矛盾点については明確に追求していかなければなりません。緊張の毎日です。
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
代議士会では高木毅議運理事から議事次第について説明・報告があり、承認されました。本会議では下記の案件が審議されました。
【議事日程】
@農林中央金庫及び特定農水産業協同組合等による信用事業の再編及び強化に関する法律の一部を改正する法律案(内閣提出第81号)→農林水産委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
A日本放送協会平成19年度財産目録、貸借対照表及び損益計算書、(↓下記と一括)
B日本放送協会平成20年度財産目録、貸借対照表、損益計算書、資本等変動計算書及びキャッシュ・フロー計算書→総務委員長報告→異議なし採決→全会一致→承認
C外国為替及び外国貿易法第十条第二項の規定に基づき、北朝鮮を仕向地とする貨物の輸出及び北朝鮮を原産地又は船積地域とする貨物の輸入につき承認義務を課する等の措置を講じたことについて承認を求めるの件(内閣提出、承認第4号)→経済産業委員長報告→異議なし採決→全会一致→承認
D財務大臣の財政演説に対する各党代表質疑
7月14日(木)晴れ
●国会の様子
震災対策対応に各委員会が整然と開会されています。逢沢一郎国対委員長に面会のため安住淳民主党国対委員長が自民党の国対控室に顔を出されました。
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
代議士会では高木毅議運理事から本会議の議事次第等が報告され了承されました。引き続き本会議場へ移動し、下記案件について審議されました。
【今日の案件】
@日本ユネスコ国内委員会委員の選挙→選挙手続省略・議長指名→加藤公一君(民主)が議長より指名
A災害弔慰金の支給等に関する法律の一部を改正する法律案(災害対策特別委員長提出)→災害対策特別委員長より趣旨弁明→異議なし採決→全会一致→可決
B電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案(内閣提出第51号)→BC一括・経済産業大臣趣旨説明→質疑
C電気事業法及びガス事業法の一部を改正する法律案(内閣提出第52号)→BC一括・経済産業大臣趣旨説明→質疑
以上
■1530〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年7月14日(木)15:30〜15:55 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
私どもが野党になってから「ふるさと対話」をやってまいりましたが、7月9日(土)に、300回目のふるさと対話、被災地の現場の声を聴かせていただこうということで、岩手県久慈市に参りまして、300回目の「ふるさと対話」を開催させていただいたところです。地元の皆様からは、依然として、ガレキが山積する現状に加えて、遅々として復旧・復興が進まないことへの不満あるいは不安ということを言っておられました。私どもとしても、できる限りの考えていること、実施していることを申し上げたわけですが、結局のところ、菅政権がその最大の障壁となっている現状、これが誠に情けなく、非常に歯がゆい思いがしたところです。
私どもは、やれることは淡々とやっていこうということで、いろいろ議員立法を出しておりますが、参議院においても、復旧・復興に取り組むために、原発関係のいわゆる「仮払い法案」を提出しまして、与野党間で協議を重ねてまいりましたが、結果的に今日も協議が整わず、民主党は反対する方向と聞いています。仮にそうであるならば、大変残念なことだといわなければなりません。厳しい暑さの中でありますが、被災地は不安と混乱を抱え続けているわけです。我々自民党は、被災地の方々から聞かせていただいた声を実施に移すように、先程申し上げたように議員立法等を通じまして、責任を持ってその早期実施を進めていこうということです。
それから、原発を巡る菅総理の発言ですが、昨日の晩、民主主義と法のプロセスを無視した菅総理の独断と言っても良いのではないか。日本のエネルギー政策に対する政府・与党内での議論もない。脱原発への明確な代替案やプロセスの提示もない。電力の安定的な確保に対する具体的な説明もない。まさにこういうことでした。退陣を表明している総理大臣が大きな政策変更を伴う問題について、このように安易に発言される。都合の良い時だけ会見を開いて、原発に対する国民不安を利用して、自らの延命を図ろうとする。まさに国民不在のパフォーマンスとしか言いようがありません。朝令暮改の場当たり的なエネルギー政策では、電力不足に対する国民生活の不安と混乱を助長するだけでなく、既に政治リスクによって国内拠点の維持がだんだん難しくなっている、限界に来ている。産業界の悲痛な声が聞こえてまいります。そういう産業界の更なる不信を招き、その海外流出による深刻な産業空洞化が、まさにギリギリのところに来ている。そのように私どもは思っています。
したがって、我々自民党は、電力供給の安定的な確保を図って、国民生活・経済活動の不安を払拭しなければいけない。そのためにも、中長期の視点に立った具体的な方針を示していかなければいけないと思っています。党内においても、原子力政策を含む日本のエネルギー政策のあり方に対してゼロベースで見直し、今後の具体的な方向性を示そうということで、連日、活発な議論を行っています。引き続き、各論点を深化させて、8月上旬にもその方針をお示ししたいと考えています。
【質疑応答】
Q:時事通信の世論調査の結果、内閣支持率が大幅に下がり、支持するが12.5%、支持しないが71.2%という結果になり、民主党政権発足以来、過去最低を更新しました。また民主党支持率も下落傾向ですが、谷垣総裁の受け止めをお聞かせください。
A:御社の調査で内閣支持率が12.5%とのことですが、各社の調査を見ても、軒並み10%台の半ば、今のお話は10%の下の方に張り付いている。これは非常に深刻な状況になってきていると思います。要するに、国民、各界、各層からレッドカードを突きつけられている状況で、民主政治のもとではこういう低評価になると、大胆な政策展開とか、実行力が溢れる行動というようなものは、不可能になってきているのではないかと見ています。
こういう世論調査の結果とは別に、わが党もそれならどうするんだということが国民の皆様の胸の中にある思いでしょう。わが党としても、どういう方向性を示していくのか。政策的な主張、これを国民の皆様にご理解いただけるように努力しなければなりませんし、被災者の声を重く受け止めて、野党ではありますが、議員立法などでできる限りのことを、立法府の中でやっていく。
これだけの低支持率というのは、単に政権与党の危機というだけではなく、こういう震災を受けた中で、国家的な危機だとも思いますので、我々もそういう努力をさらに精進しなければならないと考えています。
Q:関連で、調査の結果では、菅総理の早期退陣を求める声がかなり多い状況で、しかし、昨日の菅総理の会見を見ていても、辞めるような素振りはまったく感じられませんが、この国民の声と菅総理との乖離をどのように見ていますか。
A:どういうふうに見るかと言っても答えようがないというのが正直なところでして、これだけ支持率が低くなると、現実にものごとを動かす、処理をしていくということも極めて困難な状況になっていると思います。したがって、一刻も早い退陣、新しい体制を作るということが必要で、現状ではまず与党の中の努力が必要だと思いますが、我々もできる限りの行動をしていかなければならないと思っています。
Q:菅総理の将来的に、原発に頼らない社会を作るという考えは、谷垣総裁も共有されますか。
A:将来的に頼らないという菅さんの表現ですが、やはり今のような状況で、他のエネルギーをどういうふうに活用するかは、最大限の努力をする必要があると思いますし、それから省エネなども更に工夫する必要があるのは、当然なことだと思います。
ただ、大事なのは、そういうことを打ち上げるということが大事というよりも、具体的にどういう手順をとればそれが可能なのか。そして、非常に経済界等々の不安も高まっています。安定的に日本で生産ラインを維持できるかどうか。そういうことで、空洞化がどんどん進むと、この復興から立ち上がって行こうという体力も得にくくなるので、現実的な工程表まで考え詰めないと、いたずらに不安を助長することになる。将来的にどうすればという問いだけでは足らないと思います。具体的にどうしていくかということまで、議論をして問題を整理しないといけないのではないでしょうか。
Q:具体論を詰めたうえで、将来が決まってくるということですか。
A:そういうこともありますが、私が申し上げたいのは、何よりももう退陣を表明した方が、これだけ大きい政策転換を政府内でもほとんど議論の積み重ねもなく、具体的な方向性なり、手立ても言うことなく、打ち上げ花火を打ち上げれば済むという話ではありません。論評するにも値しない行動だと、私は思っています。
Q:経済界にも不安の声が広がっているとのことですが、放射性物質への不安の声も一方にはあります。そのような声には自民党として、どのような答えを出していきますか。
A:当然、安全性をいかにして高めていくことができるか。全力を傾けたうえでやっていかなければならないのは、当然のことだろうと思います。それを抜きにして、原子力発電ということは、なかなかできないだろうと思います。
Q:8月上旬に方針を示すとのことでしたが、それは原発に対する安全性ということも含まれますか。
A:今、検討中ですから、私もどういう議論、全貌をつかんでいませんが、そういう全体の手順、方向性、工程表というようなものも、十分に踏まえた議論が必要だと思います。
Q:関連で、現時点では詳しいデータや工程表がないから、原発をゼロにできるかわからないというお考えですか。
A:菅さんの話は具体的ではないですから、将来って一体いつ何だということもあります。今から千年後に原発をゼロにすると言われたら、それはできるかもしれないと。極端な話ですが、そんな話をしても仕方がないわけです。
Q:菅総理は「顔を見たくなければ法案を通した方がいい」との発言をしましたが、改めてどのような受け止めをお持ちですか。
A:論評にも値しません。
Q:再生エネルギー法案について、自民党として協力するお考えはありますか。
A:協力すると、それは国会でしっかりと議論をして、結論を出すときがきたら、結論を出すのは当然だと思います。協力という表現があるのは、協力していないと言わんが如き悪しき宣伝があるから、ときどき使われますので、大変遺憾だと思っています。
Q:具体的には、修正案や対案を出すというお考えはありますか。
A:まだそれは議論を煮詰めてから、具体的な対応を決めたいと思っています。
Q:菅総理は退陣表明をしていると受け止めていますか。
A:受け止めています。そういう口先だけで言うのは、大変卑怯だとも思っています。
Q:震災対策について、自民党は議員立法などを提出することで貢献しているのだと思いますが、それ以外に自民党ができることはないのでしょうか。
A:今のご質問の意味がよくわかりませんが、私どもは行政府を持っているわけではないので、立法府の中でできることはすべてやっていくべきだと思っています。そのうえで、行政府がやらなければできないことまで、私たちができるわけではありませんし、すべきではありません。権限と責任の大系、私が常々申し上げていますように、ぐちゃぐちゃになってしまいますから、私どもにできるのは、友情ある説得と勧告ということだと思います。
Q:2次補正予算への対応についてのお考えをお聞かせください。一部では、組み替え動議を出すとの意見もありますが。
A:常々申し上げているように、今、2次補正で出てくる、これをしなければならないということで出てくるやるべきこと。我々はシャビーだと思いますが、出てきた内容自体はとりわけ否定することではないと思っています。財源等々については、大いに問題があるのではないか。今、もっとやるべきことがあるのではないかと思います。それをどういう形で表現するかは、国対等々で考えていただこうと思っています。
Q:衆議院で結論が出た場合は、参議院でもう一度議論し直すと言うことでしょうか。
A:それは国会対策の話ですから。国対等々でお聞きいただきたいと思います。
Q:特例公債法について、子ども手当の問題で合意できれば、特例公債法案を通しても良いという意見もあるようですが、それ以外の高速道路無料化、高校授業料無償化、農業戸別所得補償のバラマキ4K全ての撤回を示されないと、特例公債法案には賛成できないということでしょうか。
A:これも協力という言葉を使われますが、我々はやはりきちっと審議して、我々のやるべき議論をしていく。それが協力ということだと思います。その結果、どのような結論になるのかというのは、まだ早いです。
それと同時に、もう一つ申し上げておきたいのですが、結局子ども手当法案についても、その他の法案でも、つまり、子ども手当法案については、言ってみれば民主党の金看板そのものです。その法案を出されたけれども、結局、その法案は撤回されて、つなぎ法案を出して、それがとりあえず通った形になっているわけです。つまり、看板政策を撤回したけれども、それがいかなる理由に基づくものであったかというのは、何らのご説明もない。やはり、看板政策を撤回した以上は、きちっとその説明をなさるべきだと思います。そういうものがないということでは、なかなか我々は、協力がしにくい。協力という言葉を使うのも私は適切でないと思いますが、つまり最終的には賛成してくれということでしょう。協力と言うと、なんだか美しい言葉に聞こえますが、要するに協力というのは、あなたたちの主張を曲げて、賛成しろというのが協力なら、それは曲げられません。つまり、そういったような看板政策を撤回した、それはいかなる理由に基づくものであるのか、ということをはっきり示していただかなければ、その説明が納得できるか、できないかということもあります。看板政策を引っ込めておいて、何か口を拭って、何もおっしゃらない。こんな馬鹿なことで、協力もへったくれもありませんよ、それは、ということです。
Q:24年度の予算編成がこれから始まると思いますが、そこでも高校授業料無償化、農業の戸別所得補償が撤回されるべきだとお考えですか。
A:そういうことを申し上げているのではなく、マニフェストの看板政策を撤回されているわけです。しかし、それにはご説明がない。マニフェストが破綻したから撤回したのか、それとも我々が賛成しないから、正しいと思っているんだけど、撤回したのか。あまり細かいことは言うのは止めましょう。実は、看板政策を撤回したのは、子ども手当だけではないのです。政治主導法案も同じく金看板だったはずですが、撤回されたわけです。いかなる理由で撤回したのか明確にならないと、以降の問題の処理にも支障が生ずると、我々は思っているわけです。
なぜ震災復興の補正予算がやるべきことを含んだちゃんとしたものにならず、シャビーなものになっているかと言えば、結局そういった問題を整理できなければ、本格的な財源論に入っていけないということを、民主党側も強く感じておられるのではないでしょうか。しかし、それができていないというところが、この問題の大きな本質があると思っています。
Q:そもそも政策として間違っているということを認めないと、自民党として賛成できないということですか。
A:そう言っているのでなく、まだ向こうからご説明がないわけです。なぜ看板政策を撤回されたのですかというところの説明がなければ、わからないじゃないですか。看板政策が正しかったのか、正しくなかったのか、それとも正しかったのだけれども、財源が調達できなかったのか、そのあたりを明確にしていただきたいと申し上げているわけです。
Q:総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)で、自民党の中の考え方をまとめようとしていますが、自民党の中でも原発に対していろいろな意見があり、まとめる難しさについて、どのようにお考えですか。
A:これは今、額賀福志郎議員が一生懸命汗をかいておられるところです。大きな問題ですから、それはいろいろな議論が出てくるのは、不思議ではありません。汗をかいて、皆がなるほどというものにしていく必要があると思います。
Q:自民党の支持率が微増、横ばいにとどまっていることを、どのように分析されていますか。
A:分析もしていません。野党というのは、そういうものだと。多々益々弁ずということだと思いますが、一言で言えば、謙虚に行けということではないでしょうか。
Q:自民党は、震災後の経済戦略に関する特命委員会(町村信孝委員長)で2次補正の考え方をまとめ、組み替え動議を出されるようですが、その財源論で、復興財源の償還財源については、法人税や所得税などを一時的に上げることが書かれています。これはかなり踏み込んだことだと理解していますが、一方自民党内に増税によらない復興財源を求める議連があり、自民党内でそうした財源論の議論が進められているのでしょうか。
A:これはもう少し詰めないといけないと思います。税をどうするかという問題になっていくと思いますので、そのあたり税調等々でどのように考えていくかという議論を進めていただきたいと思っています。(了)
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7月12日(火)晴れ
●国会の様子
今日は朝から復興特が開催されており、菅総理のストレステストに対する考え方などに各党代表議員が質疑を行いました。
■1043〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年7月12日(火)10:43〜10:55 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
昨日、枝野官房長官が発表した、原発の再稼働に対する政府の統一見解について、これを読んでみると文章がよくわからない。曖昧で意味不明な政府見解ではないかと思っている。これによって、地元の皆さま方がより一層、不安になられているのではないかと、大きな懸念を持っている。
新たな安全基準についても、事実上、原子力安全委員会に丸投げしている。そういうことよりも、一度、経済産業大臣が安全だと言って、地元の方々に話をして、今度は総理大臣が駄目だと言ったならば、総理大臣が自ら現地を訪ねる。そして、我々が考える安全基準はこういうものだと言うことが大切ではないか。
また、電力の安定供給は、国民生活のみならず、日本の経済力に直結する問題なので、そこについて、それでは代替エネルギーは何を考えるのか。代替エネルギーなくして、再稼働を認めないというのは、政府としてまったく無責任な対応ではないかと思っている。
《谷垣禎一総裁発言》
「原発再稼働の統一見解が出されたが、意味不明だ。政府の混迷は目に余る。これまでの菅総理の対応に、厳しく批判してきたが、いささか食傷気味である。私たちとしては、やるべきことを粛々とやって行く。暑い中、頑張ってまいりたい」との発言があった。
《大島理森副総裁発言》 「国民・被災地のためにやるべきことは、しっかりやる」との発言があった。
《石原伸晃幹事長発言》
埼玉県議会、和歌山市議会等々で、総理の早期退陣を求める意見書が可決された。復旧・復興については、これまで通り、全力取り組んでまいりたい」と発言した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「復旧・復興に関わる法案については、参議院と連携しながら、しっかり対応していく」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「二重ローン救済法について、先週自公で提出したが、より多くの賛同が得られるよう、他党とも調整していく」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「3党政調会長会談について、子ども手当を見直すので、特例公債法を見直してくれというのが、民主党の主な主張である。今日の16時30分に再開する」
「総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)も精力的に進めている」との発言があった。
【質疑応答】
Q:特例公債法案ついて、3党政調会長会議が始まったこともあり、民主党サイドからは、二次補正前の成立など、条件付けが変わってきているようですが、自民党としての成立の条件をお聞かせください。
A:終始一貫して申していますが、子ども手当法案は民主党の一丁目一番地の看板政策だったはずです。これを何の理由も国民の皆様にお示しすることもなく、自ら国会で取り下げた。ですから、子ども手当法案はもうありません。それに変わる政策があるなら、その政策を出せば良いのですし、それがないのであれば、我々は児童手当を拡充するという法律案を用意するので、それに乗ってくる。この二つの選択肢しかないのに、民主党内をまとめきれないというのが現状ではないか。これが一つの前提条件であるということは、4月29日に第1次補正予算を成立させる前の3党政調会長会談の合意文書で確認されています。
そして、もうひとつは、年金の穴埋め、これもしっかりとやっていく。この二点に尽きるのではないでしょうか。ですから明日にでも、この二つを歩み寄ってくれば、法案は通します。いつもこのように申しており、何ら変わりはありません。
Q:関連で、特例公債法案の条件については、今朝の役員会で確認はされたのでしょうか。
A:もうすでに3党で合意文書を作っています。ですから、ボールは民主党側にあるということです。
Q:今朝の読売新聞の記事について、西岡参議院議長が民主党議員に対して論文を配ったということで、中身としては、菅総理は一刻も早く退陣すべきで、それでも辞めない場合は、民主党議員の側から不信任案や問責決議案を提出すべきだとの呼びかけをしていますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:私も西岡議長の論文は拝見しましたが、相当、この国のあり方、菅政権が続くことへの危機意識をお持ちである。そして、決起しない同僚議員に憤りを持っているからこそ、三権の長でありながら、あそこまでの決起を促す文章を配布されたのではないかと推測します。
Q:関連で、直前まで内閣不信任案に賛成すると言っていて、あっさり反対に回るような民主党議員が西岡議長の論文に反応するとお考えになりますか。
A:これは今日、配布されたのだと思いますが、これから議員の方々が熟読して、自らの行動をどうとるか。今のところ、見守るとしか言いようがありません。
Q:特例公債法案について、子ども手当て以外の高速道路の無料化などのバラマキ4Kは、どのような考え方ですか。
A:高速道路の無料化、社会実験については、1次補正のときに、すでにやめられている。しかし、私どもが作った土日休日1000円という割引制度もやめられています。今、何が本当に必要なのか。観光地が非常に疲弊していることも考えて、このような政策は作っていかなければならない。その中で回答は出てくるのではないかと思っています。
Q:子ども手当だけ修正協議がまとまれば、それで良いということですか。
A:3党の政調会長で、いわゆる不要不急の歳出の見直し、年金の穴埋め、これらを前提として真摯に特例公債法案の成立に努力するという文言で合意していますから、不要不急なものはやめるということを民主党が総括する。7月中にマニフェストの検証委員会が結論を出すようですので、その結果を注視しているところです。
Q:子ども手当だけでなく、バラマキ4Kのすべてを見直すべきとお考えですか。
A:これは震災が起こったから子ども手当を2万6000円配れなくなったわけではありません。高速道路の無料化、社会実験で行われたところは、わずか5%です。16.8兆円の財源を予算の組み替えと無駄を省くことにより捻出する。それによって、子ども手当、高速道路の無料化、戸別所得補償、高校無償化、こういうものの財源は打ち出の小づちで出すと嘘をついたわけですから、しっかりと国民の皆様に謝ることが先決ではないかと考えています。
Q:民主党は3次補正への小委員会を立ち上げ、岡田幹事長は「3次補正は新しい体制で」と発言していますが、幹事長の受け止めをお聞かせください。
A:総理大臣も含めて、信頼関係が私どもとはほとんどないので、何を言われてもそうなるかどうかは、正直わかりません。ただし、国民の皆さま方の前に、ほぼ約束されているということを総理が守って、速やかに退陣をされて、新しい体制で3次補正を出す。私どもは17兆円の2次補正のフレームを出していますので、野党ですが積み上げて出していますので、何で同じことができなくて、予備費の積み上げだけの中途半端な2次補正しか出せないのか、私は疑問でなりません。
Q:谷垣総裁の発言で、「これまでの菅総理の対応に対して、厳しく批判してきたが、いささか食傷気味である」とのことですが、これは当分の間は退陣要求を控えるということですか。
A:終始一貫して、菅内閣の早期退陣を求めていますし、それに変わりはありません。しかし、菅総理の至らないところというのは、本当に多々、連日メディアも報道しています。それに対して、著名人、国民の皆さま方の批判も非常に増えています。世論調査をすれば、どの調査でも8月中の退陣を含めれば、7〜8割の人が退陣しろと言っていますが、本人はどこ吹く風です。そういう状態を察して、発言されたものだと認識しています。(了)
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●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
今日の役員会の様子が報告され、今後の国会の流れや対応について意見交換が行われました。
7月11日(月)晴れ 今日から党本部全館禁煙
●国会の様子
永田町も夏の強い日差しで暑く暑くなっています。今日は震災復興特委が開会される予定です。
●1200〜国対正副委員長打合せ会/院内第24控室
先週の取り組みにより国会の正常化が進められ復興案件の審議が進められる運びですが、わが党の考え方を明確にするためには議員立法の提出しか方法はありません。例えば、ガレキ処理法案についても、政府民主党提出法案は、地方が主体になってやらなければならない処理を国が代行することが出来るとなっているだけで、その他の知恵は出ていません。我々はその処理費用についても国がすべて責任を持って対処すべきと考えています。
7月8日(金)曇り
●今日の国会
今日は厚生労働委員会、本会議と少し忙しい一日です。
●0905〜国会対策委員会控室の様子
間もなく始まる正副打合せ会の前に情報収集が行われます。
●0910〜国対正副委員長打合せ/院内第24控室
逢沢一郎国対委員長の挨拶・報告がなされました。特に政府民主党の閣法などの不合理を明確にするには、我々も議員立法を次から次へ提出し、いずれの考え方が震災対策に適切か国民の皆様に判断してもらう必要があると、これからの活発な取り組みの必要性について意気込みが述べられました。
●1220(1150)〜期別議員懇談会(4期生)/党リバ4
今日の期別懇談会は4期生です。中堅で頑張っている皆さんが集まり、それぞれの立場で今後の党運営などについて意見交換しました。
●1245〜代議士会/院内第24控室→●1300〜本会議/本会議場
代議士会では今日の本会議の議事の流れについて高木毅議運理事から報告がなされ了承されました。そして本会議場に移動して、下記案件について審議が進められました。
【案件】
@予防接種法及び新型インフルエンザ予防接種による健康被害の救済等に関する特別措置法の一部を改正する法律案(第174回国会内閣提出第54号)(参議院送付)→厚生労働委員長報告→異議なし採決→全会一致→可決
A原子力損害賠償支援機構法案(内閣提出第84号)→趣旨説明→各党代表による質疑
7月7日(木)曇り雨
●国会の様子
午前九時から参議院の予算委員会が開かれ、菅総理の「ストレステスト」などの思いつき発言について追及されました。
■1503〜谷垣禎一総裁 定例記者会見
谷垣禎一総裁 定例記者会見
(平成23年7月7日(木)15:03〜15:25 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】
昨日、今日、予算委員会の審議を聞いておりまして、原発を巡る政府の姿勢は、あまりに唐突で、混乱を助長するという思いを深くいたしました。菅総理は、震災から約4か月が経過した今、唐突にストレステストを打ち出したわけです。これは、もちろん全国各地の原発の現状を精査して、その安全性を確認することは当然のことであり、政府は、政府の責任として行わなければならない。それは当たり前のことです。海江田経済産業大臣自らが佐賀県を訪れて、玄海原発の再稼働に向けて、方針を示して、それぞれの地元の協力も要請したわけですが、菅総理がそれにブレーキをかける。これは、政府内の明らかな閣内不一致で、非常に基本的な現下の重要問題について閣内不一致があると言わざるを得ません。このことが地元自治体だけでなくて、原発を抱える関係自治体の不安、そして電力供給に対する国民の不安と混乱を助長すること甚だしいと思っています。本気で原発事故の安定化を図るのであるならば、まず、各大臣の権限と責任をはっきりさせる。そして、原発安定化に向けた基準とプロセス、それから原子力政策に関する政府・与党の方針を一本化し、明確に示す。その上で、菅総理自らが国民に向かって明確な説明をなさるべきだと思います。今のあり方は、あまりにひどすぎると思います。
国会の審議ですが、復旧・復興について、わが党はこれまで与野党の垣根を超えた協力をしなければならないということで、政府に対して577項目の具体的な提案を行ってきたわけです。我々は、決断と実行を先送りにする、そのような政府ではどうしようもないということで、風評被害、二重ローン問題、ガレキの処理等、被災地からの切実な要望を我々は伺っていますので、これを議員立法として具体化して、自民党として責任を持って、その早期実施を進めていく。その覚悟を新たにしているところです。
【質疑応答】
Q:今日の参議院予算委員会で、海江田大臣が、玄海原発に関する質疑の中で、「いずれ時期が来たら、責任を取らせていただく」と発言されましたが、総裁の受け止めをお聞かせください。
A:先程申し上げたことに尽きるわけですが、要するに菅さんがおっしゃっている政治主導というものが、要するに権限と責任というものがぐちゃぐちゃになっている。繰り返し申し上げましたが、海江田大臣の権限と責任が何で、細野原発事故担当大臣の権限と責任が何だというようなことが明らかになってないから、そのようなことになってしまうわけです。菅さんは、そこのところが全然おわかりになっていないのではないかと思います。
さらに申し上げるならば、人事でもいろいろ迷走しました。私は先程今日の予算委員会を聞いて、耳を疑ったのです。聞いていたことをそのまま申し上げて、もう一度議事録を確認したいと思いますが、わが党の礒崎陽輔参議院議員の質問で、浜田和幸参議院議員を総務大臣政務官にしたことを、片山善博総務大臣に聞いておられました。私の記憶に誤りがなければ、総務省プロパーの仕事をやってもらうわけではないから、特段の感想はない。発令権者にやってくれ」との趣旨の答弁をされた。一体これは何なんだと、私は思いますよ。こういうような人事体制では、物事は進まないと思います。私も、悪口を言うのは嫌になっているのですが、この状況はひどいです。
Q:唐突にストレステストを打ち出したことで混乱を助長したとのことですが、ストレステストが必要ないとお考えですか。
A:先程申し上げましたように、ストレステストというのは一体どういうことをおやりになるのか、唐突に打ち出したけれども、具体的に説明されているわけではありません。極めて、曖昧な説明になっていると思います。全国各地の原発の現状を精査して、その安全を確認することは政府として当然やるべきことだと思います。それがストレステストという言葉で表現するのかわかりませんが、それは今までやってこなければなりませんし、やったからこそ、本来佐賀県に経産大臣が行かれて、再開を要請されたという手順でなければならないわけです。私はそのように思います。やらなくても良いということは、一言も申し上げておりません。一言も申し上げておりませんが、それなら今までやっていたことは何だったのと申し上げたいと思います。
Q:安全性を確認することは必要だという認識でよろしいのでしょうか。
A:その前に、佐賀に行って、玄海原発動かしてくれと要請したのでしょう。安全性を確認したということを前提としておっしゃったはずです。そうすると何らかの調査なり、精査があったはずです。漫然として、何もやっていないのに、そのような要請をしたことなら、それこそまた問題です。要請した後に、今更ストレステストということなら、一体何なのか。何が何だかわからないということを申し上げているわけで、安全性の精査が必要でないなんてことは、一言も申し上げていない。それはやらなければならない、当然です。それがなくて、現地に行って、やってくださいと言うのであれば、なんのこっちゃということではないでしょうか。
Q:安全の確認が不十分であるのに、再稼働の要請をしたことが問題だということでしょうか。
A:確認が不十分であったかどうか、実は、私は十分情報を頂いていません。野党の立場というものは悲しいもので、わかりません。しかし、経済産業大臣は、この問題について責任者です。その方が現地に行かれて、動かしてくれと。「安全性は保障できないけど、動かしてくれ」とおっしゃったわけではないでしょう。当然、安全性を確認した上で、ここは政府が責任を持つから動かしてくれということでなければ、政府の権威もへったくれも何もないということでしょう。それを言ってきたら、今度はストレステストだと。何が何だかわからないということを申し上げているわけです。
Q:昨日、九州電力の幹部が再稼働に賛成する電子メールを送るよう指示していた問題について、総裁の受け止めをお聞かせください。
A:これは公正・公平の立場で客観的な判断をしていくことが必要ですから、事業者がそういうことをやらせるということは、その客観的な判断と乖離するものです。それは残念なことだと思います。
Q:このことによって、事業者に対する信頼性が揺らいだとお考えですか。
A:揺らいだということになるのか、しかし、それよりも何よりも、先程申し上げたことの方が大きな問題だと思います。経済産業大臣が動かしてくれと言っておいて、その後、総理大臣がストレステストは必要だというようなことでは、何が何だかわからない。その罪は、こっちの方がずっと重いと思います。九電を擁護するわけではないですよ。事の重大性を比較した場合には、私は政府の責任は極めて重いと思います。
Q:この問題について、九州電力の真部利応社長は自身の関与を否定していますが、国会の場などで、社長の辞任を求めていくことについて、総裁のご所見をお聞かせください。
A:そういうことをやりたい方はおやりになれば良い。だけど、政府の姿勢を正すことの方がもっと大事です。
Q:昨日の予算委員会で、石破政調会長が内閣不信任案の再提出について言及されましたが、総裁はどのようにお考えですか。
A:これは国対委員長が適切に判断されることだと思います。
Q:自民党の戦略として、再提出はあり得るのですか。
A:国対委員長が判断するのではないでしょうか。
Q:総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)が発足し、総裁は、会議の冒頭で、「過去の自民党政権時代の原子力行政の検証が必要」と発言されましたが、過去の問題点を再確認し、文書にまとめるのでしょうか。
A:これは、山本委員長に取り扱いや対処の仕方はお任せしています。どのような議論をされていくか、あらかじめ規制することなく、やっていただいたら良いと思います。私が今の段階で思っていることは、想定外というような言葉がよく言われます。それで、例えば、今の原賠法で、隕石が落ちてきた場合というようなことが議論されます。あらゆる起こり得る可能性を想定するのは、現実に不可能かもしれないと思います。人間の歴史と経験の中で想定することはできても、それを超えたことが起こるかもしれない。問題は想定を超えたものが起こったことに、どうその被害を最小限にしていくのかという観点が欠けていたのではないかという感じを持っております。これはもう少し検証していただかなければならないので、私が今、感じていることを押し付けたりすることはありませんが、そういう観点もあり得るのではないかということです。
Q:長年の自民党が主導してきた原子力行政が閉鎖的であった、業界の閉鎖性という問題点が、今回の九電のメール問題につながったとお考えですか。
A:業界の閉鎖性と言えば、そうかもしれません。しかし、要するに、人間はあらゆることを想定できるわけではありませんから。想定外のことも起こり得るけれども、それが起こった時、どう抑え込んでいくかというようなことは考えて、その用意をしておかなければいけなかったということではないかと思います。そこのところに思い至らなかったとすれば、今おっしゃったような閉鎖性ということになるのかもしれません。その原因は、何なのかということは、もう少し議論していただいたら良いと思います。
Q:明日の衆議院本会議で、原子力賠償支援機構法の審議入りとなりますが、修正協議で早期の成立を図る考えなのか、自民党の対応について、お聞かせください。 A:これは政調で、議論していただいていますので、これはギリギリ考えると相当大きな問題なわけです。相当大きな問題と言っているだけでは、なかなか進みませんので、明日は質疑ですが、現段階の問題点を踏まえて、整理してやっていくことになると思います。
Q:内閣不信任案について、一時不再議の国会の慣例がありますが、菅総理が不誠実な対応をしているので、慣例を超えてやるという政治的判断もあり得るのでしょうか。
A:いわゆる一時不再議ということは、会議の一般原則であるわけです。同一会期中に、2度の不信任案の提出を許さないものなのかどうかというのは、理論的にはあり得ると思います。大きな事情変更があった場合であるとか、全く再度の提出が許されないわけではないと思います。では、どのような時に、それを許すのかということになると、特に先例などがあるわけではありませんので、おそらく議運等で十分議論していかなければならないと思います。理屈の上では、今、私が述べたようなことは、概ね憲法学者等もそういうふうに考えておられると思います。
Q:6月の提出時からは、内閣改造も行われましたが、環境の変化があったとお考えですか。
A:それは、国対委員長に判断していただくことで、私が今申し上げたのは原則論、理屈を申し上げただけであって、どのように対応するかは、国対委員長にお任せいたします。
Q:原発の新規立地の問題について、総裁のお考えをお聞かせください。
A:新規立地と言いますか、新しいものについて、地元が前向きになっているようなところも、今までなかったわけではありません。当面なかなか簡単ではないと思います。それはよく議論していただかなければいけないことだと思います。私が申し上げるのは、現実に今、定期点検しているものを、定期点検に入ったから、再度稼働する時に全部だめだということをやっていると、実際、回っていかないと思います。もちろんその前提として、先程縷々申し上げているように、安全性のチェックというものが必要なことはもちろんです。
【故谷垣佳子お別れ会の御礼】
私的なことではございますが、私の家内のお別れの会を開いていただきまして、大変多くの方に、ご参列、ご回想いただきました。誠にありがたいことだったと思っております。大勢おいでいただきました。心から御礼申し上げます。ありがとうございました。
Q:お別れの会について、昨日は各党の代表もお見えになっていましたが、どのようなお話をされたのか、お聞かせください。
A:それぞれ慰めの言葉を頂きまして、大変温かいお言葉を頂いたなと、ありがたく思いました。私から御礼を申し上げたのと、やはり”better
half”という言葉がありますが、やはり奥様を大事にな
さってくださいということを申し上げたわけです。
Q:奥様を大事にということは、菅総理にもおっしゃったのでしょうか。
A:奥様がいらっしゃる方には、説教がましいことは言えるわけではありませんが、大事になさってくださいと申し上げました。(了) |
●1900〜幹事長室懇談会/都内
幹事長代理、筆頭副幹事長らとの意見交換会に出席しました。
7月5日(火)晴れ曇り
■1024〜役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
役員会後 石原伸晃幹事長記者会見
(平成23年7月5日(火)10:24〜10:34 於:党本部平河クラブ会見場)
【冒頭発言】 −役員会の内容説明−
松本龍復興担当大臣が辞意を表明され、辞任された。ようやく復興大臣が決まり、復旧・復興に向けて努力をしようとしていた矢先、(被災された)地元の方々は落胆し、復旧・復興に向けた希望の灯火を消してしまうように思われたのではないか。甚だ遺憾と言わざるを得ない。この大臣を任命した菅総理の責任、そして、菅内閣には一日も早く退陣していただくことが、東日本の被災された地域の復旧、復興に一番資するのではないかとの感想を持った。
《谷垣禎一総裁発言》
「松本復興大臣の辞表が提出されたが、もう菅総理の下で仕事をすることに耐えられないということでの行動ではないか。これが菅政権の状況だ。一刻も早く退陣した方が良い。我々としては、復旧・復興に必要な国会対応を粛々として行かなければならない。松本復興相の今回の行動は、本人が引用していた歌、ピーター・ポール&マリーの“All
my trials Lord, soon be over.”に予言されていたのではないか」との発言があった。
《大島理森副総裁発言》
群馬県知事選挙の慰労の言葉があった。
《石原伸晃幹事長発言》
昨日の自民・公明・民主3党幹事長・国対委員長会談の内容を説明した。
《逢沢一郎国対委員長発言》
「昨日の3党幹事長会談を受けて、明日からの予算委員会を皮切りに、審議に入っていく。8日(金)に、原賠スキーム法の趣旨説明に入りたいが、復興担当大臣が誰になるのか見極めたい」との発言があった。
《脇雅史参議院国対委員長発言》
「7日(木)に予算委員会を開く。8日(金)に、既に参議院に提出している仮払い法案の審議に入る」との発言があった。
《中曽根弘文参議院会長発言》
群馬県知事選の御礼と「もはや政権の体をなしていないのではないか」との発言があった。
《石破茂政調会長発言》
「予算委員会で、わが党が主張する点をしっかりと訴えていく。総合エネルギー政策特命委員会(山本一太委員長)が、今日からスタートしたので、精力的な議論をしていく」との発言があった。
《河村建夫選対局長発言》
群馬県知事選挙についての発言があった。
《茂木敏充広報本部長発言》
世論調査についての発言があった。
《細田博之 党・政治改革実行本部長》
党改革委員会の中間提言についての発言があった。
《古屋圭司中央政治大学院長》
地方政治学校などの開催状況の報告と(各役員に対し)講師の依頼があった。
《山東昭子党紀委員長》
「本日13時から党紀委員会を開催する」との発言があった。
【質疑応答】
Q:菅総理の一日も早い退陣を求めましたが、一方で明日から審議も始まるなか、難しい対応になるかと思いますが。
A:復興担当大臣というのは、私たちは震災発生の翌日から担当大臣を置けと言ってきました、それをつい先日にやっと置いて、しかもその人が地元に行って、いろいろ言葉のあやはあるのかもしれませんが、知恵を出さないのは助けないと言ったり、客が来るときは先にいろと言ったり、それでは被災された方々のお気持ちを非常にささくれ立ったものにしてしまったのではないか。
そういう内閣なんです。そういう内閣がこれから本当に被災された方々のために、またこれまでも法律は本当に早く通っています。行政権の行使がまったくなされていない。政府無策、政務無能です。政治は動いています。そういうことを考え合わせて、今、ご質問の点には取り組んでいかなければならない。
私どもは、仮払い法案は参院にすでに提出しています。先週の金曜日には、ガレキ処理、国でやる。国会で決めて、手足のない環境省がやっているから、まだ3割も処理が至っていない。これも議員立法で出しました。あるいは、検証委員会もこれから国会に置くという法律を出してきます。本来、行政府がやらなければならないことを、立法府、野党が代替して行っている。こんな状況がいつまでも続いていいとは思っていません。
Q:菅総理の任命責任を追及するとともに、復旧・復興に関する審議には協力していくということですか。
A:そうです。
Q:幹事長の冒頭の発言は、役員会でも発言されたのでしょうか。
A:ニュアンスは若干、違いますが、経過説明の中で、昨日の3党幹事長会談のなかで、私の方からこういうことは、非常に被災地の方々の心を逆なでするような発言だから、国会で云々以前に、大臣がしっかりと自分の意図することを表明するか、それができないなら辞めるしかないという話をしました。
それに対して、岡田幹事長から「私の方から厳重に注意をする」と、そういう説明、昨日の幹事長会談でこういう話をしましたと、そういう話を役員会ではさせていただきました。
Q:審議が参議院に移った際、菅総理の任命責任を問うという観点から、問責を提出するタイミング、考え方をお聞かせください。
A:この内閣は死に体ですから、死んで行く者に死ねという意味は全くないのではないかと、個人的には思っています。今回の復興担当大臣の辞任も、まさに一番重要な大臣が辞めてしまったということ、これが菅内閣の全てを表しているのではないでしょうか。
Q:松本龍氏の人柄をどのように見ていますか。
A:私は、個人的な関係から言うと、腹を自分で切ったのだと思います。そういう男ですから。自分の言葉の足りなかったことの責任を自分でとったと。責任を取らない体質に、内閣にずっと入っていて、思うところがあったのではないでしょうか。総裁も発言していましたが。ですから復興担当大臣を引き受けるのも何度もお断りになっている。
環境大臣、現地に行かれて、放射性廃棄物の処理が進んでいないわけです。ガレキ処理も環境省が担当ですが、手足がないから遅々として進まない。そういうものへの憤りもあったのではないでしょうか。そういうものも全部含めて辞められたのではないかと思います。ご本人に聞いてみてください。(了)
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●1330〜副幹事長会議/院内第23控室
国会の運営を正常化しようとする中、復興大臣発言、辞任表明など再び政局は荒れてきました。明日から衆院予算委員会・集中審議が始まりますが、冒頭から菅総理の任命責任などが追及されることになります。石原伸晃幹事長からは今日の役員会の様子が報告されました。
●1355〜衆議院正面玄関の奥に・・・
尾崎行雄先生 三木武夫先生
衆議院正面玄関のエレベーターホールの奥に胸像が二つ並んでいます。左側は尾崎行雄先生で、当選回数は25回(史上最多)、任期は1890年7月2日〜1953年3月14日。右側は三木武夫先生で、当選回数は19回、任期は1937年5月1日〜1988年11月14日です。お二人とも50年以上の在任期間を有します。
7月4日(月)曇り
●1140〜国会の様子
国会日程を示す「今日の国会日程ボード」は長期休暇が間もなく明けそうと、今日は「試験中」。早く国会が正常化して欲しいものです。
国対の控室では、この先国会はどんな方向に進むのか、菅義偉議運筆頭理事はその先を見つめています。
●1200〜国会対策正副委員長打合せ/院内第24控室
国対正副委員長打合せは正午から豪華弁当つきで開催されました。本日11時から開催された与野党三党幹事長、国対委員長会談で民主党岡田幹事長は一本釣りに対する陳謝と衆参で予算委員会集中審議を開いて欲しいと正式に申し入れてきたそうで、どのように受け止めるかこれから自民党幹部で最終的な結論を出していくことになります。
また松本復興大臣発言も問題になります。
●自民党国対事務局に「ガマんガマ君」(我慢ガマ蛙)居座る!
怖い顔したガマガエル、「ガマんガマ君」が自民党国対事務局に居座っています。麻生太郎先生からもらった言葉は「義理と人情とやせ我慢」、私が内閣官房副長官時代に大島元内閣官房副長官にもらった言葉は「堅忍不抜」。いずれも我慢我慢です。ガマんガマ君は「夏の暑さにガマん・・・。与党の国会運営にもガマん・・・。世論調査の結果にもガマん・・・。しかし、菅総理にはガマんがならん・・・。」と言っているように見えます。自民党は今野党、焦って安っぽいパフォーマンスはやめ、じっと耐えて、地域を大切にした自力を蓄えましょう。迅速な震災対策対応に協力しましょう。
7月1日(金)曇り 国会日程なし
●1500〜国会の様子/1-302
今日の国会は日程がありません。政府・民主党は一体どうなってしまったのでしょう。何のために国会延長50日を拒否し70日にしたのでしょう。6月22日の会期末以降、国会はまったく開かれない状況が続いています。