松本純の海外リポート・外交

2014(平成26)年8月7日(木)〜8月15日(金)

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政務】河野太郎米国日系二世プロジェクトに参加(自費参加)

写真で綴る概要報告

ロサンゼルス、サンフランシスコ訪問

訪問団メンバー

河野 太郎 衆議院議員
松本 純 衆議院議員
鈴木 馨祐 衆議院議員
牧島 かれん 衆議院議員

 


8月7日(木)晴れ 日本→ロサンゼルス

●2300〜羽田空港集合/羽田空港国際線ターミナル

河野太郎、牧島かれん、鈴木馨祐(8日より参加)の3名の衆議院議員と共にアメリカ西海岸に出張しました。ロサンゼルス、サンフランシスコの日系アメリカ人との交流が目的です。

●2405〜羽田空港発(NH1006)

●1825〜ロサンゼルス空港着

日付変更線を越えて同日夕刻にロサンゼルスに到着しました。打合せを兼ねての夕食。リトルトーキョーを散策しました。

●2115〜二世ウィーク役員の皆さんとご挨拶

二世ウィーク役員の皆さんです。一大イベントの運営の難しさは想像に難くありません。成功を祈っています。

●宿泊〜ミヤコホテル・ロサンゼルス


8月8日(金)曇り ロサンゼルス

●0800〜朝食

朝食を取りながらヘンリー・太田氏と日程確認です。

●0900〜日米文化コミュニティセンター(JACCC)訪問

日系アメリカ人の文化・コミュニティセンターを訪問。現在ではあらゆる人種、世代が集いコミュニティを形成する中心的役割を果たすようになっています。日本庭園もありました。能の舞台や太鼓のパフォーマンス、コスプレイベントやアメリカで始まったばかりのドラえもん企画なども行われています。外でも内でもない「ベランダ」という空間のあり方を日本の文化として発信している、というお話が印象的でした。(牧島かれん議員談)

●1000〜全米日系人博物館(JANM)訪問

アメリカへの入植、勤勉に働き子供たちを教育してきた人々、そして戦争に巻き込まれて行く歴史。収容所の様子も再現されていました。ヨーロッパでは激戦地に送られたのが日系アメリカ人の部隊でした。アメリカ人として戦地に赴く時、母たちは千人針を送ったといいます。後にユダヤ人を解放した部隊があった事も分かりましたが、多くが明らかにされたのは70年代後半になってからです。日系アメリカ人の国会議員や法律家が誕生したこともその背景にはあったと教えて頂きました。戦時中、日本は日系アメリカ人を見捨てたのか。アメリカの賠償は充分であったのか。様々な議論があった事も事実であり、その上に今の日系アメリカ人の社会は存在しています。(牧島かれん議員談)

●1130〜米日カウンシル(USJC)の皆さんと昼食/アロハカフェ

米日カウンシルの皆さんと和やかに昼食をいただきました。

●1330〜井上奨学生と懇談/日米文化コミュニティセンター

故ダニエル・イノウエ上院議員の奨学金制度で日本を訪れたことのある学生さんたちと懇談しました。 日系人の学生さんですが、訪日はその時が初めてという方がほとんどで、「改めて日本という国に強い興味を持った」「日本での経験を将来に活かしたい」といった発言が相次ぎました。日本の問題・課題は何か、という質問に、私からは日本の社会保障制度の問題、それに付随して牧島議員からは少子化問題、また河野議員からはエネルギー問題などについてお話しました。 訪日や日本からの留学といった個人的な交流を通して、お互いの国への関心がいっそう高まることを願っています。

●1500〜カレン・バス下院議員と懇談

カリフォルニア州議会議長も務められたカレン・バス下院議員(民主党)と懇談しました。日米の議会の仕組みの違いに興味を持たれたようでした。また「アメリカの女性議員は全体の17%程度で、皆さんが思っているほど多くはないんですよ」というお話は意外でした。オバマケアについて尋ねたところ「大体うまくいっている。特にここカリフォリニアでは賛成されている」とのことでした。

●1700〜七夕オープニングセレモニー/全米日系人博物館

二世ウィーク一連の行事のひとつ、ロサンゼルス七夕祭り。第6回となる今年も盛大に行われます。今夜はそのオープニングセレモニーです。

●1900〜堀之内秀久ロサンゼルス総領事主催夕食会

夕食会にお招きいただきました。現地情勢なども伺いながら有意義な時間を過ごしました。

●宿泊〜ミヤコホテル・ロサンゼルス


8月9日(土)曇り雨 ロサンゼルス

●0900〜ロレッタ・サンチェス下院議員と懇談/オレンジ・カウンティ

今日はオレンジカウンティ選出のロレッタ・サンチェス下院議員のオフィスで政策の意見交換。サンチェス議員は9期目の議員で防衛や安全保障を専門とされています。アメリカの下院議員は任期が2年と慌ただしく選挙区の区割りも人口の変動によって変わる事が珍しくないのですが、彼女は姉妹で下院議員であることからメディアでも注目されてきた政治家です。アメリカにいた頃から知ってはいましたが、今回初めて直接お会いし、日米同盟や東アジア問題などを率直に話し合うことができ、大きな収穫となりました。日本の立場をこうして伝えていくことはやはり重要だと実感しています。(牧島かれん議員談)

●1200〜湘南海岸の在り方研究/ハンティントン・ビーチ

湘南と比べながらハンティントン・ビーチを散策しました。

●1300〜湘南海岸の在り方研究/レドンド・ビーチ

続いてレドンド・ビーチへ。磯の香りを感じながらロブスターで昼ごはんです。

●1700〜二世ウィーク夕食会/ダブル・ツリー

コンテストの前の夕食会に参加しました。生バンドの演奏とともに食事を楽しみました。

●1900〜二世ウィーク・ボール/ジョージアラタニ・シアター

二世ウィークのハイライト、二世クイーンを決めるコンテストです。我々もおめかしをして出席。6人の候補者の皆さんそれぞれに輝いていました。様々なパフォーマンスも行われ華やかな雰囲気の中、今年のクイーンが選出されました。

●宿泊〜ミヤコホテル・ロサンゼルス


8月10日(日)曇り雨 ロサンゼルス

●0930〜湘南海岸の在り方研究/ベニス・ビーチ

ベニス・ビーチを散策。写真の運河は名前の由来にもなった人造運河です。明るいカフェで一休みしました。

●1200〜昼食/リビエラ・カンツリークラブ

リビエラCCを訪問し、ワタナベ会長と懇談しました。

●1530〜二世パレードに向けて集合

二世ウィークはボランティアで運営されています。皆さん準備に余念がありません。パレードマーシャルのキティちゃんも出番を待ちます。

●1600〜二世パレード

法被をはおってオープンカーへ乗りこみ、いざパレードへ。大変な人出で、イベントの盛り上がりを実感しました。日系アメリカ人がコミュニティを築き、アメリカに根を下ろしていくには苦労も多かったはずです。一生懸命手を振りながら、日本と皆さんとの絆をもっともっと深いものにしたい、と改めて思いました。

●宿泊〜ミヤコホテル・ロサンゼルス


8月11日(月)晴れ曇り ロサンゼルス

●0800〜マキシーン・ウァタース下院議員と懇談

本日はウァタース議員との懇談から。

●1215〜昼食

昼ごはんにお好み焼きをいただきました。

●1300〜ロサンゼルス市警察(LAPD)科学捜査ラボ訪問

ロサンゼルス市警、科学捜査班のラボを訪問しました。アルコール分析検査、薬物検査、DNA検査、指紋検査など、様々な検査・分析による科学捜査が行われています。現場捜査班では見取り図を立体モデルに組み立てるようなことも行っています。おびただしい数の拳銃は押収したもの。ここで捜査される銃犯罪は年間4000件にものぼるそうです。車のドアや水中に実際に拳銃の弾を撃つ実験を重ね、穴の開き具合や薬莢に付いたキズ、弾が撃ち込まれた角度などを調べて、そのデータを捜査に活かします。まさにドラマ『CSI』そのままの世界でした。

●1600〜下院議員の皆さんと懇談/ミヤコハイブリッドホテル

マーク・タカノ下院議員、アラン・ローウェンタール下院議員、ムラタウチ州議会下院議員と懇談しました。

●1700〜パネル・ディスカッション/ミヤコハイブリッドホテル

カリフォルニア州選出のタカノ下院議員(日系アメリカ人)とローウェンタル下院議員とパネルディスカッションを行いました。ビジネスマンを中心に日米関係に関心のある方々が集まりフロアーとも活発な意見交換ができました。メインテーマはアベノミクスと日米同盟でしたが、私はウーマノミクスを担当。アメリカでも次の大統領選挙では「女性が成功する社会がテーマになるのでは、との意見も出ました。日本への要望として挙げられたのはグローバル人材の育成です。多くの日本女性がカリフォルニアでも活躍されていますが、日本よりアメリカの方が働きやすいという事が背景にあるとしたら頭脳流出とも呼べます。「経済をよくしなければ」という想いがモチベーションになるのではなく、「好奇心」が経済成長を産む、という話はいかにもイノベーションに挑戦するカリフォルニアならではでした。外交、安全保障に関しては、アジアにおける「法の支配」という共通の価値観を持つ日米同盟の重みを確認し、アメリカの責任にも言及がなされましたので、日米国会議員が揃ってパネルディスカッションをした意義があったと思っています。(牧島かれん議員談)

●1800〜レセプション

パネル・ディスカッション終了後は、明るい日差しのもとレセプションが行われました。

●1900〜夕食会

夕食会ではヘンリー太田氏、トム・イイノ米日カウンシル理事長、野々山米日カウンシル・ディレクター、ダグ・アーバー日米協会会長、三宅JBA会長、ユウコ海部氏、他の皆様 と懇談しました。

●宿泊〜ミヤコホテル・ロサンゼルス


8月12日(火)曇り雨 ロサンゼルス→サンフランシスコ

●0626〜ロサンゼルス空港発(UA1093便)

●0746〜サンフランシスコ空港着

●0900〜日程確認/ホテル・カブキ

早朝の便でサンフランシスコに移動して、まずは今日の動きを確認。アメリカで最も美しい都市のひとつといわれるサンフランシスコの街並みが、青空によく映えます。

●1000〜ツイッター・ジャパン訪問

サンフランシスコに移動。ロサンゼルスでは国会議員との面談が主でしたが、サンフランシスコではIT関連の懇談会が続きます。Twitter本社に行ってきました。ハリウッドスターが感動的な瞬間を世界に発信する時にも使われるのがTwitter。ライブ感がTwitterの強みというのが良くわかりました。いつでも使えるカフェ、しかも無料。ミニゲーセンでリフレッシュするもよし。屋上で気分転換もあり。家に帰る事も忘れて、一日中働くこともできそうです。しかも皆さんとても楽しそうにお仕事されています。Twitterジャパンの会長であり、本社副社長であるジェームス・コンドウさんとの議論からもたくさんのアイディアを頂きました。ピタッと来る日本語が思いつかないのですが、"inspiring"ってこういうこと!という時間でした。(牧島かれん議員談)

●1200〜渡邉正人サンフランシスコ総領事と昼食

美しいレストランで総領事から色々なお話を伺いました。

●1430〜ゴールデン・ゲート・ブリッジ

ゴールデン・ゲート・ブリッジに行ってきました。素晴らしい眺めでしたよ。

●1510〜『ミセス・ダウト』撮影の家

8月11日に亡くなったロビン・ウィリアムズの代表作『ミセス・ダウト』。その撮影が行われた家の前には多くの花が手向けられ、報道関係者が集まっていました。

●1530〜ジュヌビエーヴ城間SMUD理事と面談

ジュヌビエーヴ城間氏はサクラメントのSMUD理事のお一人です。エネルギーなどに関して懇談しました。

●1700〜ジェームス比嘉氏と面談

Appleでスティーブ・ジョブズの右腕として活躍されてきたジェームス・ヒガさんのお話を聞かせて頂きました。「IT界の野茂」と呼ばれるヒガさんから「イチロー」「タナカ」といった次なる世代の日本人がシリコンバレーで羽ばたいて欲しい、というエールがありました。「日本版シリコンバレー」の構想もあるようですが、ともすると陸地から魚を追いかける様な話になるのではないか、という指摘はとても印象的なものでした。実際に夕食懇談会の会場まで「Uber」という配車アプリを使って移動してみましたが、やはりニュースで見るのと、体験するのとでは印象が違うものです。高齢化社会に伴いビックデータが果たす役割が大きくなるにつれ、その活かし方はシリコンバレーのベンチャーがそれぞれ研究を深めていく予感がしています。(牧島かれん議員談)

●1830〜日系アメリカ人リーダーシップ訪日招聘プログラムメンバー(JALD)と夕食

ジェームス比嘉氏も一緒にJALDメンバーの皆さんと夕食。和気藹々、明るく楽しい時間を過ごしました。

●宿泊〜ホテル・カブキ


8月13日(水)曇り雨 サンフランシスコ→ロサンゼルス

●0800〜日米リーダーシップ・プログラム(USJLP)参加者との朝食/ビストロ・スカラズ

最終日は日米リーダーシッププログラム参加者の皆さんとの朝食会からスタート。

●1000〜クラーケン訪問

ビットコインの取引所であるクラーケンを訪問しました。日本では他の取引所で問題が発生した事でビットコインが注目されましたが、多くのポイントカードを使いこなしている日本人にとっては馴染むと使い勝手が良いものになるかもしれない、という気はしました。(牧島かれん議員談)

●1115〜ティンブクツー工場視察

トヨタ方式を採用しているカバン会社、Timbuku2を視察。メッセンジャーバッグとしての歴史が今もカバンに引き継がれています。カスタマイズしたカバンは必要に応じて修理され、買い換える時には古いカバンはリサイクルされるシステムになっているそうです。(牧島かれん議員談)

●1300〜ゼプター訪問

シリコンバレーに移動し、次世代のリチウム電池用電極の開発を進めるゼプターCEO 鈴木達則と懇談しました。電池分野における世界の情勢、日本企業の慣習、経営のやり方の問題をきめ細かく分析し、「フェアで論理的な国際分業」を目指す、と言い切る鈴木氏。スタートアップ企業のトップとして革新的な経営スタイルを目指しながら、大事なものはやはり「人間」「生の声」あり、人間対人間として志を腹を割って話しながらパートナーシップを作り上げていった、というお話が印象的でした。また「日本の強みは何ですか?」という問いかけに「技術的にはやっぱり材料と装置です。それとコツコツ真面目にやるという労働力です。これが天然資源のない国の唯一の天然資源だと思うんですよ。これは実は、世界中に日本にしかないです。勤勉でコツコツ真面目にやる労働力というのは日本にしかないです。これは素晴らしい天然資源です。」と答えて下さいました。これからの夢も次々に語ってくれた鈴木氏から、私も元気をもらいました。

●1430〜プロスペクツ・シリコンバレー訪問

続いて訪問したProspects Silicon Valleyでもディスカッションになりましたが、大企業から中小企業まで知識や経験をいかにシェアするか、という事をシリコンバレーでは皆さん意識している気がします。(牧島かれん議員談)

●1600〜日本の専門家との懇談/スタンフォード大学

スタンフォード大学の先生方と懇談しました。話題の中心はやはりアベノミクスです。第1の矢の金融政策は大変評価されていて、続く第2、第3の矢の行方、効果が注目されています。また女性の社会進出が日本の成長に大きなインパクトを与える、といった指摘も聞かれました。社会保障費、医療費についてのお考えも興味深くうかがいました。

●1715〜空港へ向けて出発

アメリカ出張も間もなく終わりです。大変有意義な一週間でした。

●1939〜サンフランシスコ空港発(UA0653便)

●2124〜ロサンゼルス空港着

●2140〜夕食/エンバシー・スイーツ

米国での最後の食事を総領事と共にいただきました。


8月15日(金)晴れ サンフランシスコ→ロサンゼルス→日本へ

●0425〜羽田空港着

無事に日本に帰国しました。お世話になった皆さんに感謝感謝です。


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