弔辞

旭日大綬章 元国務大臣 松本純先生の御霊前に謹んで哀悼の辞を捧げます。

何から話せばいいのでしょう。どこから話せばいいのでしょう。松本純と共にした時間はあまりにも濃く、一つ話を引き出せば、次々と付随する話 が出てくる。私の頭の中は今、そんな状況です。

およそ20年前、「為公会」を立ち上げました。私が会長を務める新たな政策集団です。その設立会合の段取りは、全てと言っていいほど、松本純先 生にしていただきました。

そして、2017年には、為公会を含めた三つの政策集団を一つにして、「志公会」を発足しました。今や60名を擁する政策集団でありますが、その結 成は松本純がいなければ、なるものではありませんでした。

その他にも思い返せば、いくらでも思い浮かんできて、キリがありません。しかし、いずれにしても、あなたの存在があったからこそ、今の私たち があります。

どんなことを、どんな状況を思い出しても、浮かび上がってくるのは感謝です。あなたへの感謝です。

いつも、いかなる時も麻生太郎を支え、麻生太郎が目指す政治の実現へ向け、共に歩んでくれました。義理と人情とやせ我慢。まさにその人生を貫 かれました。

真純夫人やご家族には大変ご苦労をおかけ致しました。酒を酌み交わしていると、真純夫人との出会いから結婚に至るまでのこと、また三人の息子 さんたちの話を、よくしていました。

ここ数年はそこに、お孫さんの話題も加わりました。本当に幸せそうに話していたのをよく覚えています。

真純夫人をはじめご家族に、言い尽くせないほどの感謝を、御霊前にてお伝え致したく存じます。

二週間ほど前、回復した時に使えるようにと、ステッキを持ってお見舞いに伺いましたね。うれしそうにそのステッキを持ち、一緒に写真を撮った のが最後となりました。

旅立ちの際には、いつものカメラも持っていくんでしょうか。これまで、数々の場面であなたは写真を撮り続けてきました。その膨大な記録はホー ムページを通じて、我々の記憶に残っていくことでしょう。

これまでファインダー越しに見つめたこの日本の政治を、これからもしっかり見守ってください。

それにしても純ちゃん、あなたの弔辞だけは読みたくなかった。あなたが私の弔辞を読んでくれるんじゃなかったのか。早過ぎる。まだまだ、私は あなたを必要としているというのに。ご家族もあなたを必要としているというのに。早過ぎるよ。

残された我々は、あなたが追い求めた日本に一歩でも近づけるよう、懸命に頑張ります。

純ちゃん、ありがとう。本当にありがとう。いつの日か、また会える日を楽しみにしています。

令和八年三月二十七日
麻生 太郎