総務大臣政務官室2005

2005(平成17)年7月

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7月29日(金)晴れ

●1200〜内閣総理大臣と都道府県議会議長との懇談会/官邸

全議長との記念写真の後、小泉純一郎内閣総理大臣から「学校は夏休みだが、どうも政界は夏休みがなく・・・」と意味深な発言を含んだ挨拶があり、昼食の後、各議長とのディスカッションです。三位一体の改革については「誰が総理大臣であっても実現しなければならない課題である」との発言、その他、靖国参拝、教育問題、農業政策、拉致問題、サミット等大変幅広く意見交換がなされました。

●1245〜代議士会/第14控室、1300〜本会議/本会議場

本日は以下の2法案について議了処理がなされました。
・民間資金等の活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律の一部を改正する法律案(国土交通委員会)
・電波法の一部を改正する法律案(総務委員会)


7月28日(木)晴れ

●1000〜総務委員会・電波法質疑〜1420/第15委員室

本日は電波法の一部を改正する法律案についての審議です。この法律案は、電波の有効利用を推進する観点から、電波利用料の負担の在り方及び電波利用共益費用の使途の範囲を見直す等の改正を行うものです。午前中は、楠田大蔵委員(民主)、武正公一委員(民主)、田嶋要委員(民主)から、午後は寺田学委員(民主)、塩川鉄也委員(共産)、横光克彦委員(社民)から質疑があり、採決。民主党のみ反対で可決されました。

●1200〜大勇会/大勇会事務所 浅野勝人参議の決断は?

会議の議題の中心は郵政民営化法案の取り扱いをめぐる参議院の動きです。大勇会では貴重な1名の参議院議員である浅野勝人先生の決断が注目されています。ご本人 が参議院議員選挙に出馬する決意を固める際に、後押ししてくれたのが特定郵便局長会の皆さんでした。もし支援がなかったら候補者選考の予備選挙には勝てなかったそうです。その皆さんが反対して欲しいと強く要請していますので、 浅野参議はその皆さんの気持ちを大事にしたいと考えています。参議院本会議で18人が反対すると、この郵政民営化法案は否決され、さらに混沌とした政治の混乱に入っていきます。一人の決断によって成否が決しますので、 大勇会衆議院議員は皆で「衆議院を解散させないで!」とお願いしましたが、答えは苦笑いだけ。まだまだ苦しみは続きます。


7月27日(水)晴れ

●0830〜選挙制度調査会/704

選挙人名簿の抄本の閲覧制度について審議しました。現在総務省では住民基本台帳の閲覧制度等のあり方検討会を設置し、この中で選挙人名簿の閲覧制度についても併せて検討しています。先生方からは選挙人名簿については国民の政治意識を高める、政治風土を踏まえた検討が必要ではないかとの意見がありました。続いて、現行衆議院選挙制度の評価について審議しました。選挙区割りの考え方についての質疑、重複立候補については否定的な意見が相次ぎました。

●1830〜インド視察団懇談会/The taj

昨年のインド出張が今年の新たな動きにつながりました。アジアブロードバンド構想に理解を示してもらい、インドの情報ネットワーク高度化に理解を示し、我が国との連携の重要性を形にしていくことに賛同したのです。昨年、ともに働きかけをした有冨情報通信基盤局長らメンバー全員が集まり、今後の日本がとるべき外交戦略について、思い出のインド料理をほうばりながらの作戦会議になりました。


7月26日(火)雨 台風7号

●1200〜大臣政務官会議/官邸

正午から開催された大臣政務官会議には総務委員会出席のため、私は欠席でした。共同通信の報道によると、その席で杉浦正健副官房長官から郵政民営化法案参議院審議に関し「ここには参議院議員もいるが、よく考えて欲しい。もし(法案に)反対なら早く辞任するべきではないか」と釘をさしたらしい。先の衆院本会議採決で2副大臣、2大臣政務官が反対・欠席し罷免されたことが、政府の一員として二度と「罷免」などの処分になることを避けるよう注意を促したそうです。

●1210〜総務委員会/第15委員室

6月9日以来約1ヶ月半ぶりの衆・総務委員会の開催です。衆議院、参議院とも郵政民営化特別委員会において政府に対する質疑が行われている期間中は、麻生太郎総務大臣はそちらに出席しなければなりません。今週は参議院において参考人質疑、地方公聴会が開催されるため、麻生大臣が出席可能となり総務委員会も開催される運びとなりました。本日は電波法の一部を改正する法律案について麻生大臣から提案理由説明がなされました。

●1245〜代議士会/第14控室、1300〜本会議/本会議場

冒頭、故元議員芳賀貢議員に対する弔辞贈呈報告があり、続いて以下の4法案について議了処理をしました。
・酒類小売業者の経営の改善等に関する緊急措置法の一部を改正する法律案(財務金融委員長提出)可決
・無権限預貯金等取引からの預金者等の保護等に関する法律案(中塚一宏君外四名提出)否決
・偽造カード等及び盗難カード等を用いて行われる不正な機械式預貯金払戻し等からの預貯金者の保護等に関する法律案(江崎洋一郎君外五名提出)可決
・母体保護法の一部を改正する法律案(参議院提出)可決
その後、小泉純一郎総理大臣からサミット報告があり、続いて本会議場初質問の河野太郎議員(自民)、鳩山由紀夫議員(民主)、丸谷佳織議員(公明)、赤嶺政賢議員(共産)から質疑がありました。

●1445〜熊本市議会等要望/政務官室

本年2月にも要望がありましたが、熊本市から「政令指定都市の指定の弾力化」について要望がありました。指定都市ついては地方自治法上は「人口50万人以上」とされていますが、立法経緯等から単純に人口のみで指定する制度とはなっていません。熊本市は、従来の市町村合併支援プランに盛り込まれていた「政令指定都市の指定の弾力化」について、新しいプランにおいても盛り込んでいただきたいとの要望でした。

●1630〜横浜市長政務官要望/政務官室→1635〜横浜市長大臣要望/総務大臣室

中田宏横浜市長からの要望です。中田市長から麻生太郎総務大臣に対し三位一体の改革について昨年の経緯も踏まえ今回は地方の改革案に沿ってしっかり進めてもらいたい。特に、生活保護について単なる国庫負担率の引下げは辞めて欲しいとの要望がありました。麻生大臣からは生活保護について地域格差が非常の大きいがその対応をどうすべきか等の話があり、中田市長からは大都市部には周辺から要保護者が流入するという悩ましい問題があるとの指摘、私からも生活保護といってもそのうち50数パーセントは医療扶助であることをどう考えるかなど生活保護について意見交換をしました。


7月22日(金)晴れ

●0830〜総務部会・地方税財政改革PT合同会議/リバ2,3

片山虎之助座長から国会は郵政一色だが三位一体の改革も懸案事項であり、これから秋の陣を向かえる。地方六団体の改革案をよく聞いて今後の対応を検討したい旨の挨拶がありました。麻生渡全国知事会長から国庫補助負担金等の改革案について説明があり、このメニューの中から選んでもらいたい。昨年の国保のようにメニュー外から選ぶのは勘弁してもらいたいとのことでした。先生方からは、特に町村についてちゃんと意思統一できているのかとの質疑がありました。
続いて、「戦後強制抑留者・恩給欠格者及び引揚者問題の解決」について議論しました。特別記念事業として戦後抑留者には10万円相当の旅行券等、恩給欠格者は5万円相当(外地経験のないものは3万円相当)の旅行券等、引揚者は銀杯を交付し、この事業の終了と当時に平和記念事業特別基金は解散するとの内容です。先生方からは一般戦災者の取り扱いはどうなるのか、またこの会議の持ち方について異論が出ましたが、最終的には一任されました。

●1630〜来客/総務大臣政務官室→大臣室

京浜急行電鉄株式会社の会長、社長が就任のご挨拶にお見えになりました。会長には小谷昌氏、社長には石渡恒夫氏、そして常務取締役地域開発本部長の佐藤昌弘氏が同道されました。総務省はIT開発に力を入れていますが、ユビキタスネットワーク社会を構築するに当たって、横須賀リサーチパーク(YRP)の研究開発の力に期待しています。鉄道事業ばかりか日本の将来を担って努力されている民間企業に、麻生太郎総務大臣からもエールが送られました。


7月20日(水)晴れ

●0830〜選挙制度調査会/701

総務省から電子投票の普及促進のための取組みについて説明がありその後質疑に入りました。先生方からは先般の可児市議選無効の最高裁判決についてその内容を掌握し再発防止に努めるべき等の意見が出されました。続いて、現行選挙制度の評価(レビュー)について審議しました。各先生方からは現在の衆議院選挙制度は妥協の産物である、小選挙区で負けても惜敗率で比例で復活当選するのはおかしい等の意見が出されました。


7月15日(金)

●1245〜代議士会/第14控室、1300〜本会議/本会議場

本日の議了案件は以下の8件でした。障害者自立支援法案については民主党から反対の討論がありました。
・流通業務の総合化及び効率化の促進に関する法律案(国土交通委員会)
・専門機関の特権及び免除に関する条約の附属書XVの締結について承認を求めるの件(外務委員会)
・石綿の使用における安全に関する条約(第百六十二号)の締結について承認を求めるの件(同上)
・社会保障に関する日本国とベルギー王国との間の協定の締結について承認を求めるの件(同上)
・社会保障に関する日本国政府とフランス共和国政府との間の協定の締結について承認を求めるの件(同上)
・障害者自立支援法案(厚生労働委員会)
・文字・活字文化振興法案(文部科学委員会)
・エネルギーの使用の合理化に関する法律の一部を改正する法律案(経済産業委員会)

●1830〜大臣打ち合わせ/都内

郵政民営化関連法案は衆議院を通過し、参議院に審議の場が移りました。しかし、参議院でも法案反対の自民党参議院議員によって、郵政民営化法案が潰されようとしています。反対派の議員が18名になると参議院で否決されることになり、その後は再び衆議院に戻され3分の2の賛成で成立させるか、一部参議院で修正され2分の1の賛成で成立させるということになります。小泉総理はいずれにせよ否決という事になれば「衆議院解散」の決意を固めており、まずは参議院での可決、成立を目指していかなければなりません。今後の対応、説得、心構えなどについて(今、その内容をお伝えできませんが)麻生太郎総務大臣よりご指導をいただきました。


7月13日(水)

●1500〜【公務】第4回住民基本台帳の閲覧制度等のあり方に関する検討会/省議室

冒頭、私から「窮屈な日程となっているが、国民の関心の高い課題であるので、是非ご尽力いただきたい」旨の挨拶をしました。今日は社団法人全国学習塾協会、日本商工会議所、日本弁護士連合会、全国消費者団体連絡会、特定非営利法人情報公開クリアリングハウスからヒアリングを行いました。世論調査・学術調査については概ねどの団体も異論はありませんでしたが、今後その先の線引きについて議論を進める必要があります。


7月12日(火)

●1200〜大臣政務官会議/官邸2F小ホール

衆議院本会議の郵政民営化関連法案採決で反対票を入れた大臣政務官2名が罷免されましたが、その後はじめての大臣政務官会議です。なんとなく寂しい会議となりました。冒頭山崎官房副長官から郵政民営化について「小泉総理に対して参議院での審議に当たり十二分に丁寧な説明をと申し上げた。内閣を上げての課題であるので各政務官におかれても是非とも宜しくお願いしたい」旨の挨拶がありました。続いて、小泉顕雄文部科学大臣政務官から天文衛星「すざく」及び野口飛行士搭乗スペースシャトル「ディスカバリー」号の打ち上げについて、藤井基之厚生労働大臣政務官から麻薬・覚せい剤等の乱用防止対策について説明がありました。


7月7日(木)晴れ

ロンドンで同時多発テロ


7月6日(水)

●1030〜総務省説明/1-209

議員立法で提出されている政治資金規正法の改正案について審議が始まる様子で、今までの経過と政府としての見解について勉強会を行いました。これは例の旧橋本派の1億円問題から提起された改正案です。

●1600〜南アフリカ共和国ハウテン州知事一行表敬訪問/政務官室

南アフリカ共和国からお客様です。盛会の実力者であるシロワ南アフリカ共和国ハウテン州首相ご一行が来日され、地方分権などの地方自治制度について学びたいとのことで総務省を訪れました。ところが、午後4時に約束していたのに、シロワ首相ら3名が到着せず、行方不明になってしまい、モコエナ副首相ら専門家の皆さんらと勉強会を開くことになりました。現在、南アでは「国家機能の地方分権」と「財源の地方移譲」とのバランスを適切に維持することが政策課題となっており、シロワ首相は国、州及び地方政治の関係について深い関心を持っています。ドイツの後、サッカーワールドカップはこの南アフリカで開催されますので、そのPRも熱心になさっていました。


7月5日(火) 郵政民営化法案衆院通過

●1245〜代議士会、1300〜本会議/本会議場

僅差ながらも、衆院可決!233228

本日は以下の郵政民営化6法案の衆議院本会議での採決です。
・郵政民営化法案(内閣提出)
・日本郵政株式会社法案(内閣提出)
・郵便事業株式会社法案(内閣提出)
・郵便局株式会社法案(内閣提出)
・独立行政法人郵便貯金・簡易生命保険管理機構法案(内閣提出)
・郵政民営化法等の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出)
開会前から自民党内でどの程度の議員が反対するのか、また民主党が不信任案を出すのかどうかなど様々な情報が錯綜しました。開会直前の段階では自民党内で反対票を投じる人間が40人に近づいているとの情報もあり、可決されるか微妙な状況でした。そんな状況の中開会のベルが鳴りました。冒頭、郵政民営化に関する特別委員会二階俊博委員長から報告があり、伊藤忠治議員(民主・反対)、山崎拓議員(自民・賛成)、塩川鉄也議員(共産・反対)、谷口隆義議員(公明・賛成)、東門美津子議員(社民・反対)の討論がありました。この間議場内では反対派への説得工作等が行われていました。そして、議場閉鎖の上記名採決に入りました。何人かの自民党の議員は本会議場を出て行きました。また、自民党の議員が青票(反対票)を投じるたびに野党側からは拍手がおこりました。そして、投票が終了しました。結果は賛成233票、反対228票。僅か5票差での可決でした。

【反対票を投じた自民党議員(敬称略)】(37人)

▼旧橋本派(16人)
綿貫民輔、保利耕輔、野呂田芳成、村井仁、藤井孝男、松下忠洋、今村雅弘、滝実、八代英太、保坂武、小泉龍司、小西理、津島恭一、森岡正宏、古川禎久、森山裕
▼森派(1人)
城内実
▼堀内派(3人)
堀内光雄、左藤章、田中英夫
▼亀井派(12人)
青山丘、亀井静香、平沼赳夫、古屋圭司、衛藤晟一、小林興起、能勢和子、松宮勲、江藤拓、川上義博、武田良太、山下貴史
▼山崎派(1人)
自見庄三郎
▼河野グループ(1人)
亀井久興
▼無派閥(3人)
山口俊一、熊代昭彦、野田聖子

【投票をしなかった自民党議員(敬称略)】(14人)

▼旧橋本派(3人)
佐藤信二、斉藤斗志二、小渕優子
▼森派(1人)
中村正三郎
▼堀内派(5人)
古賀誠、北村直人、望月義夫、近藤基彦、福井照
▼亀井派(1人)
柳本卓治
▼山崎派(2人)
野田毅、渡辺具能
▼高村派(1人)
高村正彦
▼無派閥(1人)
梶山弘志

構造改革反対派をきるべし

本会議で郵政民営化の採決。
幹事長室は八時半に集合。松宮、小泉の反対派二人はもう幹事長室にこない。状況は極めてやばい。数日前まで反対は13人と言っていたのが、橋本派だけで既に13人の予想。しかし、神奈川は全員大丈夫だ。
十一時半に再び幹事長室に集合。形勢は厳しい。国対のメンバーから十票差で可決か、というよみ。えっ、そんなに余裕があるかなあ。野党は、民主党の高井代議士の産休ともうひとり病欠がいるらしい。
幹事長番の記者さんを捕まえて、どんな感じと逆取材をするが、うーん、反対が二十人ぐらい、欠席が四十人ぐらいとおおざっぱすぎてわからない。逆によみを聞かれたので、五票差で可決かなと答える(結果的に数は当たったが、内容は全く違った)。
本会議が始まる。以外と欠席が少ない。最前列に座っている城内代議士を安倍幹事長代理が呼び出して説得している。野党の討論が終わる頃に、自民党議員数人が退席するが、欠席数は予定を下回る。
採決始まる。いきなり城内代議士が反対票を投じる。野党、盛り上がる。あっという間に反対票が増える。やばい。正確に何人が退席したか、何人が投票していないか把握できない。とうとう自民党の反対票が三十を超える。うーん、選挙かと思ったところで投票終わり。
ここで一発かまそうと、やべえ、否決されたと声を挙げる。その瞬間、僕の前の列で反対票を投じた二人が振り返ったが、顔が引きつっていた。えっ、嘘だろう。いや、二票差でだめだ。そんなはずはないよ。だって、否決だよ...。反対票を入れた議員も、まさか否決とは思っていなかったのがよくわかる。こっちも単にふかしているだけだから、本当のところはわからない。
票が数えられる。白票233票、青票にひゃくにじゅ..やった、可決だ。233対228、五票差。あぶねー。
終了後、幹事長室で、総理はじめ、にこにこ顔。青い札が増えるにつれて、顔が青くなってたぞ、なんて寒い冗談が飛び交う。
ここで断固たる処分が必要だ。これをチャンスに構造改革反対派をきるべし。【河野太郎のごまめの歯ぎしりより】

まったく同感だ!断固構造改革は進めなければならない。

昨晩から緊張状態に入っていた。反対票読みの紙が整理されて最終予想は合計で反対36人、棄権・欠席22人(反対11人分に相当)で47人の反対。46人の反対で否決されるのだから、ひとり、ふたりのひっくり返りで生きるか死ぬかになる。緊張の極に達したのは本日の午前中の説得工作。我が河野グループでは亀井久興議員(反対派の幹部)をのぞき全員大丈夫。さらに麻生大臣らも意見に耳を傾けそうな若手議員と接触し説得へ。周辺の反対派と思われる議員に必死で「郵政民営化問題を倒閣運動にすりかえてはいけない。確実に解散になるぞ!」と訴えるも、彼らは宙を睨んだ目が動かない。決意は変わらないようだ。
本会議場で記名投票採決が始まると、自民党の議員が青票(自分の名前が記載された緑色の木札)を投票すると、場内を揺るがす民主党ら野党議員の歓声が沸き起こる。初めのうちは数を数えられていたが、余りにも多くの反対票が出るので途中で分からなくなった。「これでは、解散だ」と覚悟し、最後から10人目くらいに賛成票の白票を持って投票箱へ向かう。間近で白票・青票の箱を見るとまったく同数に見える。分からない、1,2票差で解散か。本当にやばい。
最終事務局が数えた反対36と予想した数字をひとつ上回る37。棄権・欠席22の予測が14。結果233対228で5票差で可決。ホッとしたが、なんだか分からない怒りがこみ上げてくる。賛成票を投じるには、反対票を投じるよりも苦しい。私だって特定郵便局長さん方との深い関わりを持ってこれまで政治活動をしてきた。そして民営化問題についても皆さんからたくさんの苦言や意見を聞いてきたつもりだ。局長さん方との意見交換を何度も重ね、前回選挙時の小泉マニフェストは無視できないことを説明すると共に、民営化に進むにも@国民へのサービス低下をきたさない、A職員の頑張りがいのある職場づくり、B国益に資する改革、の3つを目指すことに理解を得る努力をしてきた。770兆円を超える国・地方の長期債務残高を考えれば、構造改革は断固推進していかなければならない。その構造改革のひとつが郵政民営化だ。
純粋に民営化のあり方について反対意見を持っていた議員もいたのだが、政党政治であることを忘れてはいけない。またその純粋な彼らがマスコミの言う倒閣運動に加担してしまったような結果になってしまったことが悲しい。審議の場は参議院に移り延長国会の会期末である8月13日までに決着しなければならない。まだまだ緊張は続く。【純】


7月4日(月) 郵政特委NHK中継

●0900〜郵政民営化に関する特別委員会(参考人質疑)〜1200/第1委員室

午前中は参考人質疑です。本日の参考人は福田誠社団法人全国地方銀行協会副会長・専務理事、石井晴夫作新学院大学総合政策学部教授、跡田直澄慶應義塾大学商学部教授、安田浩一ジャーナリストで、それぞれ賛成・反対の立場から意見陳述がありました。その後、葉梨康弘委員(自民)、石井啓一委員(公明)、一川保夫委員(民主)、西村智奈美委員(民主)、佐々木憲昭委員(共産)、横光克彦委員(社民)から質疑が行われました。

●1300〜郵政民営化に関する特別委員会(野党締めくくり総括質疑)/第1委員室

108時間53分の審議が終了し、採決、可決へ

午後は小泉純一郎内閣総理大臣出席の下野党の締めくくり総括質疑が行われました。質疑者は五十嵐文彦委員(民主)、原口一博委員(民主)、中井洽委員(民主)、塩川鉄也委員(共産)、横光克彦委員(社民)です。これまでの質疑を総括して、郵政民営化広報チラシ、与党による修正案の意義等について質疑がありました。質疑終局後、松野頼久委員(民主)、石破茂委員(自民)、塩川鉄也委員(共産)、桝屋敬悟委員(公明)、横光克彦委員(社民)からそれぞれ賛成・反対の討論があり、採決です。郵政民営化法案等6法案及び4修正案計10法案について採決が行われ、すべて賛成多数で可決されました。衆議院の郵政特委における質疑時間は108時間53分に及びました。

委員会は野党側からの厳しいヤジが飛び交う中で進められました。また答弁が不適切と野党からクレームが入り、しばしば止まってしまいます。その度に委員長席に各党理事が集まり丁々発止の攻防が繰り広げられます。

▼108時間53分の審議が終了し、採決、可決!

各委員からの質疑は終局し、各党代表による賛成、反対の立場からの討論が行われました。そして午後5時30分過ぎにいよいよ起立採決となり、10案件に対し賛成の者は、それぞれの案件に10回起立しました。すべての案件は自民・公明両党の賛成多数で可決しました。明日衆議院本会議に委員会の審議結果を報告し、衆議院としての賛否をとることになります。

長い長い108時間を越える郵政民営化に関する特別委員会の審議でした。一日も欠席することもなくすべての審議に参加でき、責任を果すことが出来てほっとしています。昭和35年の安保法案の審議が130数時間ですから、比較すればずいぶん丁寧に審議を進めてきたかが理解していただけると思います。当初は反対派の自民党議員が委員として配属されていましたが、最終段階で賛成派の委員に差し替え。国会は政党政治ですから個人の考えだけで賛否の意思表明は出来ませんので執行部の当然の対応だと思います。しかし、委員会は人数が少ないのでこのような対応が出来ますが、明日に控えている本会議は総会と同じ、全員が採決に望まなければなりませんので、衆議院を通過するか否かはまだまだ予断を許しません。小泉総理は、郵政民営化法案が否決されれば、それは小泉内閣に対する不信任と受け止め、解散も辞さない構えです。緊張して明日を迎えたいと思います。

【河野太郎のごまめの歯ぎしりより】
百時間を超えて戦後三番目とかの長さらしいが、あっきれた。
午前中の参考人招致では、「リスク」という言葉の意味も理解せずに、「消費者にリスクを負わせるんですか」というあきれた質問が民主党の質問者から飛び出す。参考人もさすがにびっくりして、国債を買ってもリスクはあるんですよって、中学校の社会科の授業みたいだ。さらに、あなたの意見は政府の言っていることと同じじゃないですか、こんな参考人を招致した与党の責任は云々、にいたっては、どうしちゃったのという感じだ。
そうかと思うと広報のチラシの見積もりの中のアシスタントフォトグラファーの単価が高すぎるなどというインネンも飛び出てきて、おーい、そういうの決算行政監視でやってくれよ。
ちなみにテレビでは採決は一発で決まったように映っていたが、六本の法案と四つの修正案、合計十回の採決があり、十回も立ったり座ったりしなければならなかった。


7月1日(金) 与党締めくくり総括質疑

●0900〜郵政民営化に関する特別委員会/第1委員室

今日も郵政民営化特別委員会。第1委員室に到着すると、おやっ、と思いました。なんと席が替わっているではないですか。しかもメンバーが入れ替えられており、河野太郎議員が目の前にいるのですから驚きです。
郵政民営化に関する特別委員会は総勢45人編成。自民党23人のうち次のメンバー8名が交代しました。宮下一郎(森派)、木内実(森派)、井上信治(無派閥)、今村雅弘(旧橋本派)、小西理(旧橋本派)、小泉龍司(旧橋本派)、左藤章(堀内派)、江藤拓(亀井派)の各議員が特別委員会委員を外れ、河野太郎議員ら賛成派の委員と差し替えられました。いよいよ最後の詰めに向けて自民党国対・議運が動きを見せました。

9時から10時は与党の締めくくり総括質疑(採決に入る直前の総理に対する質疑)で小泉純一郎総理大臣出席の下行われました。質疑者は松岡利勝委員(自民)、伊藤公介委員(自民)、石井啓一委員(公明)でした。引き続き、修正案を中心とした質疑が行われました。質疑者は、中塚一宏委員(民主)です。今回の修正案における持株会社による郵便貯金銀行、郵便保険会社の株式の持ち合いの考え方について、竹中郵政民営化担当大臣、伊藤金融担当大臣、柳澤伯夫委員それぞれに対して質疑が行われました。

●1300〜郵政民営化に関する特別委員会/第1委員室

午前中に引き続き中塚委員から、続いて塩川鉄也委員(共産)、横光克彦委員(社民)から質疑がありました。続いて参考人質疑です。前田晃伸全国銀行協会会長、紺谷典子エコノミスト、松原聡東洋大学経済学部教授、山崎清郵政産業労働組合中央執行委員長から賛成・反対の意見陳述がありました。続いて、西田猛委員(自民)、谷口隆義委員(公明)、伊藤忠治委員(民主)、佐々木憲昭委員(共産)、横光克彦委員(社民)から参考人に対する質疑が行われました。


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